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スターバックス・マッチ

スウェーデン出張前に少し部屋の掃除や荷物作りをしておいた方がいいと思い、一応今日は休暇を取ってあったのだが、そこへSilent Life of Dr.HaraのHさんから、29日に広島に行くのでちょっと会いませんかというメールが届く。こうなれば今日の過ごし方は決定である。午前中に少し仕事をし、早めにお昼をすませると、いそいそと車で広島駅に向かった。

1時にHさんと落ち合う。落ち着ける喫茶店を探してしばらく歩き回った後、結局待ち合わせ場所すぐ近くのスタバへ。着くとすぐ、スウェーデン出張の餞別ということでシャンパンをいただいてしまった。恐縮。

Hさんからはチェスを指しましょうと事前に言われており、一応盤駒は持ってきてあったのだが、内心はかなり不安だった。普段偉そうにチェスを語っているが、何しろこちらはまともに実戦なんて指したことがないのだ。かたや相手は、すでに何度もチェスの大会に出ているのである。もう少し勉強して力をつけてから対戦するつもりでいたので、ほとんど何も準備していない今やったところで、玉砕するのは時間の問題と思われた。

Hさんはチェスクロックを持ってきていたが、最初に時間を計らずに1局指してみることになった。スタバの丸テーブルにはチェスボードのように市松模様が描かれているものがあり、ちょうどその席が空いていたので、その上に私が持ってきた駒を並べる。隣のおばちゃん2人が「何?」「チェスよチェス」と言っているのが聞こえたが、気にしない。おばちゃんを気にしているようでは、その時点で負けだ。

私の白番で、Ruy LopezからMarshall Attackに。マーシャル・アタックは、熟知していないとあっという間にたたきつぶされてしまう定跡である。手を変えて避ける案もあったが、そうしたところでそのあとどう指すかが全然分からなかったので、どうせ負けるなら正面から受けようとメインラインに乗ることにする。で、案の定、あっという間にたたきつぶされた。明らかな悪手を指してからわずか数手で投了に追い込まれる、これがマーシャルの恐さである。やはりよく知らないうちはこの流れに入るべきではなさそうだ。

2局目は、クロックを動かして対局することにする。持ち時間は20分、1手指すごとに10秒加算で、私の黒番。ラインはEnglish Openingである。困ったことに、イングリッシュは全く勉強していないのである。まいったな、冒頭からわかんねーよ、と頭の中でつぶやきながら指した手がいきなり大ポカ。両取りの位置にビショップを飛び出したため、ゲーム序盤でナイトを丸損してしまったのだ。これは情けなくて、よっぽどここで投了しようかと思ったが、気を取り直して指し続けた。

今にして思えば、1局目の負けとこのポカがいい方向に働いたと思う。どうやっても勝ちとHさんが楽観し、無意識のうちに手が緩くなったようだ。この機に乗じ、怪しい手を連発して相手を混乱に陥れ、少しずつ主導権を取る。お互いの時間がなくなってきたところで、こちらの詰めろをHさんが見逃し、メイトに持ち込んだ。奇跡の勝利である。ただ局後の感想戦で、もっと前の段階で詰みがあったことを指摘され、慨嘆。曲がりなりにも詰将棋をやっているのだから、数手の詰みを見逃しているようではダメである。今日の勝ちは一種の事故で、今から10戦しても1勝もできないに違いない。次回に備えて、少しは勉強しておきたいものだ。

Hさんと別れてからは、家に戻って当初予定していた掃除などに精を出す。シンクや風呂場など、水回りを中心にひどいことになっていたが、ようやく少しましな状態になった。

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