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2008年12月31日

今年最後の体調不良

いやはや、本当にまいった。年も押し詰まった最後の最後にまたこんな目に遭うとは、ただただがっくりである。

本当なら、昨日は二子玉川に行くつもりだった。将棋のK七段、詰将棋作家のTさん、Kさんと4人でスタバに集合し、チェス談義をする約束になっていたのだ。詰将棋関係の人とチェスをテーマに集まることは今までなかったので、決まったときから楽しみにしていた。ところが、昨日起きてみるとどうも具合が悪い。体温を測ってみたら37.5度ある。その後お昼頃には38度台になり、泣く泣く予定はキャンセルせざるを得なかったが、これは相当なショックだった。「遠足を楽しみにしていた子供が突然お腹が痛くなるよう」とTさんにはからかわれてしまったが、全くその通りで返す言葉もない。実家に帰省して寝込むというのは、ちょうど1年前の年末年始3月の学会帰りに続いて実に3回目である。親を始め周り中にウィルスと迷惑をまき散らすために帰省しているようなもので、情けないにもほどがある。幸い、今回は発熱以外は目立った症状はなく、今日はもうそれもだいぶよくなった。一昨日、秋葉原でウィルスをもらってきたのだろうと思うが、出かけるたびに何かうつされて寝込むようでは、出張も旅行もできないではないか。去年まではこんなことは滅多に起こらなかったのに、なぜこうも抵抗力が落ちたのか、年齢のせいだけにはできないような気がする。とにかく、昨日の会合に行けなかったのは今年の自分を象徴する痛恨の出来事だった。

大晦日にあたりこの1年を振り返ってみて実感するのは、今年ほど自分の健康ということを意識させられた年はなかったということだ。年始、3月、そして昨日と3度にわたって帰省中に高熱で寝込む羽目になったし、5月頃は微熱と食欲不振が長い間続いて胃カメラを飲んだりもした。11月に尾道へ出かけた後にも風邪をひき、さらに激しいくしゃみをし過ぎて肋軟骨を損傷するおまけ付き。いつも結局大したことはなかったと分かるのだが、もう今ではちょっとした腹痛とか倦怠感とかを感じるたびに何かあるのではないかと不安に感じるようになってしまった。きっと来年もある程度健康に気を遣わなければいけない状況は続くだろうが、昨日のように大事な予定をキャンセルしなければいけない事態は願わくば避けたいところである。

それでは皆様、よいお年を。

2008年12月29日

小さな忘年会

今日は数学科の同期5人で集まってささやかな忘年会。7時からということで、暗くなってから出かけた。場所は秋葉原。といっても電器店やメイド喫茶に用があるわけではなく、単に遠方から来る人にも便利なようにという選択である。集まったのは5人で、何軒か満員で断られた後、万世橋近くのビルの中にある店でようやく空きがあるのを見つけた。鍋をつつきながら、お互いの近況報告や昔の思い出話に花が咲いた。気のおけないメンバーで話すのはやっぱり楽しい。

店を出た後、家の遠いT君は一足先に帰った。残った4人で、喫茶店かどこかでもう少し話そうかということになる。
「来るとき確かスタバを見かけたんだけど……」
「どこにあった?」
「いや、思い出せない。あったことは覚えているんだけど」
「数学科の悪い癖だ。存在を証明するだけで安心して、具体的に構成しようとしないんだから」
などと言いつつ、駅の反対側におあつらえ向きの喫茶店を見つけた。ちょうどそのときに携帯チェス盤を持っていたので、コーヒーを飲みながら話のタネにと出してみると、すぐ「ブリッツやろう」と二人が指し始める。チェスの集まりでもないのに、そこにいる4人が全員ルールを知っているというのも、考えてみれば珍しいことなのかもしれない。

そんなことをやって小一時間楽しみ、10時半の営業終了とともに店を出て解散した。帰宅は11時20分頃。

2008年12月28日

トンネルだらけの山陽新幹線

2時半過ぎの新幹線で広島を発った。こんな時期だからさぞかし混雑しているのではと思っていたのだが、案に相違してずいぶん空いている。駅に停車するごとに乗り降りがあるものの、とうとう最後まで隣には誰も座らなかった。多分混んでいるのは下りなのだろう。

車内ではチェスの本を眺めたりしていたのだが、広島から新神戸あたりまでは全行程がトンネルだらけで、出たり入ったりするたびにかなり揺れる。どうもあれは文字を追いかけるのに甚だよくない。無理に我慢して読んでいるとめまいがしてくるので、ときどき小休止を入れなければいけなくなってしまうのである。何でも東海道新幹線のトンネル数は66なのに対し、山陽新幹線は142もあるのだそうで、いかに中国地方が山だらけかよく分かろうというものだ。新神戸を過ぎるころまではあまり目を使わないことにしていた方がよさそうである。

実家には7時過ぎに着いた。実は数日前に印刷した年賀状にまだ一筆書き加えていない。明日は数学科の同期OBで忘年会をやることになったので、出かける前になるべく書いてしまおう。

