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城崎から神戸へ

今日は想定外の事態が起きてちょっと大変だった。

そもそものことの原因は、朝方に降った激しい雨である。昨日までずっといい天気が続いていたのだが、滞在の最終日になってついに降り出したと思ったら土砂降りになってしまった。宿からシンポジウム会場まで、傘を差していたのに膝から下がずぶ濡れである。雷も鳴り出し、F先生による午前中2つ目の講演中には、開始早々突然停電するハプニングも発生。幸いすぐ復旧したが、一時はどうなることかと思った。

しかし、それだけでは終わらなかった。お昼までにシンポジウムのプログラムがすべて終了し、参加者みんなで駅に向かったところ、駅構内の電光掲示板に「運休」「30分遅れ」などの文字が出ていたのである。今朝方の雨のせいでダイヤが大幅に乱れているというのだ。これには参った。今日は城崎から直接神戸に移動し、ピアノの練習不足を少しでも改善するべく一夜漬け計画を立ててあった。それを遂行すべく、何分の電車に乗って何分の接続で乗り換えればこの時間には三宮に着ける、という移動プランを綿密に練ってあったのである。それが全部パーになってしまうではないか。予定では1時間くらい油を売ってから各駅停車でのんびり行けば十分のはずだったが、単線だから遅れがすぐ拡大するし、途中の和田山駅で乗り換えるつもりだった播但線もダイヤが乱れていたら、夕方までに神戸に着けないかもしれない。ここは少しでも早くここを発つべきだと判断し、とっさに特急券を買って発車しようとしていた特急に飛び乗ったのである。

結果的には、和田山に着いてみれば播但線は平常通り運行しており、そこまでの特急券分は余計な出費になってしまった。それよりもっと痛かったのは、城崎にある駅前の菓子店で名物の「柚最中」を受け取るのを忘れてきてしまったことである。この店の柚最中は数学者の間で人気があり、私も城崎に来るたびにお土産に買っていっている。滞在最終日はゆっくり買っている余裕がないため、前の日までに注文と支払いをすませておいて最終日に現物を受け取るというのが、毎年の恒例行事なのだ(わざわざそんなことをするのは、もちろんなるべく新鮮な状態の最中を受け取るため)。特急の車内であっと気づいたが、もう遅かった。結局、店にはあとから電話して広島に送ってもらうことにしたが、明後日の詰備会で参加者にふるまうために買ったというのに、それができなくなってしまったのは返す返すも残念という他はない。

さて、予定より早い特急に飛び乗ったりしたせいで、三宮には予定よりずっと早く着いてしまった。コインロッカーに荷物を置くと、ピアノスタジオの位置を確認しておこうと歩き出す。ところが、ここでもすんなりとことは運ばなかった。だいたいこのあたりと地図でおおよその見当はつけていたので、あとはそのへんを歩けば見つかるだろうと高をくくっていたのだが、いくら歩いてもそれらしい看板が見あたらないのである。電話番号すら書き留めていなかったので、仕方なく喫茶店で一服しつつネットで再確認することになった(柚最中の店の電話番号もこのときに合わせて確認。モバイルカード様々)。

電話で場所を聞いた後ようやく発見したピアノスタジオは、外には全く看板の類がなく、骨董品屋の2階にある写真館がピアノスタジオの受付も兼ねているという不思議なところだった。これでは分かるわけがない。肝心のピアノ練習は5時から2時間ほど、まあどうにか行うことができた。一夜漬けで試験の点数がよかったためしはないが、何もしないよりはずっとましだろう。

というわけで何だかドタバタしてしまったが、どうにか新開地のホテルに入ってこれを書いている。明日は演奏会の後に打ち上げがあるから、このホテルに戻ってくるのも遅くなると思われる。

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