« 斎藤と斉藤 | メイン | Leonid Kubbel's Endgame Study No.29 »

フィッシャー死去

すでにニュースで報じられているが、ボビー・フィッシャーが死去したとのこと。日本で拘束された後アイスランドに送還されてからまだ3年も経っていない。体調が悪いとは聞いていたが、こんなに早く亡くなってしまうとは思わなかった。

私がチェスのルールを覚えたのは小学生のときで、最初に読んだ入門書が何だったのか、棋譜が英米式だったこと以外は実はあまり覚えていない。ただ、2冊目か3冊目に買った本が「ボビー・フィッシャーのチェス入門」で、これは当時としては頑張って問題を解いていたように思う。チェスファンならお持ちの方も多いと思うが、この本はユニークな本で、開いて左側のページは問題が逆さまに印刷してある。読者は最初右側のページに出ている問題を解いていき、おしまいまで行ったらくるっと本を上下にひっくり返して後半の問題に進むようになっているのだ。この構成が子供心にも面白く、飽きっぽい私でも放り出さずに続けることができた。あの本はまだ実家のどこかに残っているだろうか。

チェス界はしばらく「巨星墜つ」の話題一色になるだろう。晩年にもう一度出てきて、スパスキーあたりと私的なマッチでもしてくれないかとぼんやり期待していたのだが、残念。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://monsieur.ddo.jp/cgi-bin/mt_3/mt-tb.cgi/640

コメント

 以前、数学者に数学の定理を証明させた話が出ていましたが、「将棋日本」という昭和十年頃に出ていた雑誌を見ていたら、似たような話が出ていましたので、転載しておきます。筆者は「荒鷲」の作者の橘二叟氏
「これも木村八段から聞いた話だが、街頭詰将棋屋の草分け時代と云うから10数年前の事、某なる棋士くづれがこの商売をやって、とても繁昌し、一夜に十金を得る事が容易だった頃、大阪の岡場所で開業中、当局の取締方針が放置を許さずとして、仲間数名と共に挙げられた。某の取調べの番になったら彼氏弁ずらく、自分は将棋の教授を行ひつゝ将棋本を売るものである。他のインチキ共と同視される事は心外なり速やかに釈放されたいと述へた。すると警官は、宜しい、敬も将棋を教へると申すからには相当の腕前であらう。一番試してやるから来いと、小使室へ連れて行き盤を持出してパチリヽと指し始めた。素人の癖に何程の事やあらむとタカを括って始めたら驚いた。ウツカリするとヒネられそうである。一期の浮沈此処なりと某は鼻の頭に汗を貯へつゝ指す程に、辛じて勝局を収めた。警官も額を拭ってフームなかゝやりおる。この位なら将棋を教へて飯も喰へるだらうと、即座に彼一人を放免したといふ。某後で人に語って曰く、あのお巡りは確かに初段の力があったと。それ以来某は足を洗って正業に就いた由、めでたしゝ。」
 昔の初段ですから、今で言えば県代表クラスの力のあった警官だったということで、ひょっとして鶴田主幹か?と思いましたが、時代的に少し合いませんね。
 しかしブログの話といいこの話といい、昔はおおらかで良い時代だったんですねえ。

これは……フィッシャーとは関係がないようですね。数学者の話というのは
http://monsieur.ddo.jp/blog/archives/2007/07/post_409.html
に書いたエピソードのことでしょうか?
対応するエントリーにコメントしないとあとから関係が分からなくなりますので、
同じ内容のコメントを上記エントリーのコメント欄に転記させていただきます。ご了承ください。

フィッシャーの訃報には、驚きました。フィッシャーの存在を知ってチェスを始めたという人は少なくないでしょう。私もその一人でした。

羽生善治さんがチェスを趣味にしているというところからJCAに入会したのですが、その後興味を持ったのが『ボビー・フィシャーを探して』でしたから…。

フィッシャーを特集していた『100人の20世紀』もTV朝日系の番組を標準でビデオに撮ったりしてましたし…。Chess-Informant社の『Fisher's Game』はいま絶版ですが、その棋譜結構いまも並べてます。『My 60~』は、英語の翻訳が面倒なので、今後暇な時に紐解こうかと。

現在もCNNなどで、現役当時の貴重な映像が見られると思います。

成田に収監されていた時、世界中で行われていた署名活動に参加したことがありました。それを見れば、フィッシャーさんは世界中の人々に見守られていたんだなと分かります。

謹んで、ご冥福をお祈りいたします。

64歳という「盤寿」で亡くなったというのが、フィッシャー伝説の完成という感じがして印象深いですね。
亡くなって5ヶ月近く経ちますが、今年のチェス界の十大ニュースにはまず間違いなく入ることでしょう。

コメントを投稿