2008年12月27日

楽譜到来&年末清掃

JavaSuite.jpg午前中はだらだらしていようとベッドに潜り込んでいたら、チャイムに呼び起こされてしまった。何かと思ったら、今月上旬まで校訂作業の手伝いをしていたジャワ組曲の楽譜が届いたのだった。できてみるとなかなか立派なものである。しかも校訂作業を指揮したNさんによる解説が素晴らしい。テクニック偏重や内容空疎といった、ゴドフスキーに対するこれまでの誤った論評がいかに的外れであるかがよく分かる。日本語で書かれたゴドフスキーに関する文献として、基本的なものの一つになるかもしれない。巻末の「協力」の欄には私の名前もあって、まずは満足である。ジャワ組曲は今まで弾いてみたことはなかったが、せっかくこんな楽譜もできたことだし、いずれどれか譜読みしてみよう。

午後は主に掃除の時間に充てた。といってもあまり大したことはしていない。机の上に積み重なったチラシや、通販で届いた商品を取り出した後にそのまま床に置かれている梱包用の紙袋など、いつの間にかあたりにいろんなものが散らかっている。それらをまとめて捨て、そのあとに申し訳程度に掃除機をかけた程度だ。洗面台やシンクなど、水回りもだいぶ汚れていたので一通り拭き取ってきれいにした。まあすぐ同じような状態になってしまうに違いないが、何もしないで新年を迎えるよりはいいだろう。

明日は実家に戻る予定。

2008年12月26日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.73


少し長くなったのでレイアウトを若干変更した。4. Bc7は本作の主眼手ともいえる一手なので、これが他の手でもいいというのは余詰としてもつらい。Bの微妙な動きが楽しめるよい作品であるだけに残念だ。白と黒のPのペアをf2とf3に置く修正案は底本で示されているものだが、これをKubbelが見たらどう思ったかはちょっと興味のあるところである。

2008年12月25日

大阪いいでっせ

今日も午後はぶっ通しで会議。この年末年始にやらなければいけない仕事が3つも4つもある。今日は会議で疲れて帰ってきてしまったが、仕事納めの明日にできることは片付けておきたい。しかしこうも忙しくなるとは、今年の初めには想像していなかった。来年が思いやられる。

昨日レクイエムのことを書いていて急に思い出した。モーツァルトのレクイエムを聴いていると、ちょっと面白く聞こえるところがある。5曲目のサンクトゥスは2分程度の短い曲だが、始まって1分ちょっと、トゥッティの合唱が終わってフガートが始まるところから、
   大阪 いいでっせ   大阪人でっせ
   大阪 いいでっせ   大阪人でっせ
と言っているように聞こえるのである。バスからテノール、テノールからアルト、アルトからソプラノと大阪を称える歌声が響き、最後は四部が声を合わせて「いいでっせー!」と大合唱して曲が終わる。どこでこの話を聞いたかもう忘れてしまったが、多分だいぶ前にテレビか何かで見たのだろう。いったんそう思って聴くと、もうそう歌っているようにしか思えなくなってくるから不思議だ。

実際には "Hosanna in excelsis" と歌っており、これはサンクトゥスならいつも出てくるフレーズである。だから別にモーツァルトに限らず聞こえてもよさそうなものだが、例えば昨日のフォーレのレクイエムを聴いていてもあまりそんな風には聞こえない。モーツァルトが一番なのである。やはりあの曲調の元気のよさが文句とマッチしているのであろう。

2008年12月24日

Requiem

去年のクリスマスの夜は、メシアンの「みどりごイエスに注ぐ20のまなざし」を聴いて過ごした。今年も何か宗教曲をかけようかなとCD棚を眺め、しばし迷ってからフォーレの「レクイエム」をかけることにする。数あるレクイエムの中でも、おそらくモーツァルトと並んで最も有名な曲だろう。キリスト誕生の夜に鎮魂曲というのは方向性が違うような気もするが、他の作曲家のレクイエムと比べると、フォーレのそれはひたすら穏やかで、ゆっくり静かな夜を過ごすにうってつけだ。

フォーレのレクイエムの曲はどれも実に美しいが、特にお気に入りを1曲あげるなら4曲目の "Pie Jesu" だろうか。3分あまりの小曲だが、この曲の清らかな美しさは筆舌に尽くしがたい。歌うのはソプラノのソロだけで、オルガンや弱音器付きの弦による伴奏も終始控えめである。それだけに、つつましやかな歌声が胸を打つのだ。今手元にあるCDはアンドレ・クリュイタンスによる1962年の録音で、"Pie Jesu" を歌っているのはソプラノ歌手のVictoria de los Ángelesである。アンヘレスの歌声ももちろん素晴らしいのだが、実家にはもう1枚、ミシェル・コルボが指揮をしている1972年録音のCDがあり、ここで "Pie Jesu" を歌っていたボーイ・ソプラノが本当によかった。高校生の頃だったか、一時期すっかり気に入ってしまって繰り返し聴いていたのを覚えている。あとで聞いた話だが、あれを歌っていたAlain Clementは録音の直後から声変わりが始まり、今でも歌手をしているものの声はバリトンなのだそうである。多分今はもう40代だろう。

