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セミを折る

OrigamiCicada2.jpgOrigamiCicada1.jpgずいぶん時間がかかってしまったが、セミをようやく折り上げた。先月の馬ができてからすぐ取りかかったはずだから、1ヶ月半もかかったことになる。8月中に何とかできあがってよかった。

紙は27cm×27cmで、アルミの両面にカラペを貼っている。できあがりの体長はちょうど10cmくらいで、実際のセミと比べるとやや大きいか。実物大により近づけるためにはあと数cm小さい紙を使うべきだっただろうが、作業の細かさを考えるとあまり小さい紙は危険である。モデルの作者はいわずとしれたRobert J. Lang。コンプレックス系折紙の第一人者であり、昆虫ものは十八番である。今回は失敗しないよう注意して折り進めていたので、中盤あたりまではかなりきれいに折れていたのだが、そこから難所が連続して一気に紙を傷めてしまった。特に難しいのは羽の部分を折り返すステップで、あそこは市販の折紙用紙だったらよほどうまくやらないと破れてしまうような気がする。Lang作品で昆虫を折ったのはだいぶ前の蟻以来だが、あのころに比べると少しは折りの技術も進歩しただろうか。

OrigamiCicada4.jpgOrigamiCicada3.jpgこの作品には "Periodical Cicada" というタイトルがつけられており、デザインするにあたってイメージしているのは日本のセミではなく、アメリカで17年に一度大発生するセミである。別に13年に一度大発生する種もいるが、いずれも周期が素数なのは天敵生物の発生とかち合う確率が一番低いからだとか。セミの折紙は多くの作品が存在し、Lang氏自身のものにもいくつか違うヴァージョンがあるが、私見では本作の造形が一番自然でよくできているのではないかと思う。

ちょっと古典伝承折紙のセミと並べてみた。こちらは丁寧に折っても5分とかからない。長い時を経て、折紙はこれだけ変わってしまったわけだ。しかしどちらが優れているということではない。どちらも正方形の紙を折ってできるセミの一つの表現であり、それぞれのよさがあると思う。

(折紙モデル:「17年ゼミ」 "Periodical Cicada", Robert J. Lang 「折紙図鑑・昆虫II」 "Origami Insects II"(おりがみはうす)所収)

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コメント

お~ッ!まるでマラソンのゴールの瞬間のように歓声を上げてしまいました。とうとう完成されたんですね。本当におめでとうございます!緻密さだけでなく、ナッツーさんの感性も盛り込まれていて素晴らしいと思います。

進化した折り紙作品を観ると、やはりまず技術の凄さに驚きますが、古典派の蝉はシンプルだけど存在感もあり大変美しいと思います。5分で折れるといっても色々折ってこられただけあって、さすがに綺麗に折られていますね。ピアノの世界も同じですね。

どうもありがとうございます。折る前から覚悟はしていましたが、やっぱりこれは大変でした。
でもできてみると、それほど無理な工程がなく、あまり折りにくさは感じませんでしたね。
難しいけど弾きやすい、ショパンやラフマニノフみたいな感じとでもいいましょうか……。

次は何を折るか考え中ですが、まとまった時間がなかなかとれないので、
できあがるのはまたしばらく先になりそうです。

すばらしいですね!裏から見た写真は羽の出所がわかったりして興味深いです。どこからみても無駄がない造形にもあらためて驚かされます。
今回は、作業経過を見ることができて特に楽しかったです。お疲れ様でした!

コメントありがとうございます。そう言っていただけると折ったかいがあります。
okayさんもお忙しいとは思いますが,是非何かに挑戦してみてください。折れたら教えてください。

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