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朝のバッハ

このところ、朝はテレビを消して無伴奏ヴァイオリンソナタか無伴奏チェロ組曲のどちらかをかけていることが多くなった。どんなに好きな曲でも毎日聴いていると少し飽きてくるものだが、バッハはこうも聴き続けてやはり心地よいのである。

バッハの無伴奏ヴァイオリンや無伴奏チェロは、多くがピアノのために編曲されている。現在このブログ上部のバナーに薄く写っている楽譜は、私が好んで弾くゴドフスキー編曲の無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番のアリアだし、有名なのがブゾーニの編曲によるシャコンヌである。原曲をよく知る人にこの手のピアノ編曲を聴いてもらうと「なぜわざわざピアノに編曲するんですか」と言われることが結構あるのだが、まあこうオリジナルが素晴らしければ、そう聞かれるのも当然だなと感じてしまう。

思うに、ピアノが弾けてもヴァイオリンやチェロが弾けない人間は、自分の手でシャコンヌやサラバンドを奏でるという無上の快楽を決して味わえない不幸な運命にある。それでもどうしても我慢しきれない人たちがいて、せめてあのヴァイオリンやチェロの旋律を弾く疑似体験をしようとした結果が、あの編曲群である……と言えようか。つまり、聴く人のためよりも弾く人のために存在しているのである。まあブゾーニやゴドフスキーの編曲は音がやたらに増えていて、原曲からちょっと離れてきてしまっているものも多いのだけれども、ピアノを弾くものにとっては、重厚な和音の柱で支えられた大伽藍のようなシャコンヌも、また魅力のあるものなのである。

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コメント

最近久々にピアノを再開して、やろうと思っていたのがまさにシャコンヌだったよ!
何回弾いてもいい曲だけど、体力いるよねぇ~

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