2008年12月23日

年賀状の作成

午後はまたピアノ演奏を録音しようかとも思っていたのだが、マンションの修繕工事であちこちからトントンカンカンと音が響いてくるのであきらめた。祝日でも日曜日でなければ工事は休まないらしい。

代わりにやっていたのは年賀状の作成作業。まだ全く手をつけていなかったが、そろそろ図案を作成して印刷してしまわないとまずい。詰将棋作家には毎年凝った年賀詰(初形や詰め上がりが新年の数字の形になるなどの趣向を持った詰将棋)を創って年賀状に載せる人も多いが、私にはそんな才能も時間もないので、たいてい年賀状ソフトに収録された画像を適当に組み合わせてお茶をにごしている。しかし、時間がかかるわりにはいつもさえないものしかできない。今年はオリジナル素材として折紙の写真を切り抜いて貼ってみたけれど、これではもらった人は何だか分からないような気もする。まあよい、どのみちこういうのは自己満足の要素が大きいのだ。

印刷図案はどうにかできたが、一筆書き加える作業はまだ手つかず。これはまた明日以降にしよう。

2008年12月22日

Whodunnit?

夕方からの会議は2時間半近くかかった。じっとしていると下半身が寒くて仕方がない。やっと終わって帰ろうと外に出て、夜風のあまりの冷たさにまた驚く。すっかり冬本番だ。

最近見つけてちょっと面白かった動画。殺人事件の捜査をしている敏腕刑事。容疑者3人に一人ずつ、犯行時刻に何をしていたか問い質し、ぴたりと真犯人を言い当てる……という映像である。だが一度見て何かがおかしいことに気づいただろうか。三回くらい繰り返して見れば、きっと違和感はよりはっきりしたものになっていくだろう。

上でリンクした映像は、敢えて前半部分でストップするようにしてある。納得するまで見たら、映像の後半部分を見て、自分の観察力がどれほどのものか確認してみてほしい。ちなみに、私はてんでダメだった。

2008年12月21日

Chess Informant

ここ数ヶ月の円高はずいぶんと極端だ。ほんの2ヶ月くらい前までは1ドル100円ちょっとくらいで、それでも去年に比べればかなり高くなったと思っていたのに、今では90円のラインも突破してしまった。ユーロやポンドもえらい下がりようである。

ここまで円が強くなってくると、つい海外のサイトで買い物をしてしまう。この間はChess Informants 1-100のCDを注文してしまった。Chess Informantというのは年数回発行されている一種の情報誌で、世界のトッププレイヤーによって指された最近の対局の棋譜を、対局者自身による注釈付きで収録したものだ。指した本人が自らの思考の足跡を披露してくれているので、棋譜を調べるときには何より参考になる資料である。このChess Informantの1966年の創刊号から去年発行の100号に収録されたすべての注釈付き棋譜約10万局を収めたCDが発売されており、だいぶ前からほしいと思っていた。存在を知った直後からネットで購入しようとし、あとワンクリックで発注というところまで何度もいったのだが、いつもそこで思いとどまっていたのだ。もちろんそれは、一つには自分が持っていたところで宝の持ち腐れになると分かっていたからだが、もう一つの理由は値段だった。100冊分のデータが入っているわけだから、それなりの額になるのである。

そのChess Informants 1-100を、「円高の今がチャンス」という頭の中のささやきに乗せられてついに買ってしまったのだ。購入先はイギリスなのでポンド建てなのだが、送料込みで174ポンドもしたから、かなり高い買い物には違いない。ただ、今年前半に買おうか買うまいか逡巡していたときは1ポンド200円は超えていたのに、今は今日の時点で133円である。1万円以上安くなっていることになるわけで、つくづくあのとき思いとどまってよかったと思う。もっとも来年の今頃に、なぜあのとき買ってしまったのかと臍を噛む可能性もないわけではない。

2008年12月20日

囲碁・将棋ジャーナルを見る

お昼から衛星放送の「囲碁・将棋ジャーナル」を見ていた。毎回プロ棋士がゲストとして登場して、ここ1週間に行われた注目の対局を解説する。今回とりあげられるのはもちろん竜王戦第7局であるが、それを解説するゲストの棋士が、当事者である羽生名人だった。これは見ないわけにはいかない。

冒頭から、スタジオの空気はただならぬものがあった。対局者本人が自分の負けた対局を解説するということはただでさえ少ないのに、よりによってあの永世竜王がかかった大一番を、史上初の3連勝4連敗で落としてしまった羽生名人本人に解説させるというのである。いつも飄々としている羽生さんも、さすがにこれはしんどかったのではないだろうか。会話こそ普段通りの穏やかな口調だが、勝負のポイントとなった局面を説明するあたりではちょっと声がうわずり、少し手も震えていたようにも見えた。聞き手の中井女流六段も何ともまたやりにくそうで、「今日は先々週より緊張しております」(先々週のゲストは米長将棋連盟会長)とか「(羽生名人に)あの、失礼なことをお聞きするかもしれませんが、台本に書いてあることを質問しているだけですので……」とか、もう腫れ物に触るような感じである。そしてやっと対局解説が終わったと思ったら、追い打ちをかけるように、番組の最後に羽生名人の永世六冠の歩みをまとめた映像をわざわざ流す徹底ぶり。本来なら、初代永世竜王となった渡辺竜王のこれまでを振り返るのが自然なところである。見ているこちらがいたたまれなくなってきたところで、やっと番組は終わった。

