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リヒテルが弾くショパンの練習曲

この間、前奏曲というジャンルを最初に開拓したのはショパンではないようだと書いたが、練習曲の地位の確立については間違いなくショパンの功績が一番だろう。もちろん彼以前にもエチュードは存在したが、ショパンの登場によって練習曲というものの意味合いはまるっきり変わってしまった。初めてショパンが練習曲なるものを書いていると知ったとき、私はハノンやツェルニーのようなものを思い浮かべ、ショパンもそんな練習のための(芸術的にはあまり価値のない)曲を書いていたのかと思ったものである。また練習のための曲というからには、他のショパンの曲よりはだいぶやさしいのだろうなとも思った。だからそのどちらもが全く正反対であると分かったときは、かなりびっくりしたのをよく覚えている。

そのショパンのエチュードだが、今日ネットをふらふらしていたら、リヒテルがOp.10-4を弾いている映像を見つけた。この曲はショパンの練習曲の中でもかなり難しい方に入るが、いったいどうしたんだろうと思いたくなるようなすごいスピードで弾いている。音だけは昔聴いたことがあったが、映像もあるとは知らなかった。こういうものが簡単に見られるようになったのだから、えらい時代になったものである。

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コメント

これはまた鬼気せまるスピードですね。
流石はリヒテルというべきか。
これじゃ何の曲だか分からんというべきか。

何か最速記録でも狙っているような弾き方ですよね。
まあこういうのは好き嫌いが分かれそうですが、巨匠と呼ばれるような人は
やはり若いころから個性をギラギラさせていたんだなあという気がします。

 のだめちゃんよりずっと速いではないですか(笑。

直前に唐辛子のジュースを飲まされたのかもしれません。

> のだめちゃんよりずっと速いではないですか(笑。

広い世界、上には上がいるってことですな。
リヒテルより上がいるのかどうかは分かりませんが……。

> 直前に唐辛子のジュースを飲まされたのかもしれません。

直前にものすごくいやなことがあって腹が立っていたのかも。以下はイメージ:
調べに対しリヒテル氏は、
「むしゃくしゃしてやった。速ければ何でもよかった。今は反省している」
と話しています。

弾く前にハンカチを投げ付けるところなど、本当に「むしゃくしゃしてやった」っぽいですね(笑)。

強引にねじふせるような迫力がたまりません。「20世紀のピアニスト」のDVDの「革命」も凄い演奏と思いましたが、共通した雰囲気がありますね。

そうそう、あのハンカチの投げつけ。
弾き出す前からバリバリやるつもりなのが伝わってきます。
少なくとも、Op.10-3を弾き出す雰囲気ではないですね。

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