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昨日の名人戦

昨日から若干体調を崩し気味なので、家でおとなしくしていた。

しかし昨日の名人戦第3局は面白かった。どう考えても森内名人の勝ちという状態がずっと続き、控室に詰めていた棋士たちがもう勝負は決まったと検討を打ち切った後の大逆転。誰かが言っていた「50年に一度の逆転劇」というのはやや大げさだと思うが、そう言いたくなるほど逆転前は形勢に差がついていたということだろう。

この間チェスを指したときにも何度も思ったが、優勢になったあとにそれを実際の勝利に結びつけることのいかに難しいことか。将棋やチェスにおいて、ある意味では勝つための最も重要なポイントであるとすらいえるかもしれない。対局中に自分が有利になると、これは行けそうだという期待が無意識のうちに気のゆるみを生む。相手が粘ってなかなか決めきれないと、こんなはずではないのにという焦りも出てくる。この形勢なら勝って当然という思いが、いつの間にか自分にプレッシャーとなってのしかかってくるのだ。そしてどこかで、うっかりポカを指して逆転されてしまうのである。有利になっても気を緩めず、不利になってもひたすら耐えて粘れることは、きっと強くなるための必要条件なのであろう。

それにしても、以前のNHK杯戦と同じように、羽生二冠が大逆転で勝つとネット上での反響がまるで違うような気がする。将棋人気復活のときが来るとしたら、やはり鍵はこの人が握っているような気がしてならない。

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コメント

 今期の対決は羽生さんの
なみなみならぬ覚悟というか意気込みが感じられますね。

不利な状況でもひたすら耐えて相手に最善手を指し続けることを
要求するあの指し回しは、見習わなければいけないですね。
さすがに今期こそは十九世名人の称号を獲得していただきたいものです。

今回は前夜祭、2日目大盤解説に行きました。
大山先生の羽生一目は加藤一二三さん同等だったとか(たしか大山全集参照)。
前夜祭の加藤一二三談話で森内さんと会話弾まないが、羽生さんとは何時間も話っぱなしのトークにうちわうけで爆笑
最近大山先生の勝負のこころ読んでたら文庫本p16に今回の名人戦3局と同等の立場で大山大逆転の話が書いてありやっと羽生さんも大山さんの域に達したかの実感でした
今回の勝ちで先手連勝のジンクスも消えました
羽生さんの名人GETの%は高まりましたが先日の大和のクリックミスの負けは今回の名人戦の勝ちの代償だったのかもですね
羽生さん名人戦最終勝利願っています

後手番で勝ったのは大きいですよね。
大山十五世名人のタイトル獲得数は88期だったでしょうか。
羽生二冠がそれに追いつく日が楽しみです。

しかしクリックミスとは驚きましたが、まあこれが名人戦第3局の代償だったとしたら安いものですね。

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