番組側が、もう羽生名人の永世七冠達成は間違いないものと思って準備をしていたのは明らかだった。偉業達成の一局を本人に解説してもらい、七冠達成の歩みを振り返るというシナリオだったに違いない。それが思いもよらぬ3連勝後の4連敗で、結果的には傷口に塩を塗りたくるようなことになってしまった。まあ3連勝した時点でこうなることを想定しろという方が無理だが、次にゲストで呼ばれるときは、周りが気を遣わなくていいような状況のときにお願いしたいものである。

2008年12月19日

屋根裏の数学科

今週はH大からU先生が集中講義にいらしており、せっかくだからというので数学教員数名で昼食会に招待することになった。といっても大学の周りにある店といえば、通りの向かいに数年前建てられたイタリアンと豆腐料理の店のみ。後者に12時半に集合し、しばし歓談した。東京の人は広島というと8月6日の映像が真っ先に思い浮かぶから、冬はかなり寒いということを知らないという話から、話題はH大周辺の寒さのことへ。あの一帯は元々標高がそれなりに高いうえに山に囲まれた盆地になっており、今の時期の冷え方はかなりきつい。そこでU先生曰く、「数学科のある大学で、一番標高の高いところにあるのがS大学。その次がうちのH大学らしい。だから、S大は日本の数学科の『屋根』。で、H大はその次だから『屋根裏』だって話があります」。なるほど、屋根裏ね……。

夜は夜で、ささやかな忘年会。所属する講座の教員と学生数名で一室に集まった。去年もやったが、買ってきた食べ物をつまんで静かにお話しするだけである。学生さんは年明けに卒研発表があるので、それが終わるまではまだ落ち着かないだろう。

2008年12月18日

竜王戦最終局

いやはや、すごかったとしか言いようがない。将棋竜王戦最終局は渡辺竜王が勝ち、竜王位防衛、初代永世竜王の称号獲得、そして将棋界のタイトル戦七番勝負で初めてとなる3連敗後の4連勝を達成した。中終盤は形勢が二転三転、もう勝負がついたと思ってはまた逆転の繰り返し。期待通りというより期待を遙かに超えた名局だったと思う。多分本局は、初代永世竜王を決めた大一番として棋史に残るに違いない。

それにしても、どんな脚本家でもここまで劇的なシナリオを書くのは都合がよすぎるとためらうのではないだろうか。羽生名人が3連勝、それも第3局はかなり差のついた内容で、もうこれは決まったかと誰しもが思ったとき、第4局で絶体絶命の渡辺玉が打歩詰になって逆転。そこから盛り返し、第3局のお返しとばかり第6局では渡辺竜王が新手を繰り出して完勝。そして雌雄を決する最終局は、新手が出た第6局と同じ出だしから、クライマックスはどちらが勝っているのかも分からない凄まじい終盤へ……ドラマでこんな展開を見せられたら、「現実はこう都合よく行くわけない」と思ってしまうに違いない。すべてができすぎているのである。実際にこういうことが起こったのだということに、改めて驚きを禁じ得ない。

羽生名人はこれまで七冠達成を筆頭に数々の輝かしい偉業を打ち立ててきたが、一方で一手詰の見逃しやネット棋戦でのクリックミスによる時間切れ反則負けといった、耳目を集める敗戦の記録も作ってきた。今回、それに「将棋界初の3連勝4連敗」という記録が加わることになってしまったわけである。将棋界の第一人者が負ける方で名を残すことになったのは皮肉なことだが、勝つことでも負けることでも名前が出てくるということは、とりもなおさず最前線でギリギリの勝負を繰り広げ続けていることの証左に他ならない。永世竜王の称号は、またこの先挑戦する機会があることを期待しよう。そして少し落ち着いたら、またチェスを指しに行ってもらいたいものである。

2008年12月17日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.72


初期の作品の改作である。オリジナルはずっと先の211番として登場する。

2008年12月16日

クローラの襲来

先週末のことだが、このブログのアクセスログをチェックしていたところ、同じIPから数分おきにアクセスが来ているのを見つけた。発信元はmsnbot-65-55-104-92.search.msn.com。いわゆるクローラと呼ばれるウェブ巡回プログラムである。検索エンジンのクローラがやってくるのは毎度のことで、GooglebotもYahoo! Slurpもよく訪れた足跡を残していくのだが、今回のMSNbotの訪問頻度は尋常ではなく、ログを調べた日までの数日間、絶え間なく読みに来ていたようである。なぜ急にそんなことを始めたのかよく分からないが、延々と同じアクセスが記録されたログを見るのはあまり愉快ではないので、とりあえず設定を変えてシャットアウトしてしまった。訪問の礼儀を知らないこういうクローラには、こんなしがないブログを見つけてもらわなくても結構である。

