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チェス喫茶デビュー

前日のピアノの宴から一夜明け、今日はチェスモードに入る。9時半過ぎの新快速で三ノ宮駅を発って大阪に向かった。コインロッカーに荷物を預けて少し身軽になった後、地下鉄で恵美須町駅に移動する。目指すチェス喫茶「アンパサン」には10時40分頃に着いた。近づくと「準備中」の札がかかっていたので、いったんそのへんを何となく一回りする。10分くらいしてもう一度行ってみたら、「貸切中」の札に変わっていた。普段は普通の喫茶店だが、休日はチェスの対局のために貸切となるのである。店主と挨拶を交わし、対局の手続きをしているとTさんが到着。少し遅れて、来るのは久しぶりというAさんもいらした。このあと、午後からの2局はUさんも加わった。

さて、3局指した結果は……。
  相手のレーティング
1. 1664         白番 34手 ドロー
2. 1958         白番 58手 勝ち
3. 1401         黒番 25手 負け
というわけで、レーティングに反比例したような勝敗になってしまった。1局目は一進一退ながらほぼ互角の形勢のまま進み、結局レペティションドローになる。こちらが大きく不利だったわけではないので千日手を打開して指し続ける手もあったが、うっかりミスをやらかして一発KOされるよりここは強豪相手に半ポイント稼いでおこうと判断した。結果的にはこれは正しかったと思う。というのも次の第2局が大変だったからだ。

2局目は相手の方のレーティングが300以上も上で、叩き潰されるのを覚悟して臨んだが、案の定たちまち不利な状況に陥った。ポーンダウンの苦しい戦いをひたすら耐える展開で、途中からは何とかドローに逃げられないかと模索し続けることになる。終盤はお互いにRとBが1つずつ残り、相手が端に作ったパスポーンをこちらが歯ぎしりしながら食い止めることになったが、幸いBが色違いだったためドローに持ち込みやすい雰囲気になっていた。ここで相手が決着をつけるべくKを係争中の現場に近づけてきたのだが、最後の最後で時間に追われてKをまずいところに動かしたため、こちらのBによる詰めろR取りが決まってしまった。まさかの逆転勝利である。これがあるからチェスはこわい。自分としては、ゴールデンオープンの2日目に絶対的駒得の状態からKを詰む方向に逃げて大逆転負けを喫したことがあったので、ようやくそのとき損した1ポイントを取り返せた気がする。とはいえ、こういうのはまあ事故みたいなもので、勝負には勝ってもチェスには完全に負けていた。レーティング1900超の相手に勝つなどという珍事は、おそらくこれが最初で最後ではないかと思う。

2局目に相当時間がかかったため、ほとんど休憩なしで3局目を指すことになったが、すでにさっきの歯ぎしりでこちらは消耗しきってしまっており、身体は完全に電池切れの状態だった。案の定、序盤で見落としをして今度は2ポーンダウンになってしまう。その後もう一回大きな読み抜けがあり、Rをただで取られそうになったところで投了。やはりどうもスタミナが足りない。1局でもハードな対局があるとすっかり疲れ切って集中力が続かないのだ。それに相手の方は埼玉からいらしていて、レーティングの数字よりもはるかに強いようだった(関東は強豪が非常に多いため、レーティングの相場が全く違うのである)。

というわけで1勝1敗1引き分けという結果に終わったが、何の準備もせずに行ったわりにはずいぶんうまくいった方だと思う。何より3月に果たせなかったチェス喫茶デビューがようやくできたし、チェスを通しての知り合いも増えた。昨日の演奏会とも合わせ、今回の神戸・大阪の旅の充実度はなかなかのものだったかなと、帰りの新幹線で駅弁を食べながら思ったのであった。

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コメント

 今日はおつかれさまでした。次に会うまでは、しばらく時間がかかるかもしれませんが、また対局を楽しみましょう。

今日はどうもありがとうございました。じっくりチェスを楽しむことができました。
あとの方とは初対面でしたので、Nobbyさんがいてくれてよかったです。
今後ともどうかよろしくお願いします。

チェス喫茶・カフェ「アンパサン」ですか・・・。私も行ったことがあります。四国に住んでいた頃、JCA関連のチーム対抗の競技会的な催し物を同所で行っていたんですね。それに同行したり、また別の機会で渡辺暁さん(元全日本チャンピオン)が講師となった2001年大阪チェスセミナーも此処で行われたのでした。その時配布されたセミナー資料には、渡辺さんご自身の公開されていない実戦棋譜が満載されており、OTBプレイヤーの私にとって今かなり役立つものとなっています。

受講当時は内容が難し過ぎて棋譜を並べても意味が理解できないものばかりでしたが、札幌チェスクラブでJCA公式戦を重ねていく中で実戦の戦い方のコツが少しずつ体感出来るにつれ、資料にあった棋譜の意味(狙い)を考えられるようになってきたのです。

渡辺さんが推薦する終盤戦の本(Rook-Endings ; Endgame-Strategyなど、あとはプロパラのエンドゲーム・コーナー)なども読むようになってから、終盤戦の戦い方に面白みが感じられるようになりました。

私の実戦で面白い終盤戦は何局かありましたが、如何せん上級者から見れば『まだまだだよ・・・』と言われそうです。(JCA-Rt 1200位)ただ嬉しかったのが、この前行われた北海道チェス選手権で初段以上の上手2人に対しドローに出来たことです。これまで勝ちはおろかドローという局面の感覚が先ず掴めませんでしたから、『どうやったらドローにもちこめるんだろう?』と頭を悩ませていましたんで・・・。

書き込みありがとうございます。吉井さんはもうかなり経験を積まれているのですね。
渡辺さんのレクチャーも聴かれたとは、うらやましい限りです。

私は詰将棋からこちらの世界に入ってきたこともあり、エンドゲームには特に魅力を感じています。
タクティクスを読み切って勝つというのもそれはそれでうれしいものですが、
PやKの微妙な位置関係で負け同然のゲームをドローにできたりすると、
これこそチェスの醍醐味だという気になりますね。

今回指した3局で公式戦が26局となったので、ようやくレーティングが正式なものになりそうです。
今後も忘れない程度には指していきたいと思っているので、
もしどこかの大会でお会いすることがありましたらいろいろ教えていただければ幸いです。

 natsuoさん、私のところに「おい、芦谷!!チェス教えてやるからアンパサンまで出て来い!!」とメール送信してくれましたら私もEP例会に参加したんですが(私の知人にも声をかけたんですが)・・・

 関東以外のJCA地方クラブサークル例会だと、私みたいに<どうせ地元の例会行っても、さんざん対戦した人しか来ないから>といった理由で足が遠のくプレーヤーもいます。そういった人間でも、わざわざ他地区から来られるといった情報が事前にあれば<久しぶりに例会行くか>となります。

 HP掲示板があるクラブサークルでは、前もって掲示板に参加表明の書き込みをされるのも良いかもしれません(まあ、アンパサンには無いから出来ませんね)。

そうでしたか。まあ一応、このブログには数日前に
http://monsieur.ddo.jp/blog/archives/2008/05/post_651.html
で行くかもと控えめに書いてはおいたんですが、体調不良とか
何かの事情で行くのをやめるかもしれないとも思っていたもので。
芦谷さんとまた指せる機会を逃したとは残念でした。
またそのうち是非教えてください。

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