« 夏への扉 | メイン | 先のことは分からない »

24の前奏曲

このところは相変わらずスクリャービンを弾いたり聴いたりしている。弾く方は練習曲を継続中で、実に遅々とした歩みではあるが、少しずつ譜読みが進んでいくのが楽しい。一方、CDは最近はずっと前奏曲集である。

前奏曲という名前を最初に聞いたのは、やはりショパンだったと思う。この曲名はもちろん何かの前に弾かれるのだと思ったから、前奏の曲ばかり24曲も集めた曲集というのは、当初はずいぶん妙な気がしたものだ。平均率クラヴィーア曲集のスタイルからフーガを取り除いた形だとやがて分かったが、こうした前奏曲の「独立」を最初に行った人は誰なのだろう。ショパンだろうとずっと思っていたのだが、フンメルが彼より早く24の前奏曲集を書いているようだ。するとフンメルか?いずれにしても、よい形式を発明してくれたものだと思う。というのも、24曲セットの前奏曲を書いている作曲家はかなりたくさんいるが、そのどれもが非常にいい曲なのである。ショパンは言うに及ばず、スクリャービンもラフマニノフもそうだし、カバレフスキーやショスタコーヴィチ(彼はフーガ付きの曲集もある)、そしてカプースチンも捨てがたい。あと、あまり知られていないところでかなり好きなのが、イギリスの作曲家、ヨーク・ボウエンによる24の前奏曲。スティーヴン・ハフが弾いているボウエンのピアノ曲集に一部が収録されている。このCDは私のお気に入りの1枚である。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://monsieur.ddo.jp/cgi-bin/mt_3/mt-tb.cgi/441

コメント

前奏曲は簡素な分だけ、作曲家のエッセンスがぎっしり詰まっている感じがしていいですね。24曲といえば、一応ドビュッシーもいますね(系統だってはいませんが・・・)。

ヨーク・ボーエンは聴いたことがありません。こんど手に入れてみたいと思います。

そうか、ドビュッシーも24曲の前奏曲ということになりますね。
ヨーク・ボウエンの曲は明るく吹っ切れているわけでもなければ過度に陰鬱な感じでもなく、
適度な渋さがあるのが好きですね。もっと弾かれてもいい作曲家だと思っています。

コメントを投稿