それにしても、このブログもだいぶ図体が大きくなってきた。今書いているこのエントリが932番目になる。これくらい増えてくると、一回ブログを更新するだけでも1分くらいは待たされるし、ブログ全体を書き直す再構築という作業に至っては1時間以上かかってしまう。またコメントを書き込むときも、だいぶ反応が遅くなってきているようだ。このへんがMovable Typeの欠点である。今までだましだまし使ってきたが、そろそろ何か手を打った方がいいかもしれない。ブログにMovable Typeを使うのはもう日本人くらいで、それも最近はこの世界の趨勢に合わせてWordpressに乗り換える人が増えているようである。自分もその流れに乗った方がいいか、少し考えてみよう。

2008年12月15日

頂上決戦の前哨戦

将棋竜王戦がクライマックスに向けて史上まれに見る盛り上がりを見せているが、今日は明後日に迫ったその最終決戦の前哨戦ともいうべき対局があった。朝日杯将棋オープンで、竜王戦を戦う渡辺竜王と羽生名人の対局があったのである。持時間40分の早指し戦で竜王戦とはだいぶ趣が違うが、大一番の直前に偶然にもこの顔合わせが実現したのは不思議というほかはない。

さてその結果は、渡辺竜王が終始攻め立てて快勝。羽生名人の玉は追い立てられて遁走し、どうにか入玉したものの、駒という駒を取られて反転攻勢に出る戦力を失ってしまった。大駒を全部取られてしまっては持将棋にもできない。まさか決戦前で「死んだふり」をしているわけではないと思うが、全体を通してほとんどいいところがなかったように思う。これで対渡辺戦は4連敗。竜王戦で3連勝したときはこんな展開になるとは思ってもみなかった。ただ今日の観戦記を見ていると、先日の竜王戦第6局のような体調の悪さは感じられなかったようだ。17・18日の最終局では、どちらが勝つにしても充実した名局を見せてほしいものと思う。

2008年12月14日

演奏撮影失敗

日曜日のため、マンションの修繕工事も今日はお休み。窓から見える足場はちょっと無粋だが、気兼ねなくカーテンを開けられるし、うるさいドリルの音も聞こえてこない。せっかくの静寂な時間を有効利用しようと、ピアノ演奏を録ろうと思い立つ。以前、演奏を撮影してブログに載せたことがあったが、あれをまたちょっとやってみようというわけである。早速カメラをセットした。

ところが、弾き始めて早々のところですぐミスをする。何度かやっていればそのうちうまくいくだろうと思っていたが、いくら弾き直しても必ずどこかで指がもつれてしまう。いったんこうなってしまうと、焦りばかりが先に立ってたいていはうまくいかないものだ。たまに危険な箇所を無難にクリアしても、「ここまでのところOKだ、これで終わりまでいければ……」などという邪念をすぐ思い浮かべてしまうので、次の瞬間には必ず何でもないところで大きく間違えてすべてやり直しである。演奏中は何も考えない方がいいのだが、この「何も考えない」ということほど難しいことはない。弾きながら集中しろと自分に言い聞かせたりしている時点で、すでに集中力が拡散してしまっているのだ。しまいには特定の箇所ばかり意識しすぎて何でもない単音の部分でもミスしたりするようになり、とうとうあきらめてしまった。土日の午後は貴重な時間なので、成果が得られないのなら浪費したくはない。

しかし弾き直しが利くレコーディングでこの調子では、演奏会でまともに演奏できないのも当然である。やはり技術的にも精神的にも鍛錬が足りないようだ。曲もちょっと自分には長すぎたかもしれない。まあ時間があればそのうち再挑戦するとしよう。

2008年12月13日

自宅でゆっくり

お昼近くまで寝てしまっていた。本当は今日は同僚のI先生と倉橋の山に登りましょうという約束になっていたのだが、肋軟骨がまだ完治していないので自重して家でおとなしくしていることにする。天気も悪くなかったし、前回の真夏の登山からだいぶ時間も経っていたのでできれば行きたかったのだが、今はあまり身体を動かさない方がいい。I先生とは年明けに行きましょうということになった。

そんなわけで午後もずっと家に逼塞していた。も書いたように、現在このマンションは大規模修繕工事の真っ最中である。平日も出かける頃にはあちこちからウィーンとかドンドンとかいう音が響き渡っているのだが、今日はちょうどうちのベランダを作業する日だったようで、工事関係者が窓の外で何か作業をしながら話しているのが聞こえてきた。工事は必要なことだから我慢しなければいけないのだが、一番困るのはカーテンを開けられないということだ。カーテンのすぐ向こう側に何人もうろうろしていると思うと、落ち着いてテレビも見ていられない。その意味でも今日は出かけてしまえるならその方がよかったのだが、まあ仕方ない。「囲碁・将棋ジャーナル」を見終わった後は、折紙やエンドゲームスタディ研究などでゆっくり過ごした。

夕方、買い物に行く前に冷蔵庫の中身をチェックしたら、奥の方に賞味期限が切れかかったニンニク味噌があるのを発見。夏に買って半分くらい使った後そのままになっていたらしい。あれはさっさと処理した方がいいなと思いつつスーパーに行くと、なすが忘れられたように1本売れ残っていたので、豚肉と一緒に買ってきてニンニク味噌で炒めてみた。冬になすとは季節外れもいいところだが、たまにはこういうのも悪くないものだ。

2008年12月11日

竜王戦は最終局へ

数学演習の担当を終えて部屋に戻ると、竜王戦第6局の状況をちょっとチェックしてみた。現在の局面がどこまで行っているかを見ておこうというつもりだったのだが、目に飛び込んできたのは何と「70手まで後手の勝ち」の文字。驚くほど早い終局である。ついにこれで3勝3敗、勝負は最終局にもつれ込むことになった。羽生名人にとってはかなり不出来な内容だったようだ。一日目から食欲もなかったようで、ちょっと体調が悪かったのではないかという気もする。

それにしても、17、18日に行われる第7局の注目度が高まることは必至だろう。何しろ、勝った方が竜王というだけでなく、初代永世竜王の称号をかけた一戦になる。そのうえ、羽生名人が勝てば永世七冠達成、一方の渡辺竜王が勝てば将棋史上初の3連敗後の4連勝という記録までかかることになったのである。あらゆる記録が渦の中央にある第7局に流れ込んでいくようだ。羽生名人が3連勝したときは、正直言って私を含めほとんどの人がこれはほぼ決まったなと思ったのではないだろうか。あの強敵にあと1つというところまで追い込まれながら、3つ返して追いついた渡辺竜王の精神力は大したものである。

第7局が今から楽しみだ。

2008年12月10日

「ジャワ組曲」出版

先週ちょっと書いたゴドフスキーの「ジャワ組曲」の楽譜だが、実はあのあとも大量に抽出された誤植を訂正した原稿があらためて届き、それをもう一度チェックするという仕事を週末にやっていた。ようやく昨日、校正作業がすべて終わってまもなく印刷されるという知らせが届いたので、もう大丈夫だろう。予定通り行けば今年中には店頭に並ぶはずとのことである。発行はプリズム社。多分、編集協力の欄に私の名前くらいは出ていると思う。

それにしても、普段譜読みをしていて譜面の誤りを見つけるたびに、ちょっとチェックすれば分かるのになぜこの程度の誤植も発見できないのか……などと思っていたわけだが、これからはそういう認識も変わりそうだ。音符、休符、スラー、タイ、スタッカート、強弱記号、ペダル記号……と楽譜には様々な要素があり、そのすべてに目を光らせて見ていくのは思ったよりずっと難しいことなのである。それもすっきりした曲ならいざ知らず、ゴドフスキーのように複数の旋律が同時進行するような曲は、複雑に絡み合ったメロディーラインを解きほぐすだけでも容易でない。まあ普段譜読みしているときからそれくらいじっくり譜面を吟味しながら練習するべきなのかもしれないが、その意味でも今回のことはなかなかいい経験になったように思う。

2008年12月09日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.71


小品である。かなり手が限られているので難しくないだろう。筋違いビショップのスタディでステイルメイトのエンディングを迎える作品としては、このあとの78番がある。

2008年12月08日

くしゃみの代償

朝、出勤前に近所の医院に立ち寄った。実はこのところずっと、右胸のある部分だけが痛むので困っていたのである。まっすぐ立っていれば何ともないが、身体をひねったり右手を前方に伸ばしたりするとズキッと痛む。笑ったりしてもズキッと来る。耐えられないようなものではないので最初のうちはあまり気にしていなかったが、いつになっても治らないので診てもらうことにした。ある程度予想はついていたが、肋軟骨にひびが入っているのでしょうとのこと。胸の部分を固定しておかないと治りが遅いからというので、貼り薬の他に胸に巻くバンドももらってきた。ただ、これでも完全に元の状態に戻るには数週間かかるらしい。まあ今年のうちにすめば御の字というところか。

原因について、「最近ボールがぶつかったりしたことはないですか?あるいは、ドアノブにうっかり衝突したとか……」と医師から尋ねられた。忘れているだけなのかもしれないが、どうもそんな記憶はない。ただ一つ思い当たることがある。先月の終わりにひどい鼻水に苦しめられたとき、すべてのものを吹き飛ばすような勢いでくしゃみもいやというほどしていたのだが、あれがいけなかったのではないだろうか。激しい咳やくしゃみを繰り返していると肋骨や肋軟骨が傷つくことがしばしばあるという。痛みを感じるようになったのもちょうどそのころからだ。

「あれですかねえ、カルシウムが不足しているってことでしょうか」
「いや、肋軟骨は弱いところなんで、運悪く力がかかったら折れますよ。たまたまでしょう」
医師にはそう言われたのだが、そうはいっても、である。くしゃみしていたくらいでキズを負うとは情けない話ではないか。全く今年は、自分が若くないことを何度となく痛感させられる。とりあえず、治る前に再度風邪をひくことだけは絶対に避けなければいけない。今度先月のようなくしゃみをしたら、肋骨が全部カランコロンと音を立てて目の前に転がり落ちそうだ。

2008年12月07日

ペンギンを折る

OrigamiPenguin2.jpgOrigamiPenguin1.jpg今日はペンギンを折ってみた。紙は市販の折紙用紙で、大きさは24cm×24cm。ただし、計ってみたら完全な正方形ではなかったので、長い方の辺を0.5mmほど切り落として使用した。作者はMichael G. LaFosse。今まで折ってきたものと比べればかなりやさしい方で、1時間ちょっとでだいたい形になってしまったが、そのわりにはペンギンらしさをよく表現したデザインだと思う。この作品に適した紙で折ればもっと見栄えがするものになるだろう。

本作が収録された "Origami Art" は今年出版されたばかりの本だ。LaFosse氏の本としては "Advanced Origami" に続き2冊目だが、彼の本はいずれも作品紹介より折紙を巡る様々な事柄にページを割いていることに特徴がある。この本でも、彼が持つ折紙のためのスタジオ "Origamidō Studio" の歴史に始まって、折紙に適した紙の選び方、加工の仕方、作品のディスプレイの方法など、きれいな写真とともに詳しく解説されている。折紙本として他にあまり例を見ない面白い本であると思う。

(折紙モデル:"Penguin", Michael G. LaFosse "Origami Art" (Tuttle Publishing) 所収)

2008年12月06日

「はい、喜んで!」

一日中、雪が降ったりやんだりの天気だった。先月初雪があってからだいぶ暖かい日が続いていたが、さすがに今日はえらく寒い。いろいろやることがあって、気がついたらもうすっかり外は暗くなっていた。今から何かつくるのも億劫だったので、もう外ですませてきてしまおうと小雪の中を車で出かけた。あの交差点で右に曲がってとんかつ屋に行こうか、それとも左に曲がってラーメン屋に行こうか……しばし車内で逡巡した結果、後者にする。

このラーメン屋、普段からときどき行っているところなのだが、何かにつけて店員が「はい、喜んで!」を連発する。方針として連呼することが決まっているらしい。それは別に構わないのだが、ときどき妙な感じを受けることがある。もちろん、例えば「すみません、お水下さい」と言ったときに「はい、喜んで!」と答えるような場合はさして違和感はないのだが、店員が厨房に何らかの連絡を行ったときも返ってくる反応は常に「はい、喜んで!」なのである。
(店に入ると)「うぇい、お客様ご来店っす!」「はい、喜んで!」
「お客様、1名様でしょうか?カウンター席でよろしいでしょうか?こちらへどうぞ……(厨房に向かって)うぇい、お客様3番カウンターです!」「はい、喜んで!」
「ご注文お決まりでしょうか?……はい、はい。以上でよろしいですか?はい、少々お待ちください……(厨房に向かって)うぇい、塩いちぃ、たまごぉ!」「はい、喜んで!」
(席を立つと)「うぇい、お客様お会計ぇっす!」「はい、喜んで!」
特に変な気がするのは2つ目だ。3番カウンターに客が着席したことに対して、喜んでどうしようというのだろうか。了解したという程度の意味でしか使っていないのではないかと思う。要するに「はい、そうですか」というだけのことだ。

まあ威勢のいい雰囲気を出すためには、意味がどうということよりああいう言い方が向いているということなのだろう。「うぇい、お客様3番カウンターです!」「はい、そうですか!」というわけにはいかないもんな、などとどうでもいいことを考えながら車のエンジンを入れたのであった。

2008年12月05日

フェアリー詰将棋の世界

今月号の詰パラを見ていたら、後ろの方に出ているフェアリー作品を集めたコーナーに「最悪自殺詰」のことが書かれていた。ずいぶん穏やかでない名前で、知らない人が聞いたらぎょっとするのではないかと思うが、これもいわば変則詰将棋の一種である。通常とは異なったルールの詰将棋はまとめてフェアリーと呼ばれている。

通常ルールでない、と一口に言ってもいろいろなパターンがある。普通の将棋にはない駒が登場したり、駒の配置によってそれぞれの動き方が変わったりと、ヴァリエーションは膨大だ。その中でも基本的なフェアリールールは、攻方と受方の指し方に変更を加えるものである。大雑把に言うと、普通の詰将棋は
○攻方がなるべく相手の玉が詰むように王手をし、一方の受方はなるべく詰まされないような手で応じる
ということができる。これを変えると、次のようなヴァリエーションが存在することになる。
○攻方はなるべく相手の玉が詰むように王手をし、受方もなるべく自玉が詰まされるように応じる(ばか詰)
○攻方はなるべく相手の玉が詰まないように王手をし、受方はなるべく自玉が詰まされるように応じる(最悪詰)
○攻方はなるべく相手の玉が詰まないように王手をし、受方もなるべく自玉が詰まされないように応じる(悪魔詰)
このうち、双方が協力して受方の玉を詰めることを目的とする「ばか詰」は、フェアリー詰将棋でも一番の人気ルールだ。

これに加えて、さらに作品のゴールを「受方の玉を詰める」から「攻方の玉を詰める」に変更するという方向がある。つまり、相手の玉に王手しながら自分が最後は詰められてしまうのが目的になるわけだ。これと先ほどのフェアリールールをミックスすると、さらにヴァリエーションが増えることになる。
○攻方はなるべく自分の玉が詰むように受方玉に王手をし、受方はなるべく攻方玉が詰まないように応じる(自殺詰)
○攻方はなるべく自分の玉が詰むように受方玉に王手をし、受方もなるべく攻方玉が詰むように応じる(ばか自殺詰)
○攻方はなるべく自分の玉が詰まないように受方玉に王手をし、受方はなるべく攻方玉が詰むように応じる(最悪自殺詰)
○攻方はなるべく自分の玉が詰まないように受方玉に王手をし、受方もなるべく攻方玉が詰まないように応じる(悪魔自殺詰)
これを読んでどういうルールなのかスッと理解できたという人がいたら、その人は相当ディープな詰将棋マニアになれる素質があるといっていいだろう。ついていけないしついていきたいとも思わない、というのが一番常識的な反応ではないだろうか。詰将棋マニアの間でも、こういう自玉を詰めるフェアリー作品まで解いたり創ったりする人はだいぶ限られるようである。特に最悪自殺詰はきわめて珍しく、今月号によると正式に発表された作品は未だに1作しかないのだそうだ。マニアの世界の深みは果てしない。

2008年12月04日

詰パラ12月号

今月は1日に詰パラの12月号が届いた。毎年12月号は短編コンクールという誌上企画があり、決められた手数の作品が大量に掲載されている。今年は9手詰が50作。他にも、無名の新人が突如発表した超長編作の特別出題とか、あまりの難しさに話題となったTさんの作品の解答発表など、今月もいろいろ読むところがありそうだ。

そういえば、最近あまり詰将棋を解いていない。ただでさえ解く力がないのに、あまりやっていないと駒を動かす回路が完全に錆びつききってしまいそうだ。表紙にHさんの簡素な作品が出ていたので、ふとその気になってじっとにらむと、パタパタと頭の中の駒が動いて詰んだ。何だ、まだまだ自分も行けるじゃないかと勘違いし、9手詰コンクールも解き始める。ところが、やはりそうは甘くない。最初の3問まではよかったが、4問目にして早くも考え込んでしまった。ずいぶん考えてまだ分からないのでいったん5問目を解いて気分転換し、それからもう一度トライしたらやっと解けた。分かってみると、こんなのも見えないのかとあきれるばかりである。やっぱり錆び具合はかなり進行しているようだ。リハビリのつもりで、今月は時間のあるときに少しずつ解いていくことにしよう。

2008年12月02日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.70


Kubbelお得意のステイルメイトもの。同じ形のステイルメイトを迎えるものとして、だいぶあとの164番がある。

2008年12月01日

クレマのあるエスプレッソ

今日からいよいよ12月。今年もあっという間に過ぎてしまった。今日から京都で大きな研究集会があり、様子を見に行くことも考えていたのだが、あまりにホテルが空いていなかったので結局やめてしまった。普通のビジネスホテルがことごとく満室だったのである。まだ紅葉シーズンにかかっているからだろうが、全くこの時期の京都は異常だ。

先日、エスプレッソマシーンを持ち出した話を書いた。あれからしばらく、お昼を食べて食堂から帰ってきては自室でいろいろ試していたのだが、やはりどうもうまくクレマが出ない。やっぱりマシーンがもう悪いのだろうかと思っていたとき、やっと原因に気づいた。簡単なことだ。豆の挽き方が悪いのである。目で見ても分からないが、エスプレッソマシーンに使うには粗すぎて内部の圧力が上がらないに違いない。そこで昨日、街中のスタバでエスプレッソローストの豆を少量細かく挽いてもらってきたのである。

Espresso.jpgそして今日のお昼に、昨日買ってきた粉でやってみた結果がこれ。何のことはない、簡単に濃厚なクレマが出てきた。抽出時間も今までとはまるで違う。やっぱり今まで使っていた粉は挽き方が粗すぎたのだ。味もスタバで飲む味とそれほど遜色ない。これであとは詰める粉量やタンピングの力の強さなどを加減すれば、さらにおいしいエスプレッソが飲めるだろう。一度挽いてしまった豆は急速に酸化して風味を失うので、今後も昨日のように少量ずつ挽いてもらうのがよさそうである。しかし、何でこんな簡単なことに今まで気づかなかったのかとあきれるばかり。まあ豆の挽き方の差でこれだけ結果が違うことが分かっていい勉強になった。これで昼下がりのひとときが少しだけ楽しみになりそうだ。

夕方から会議一件。2時間以上かかり、少し疲れて帰宅。