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Requiem

去年のクリスマスの夜は、メシアンの「みどりごイエスに注ぐ20のまなざし」を聴いて過ごした。今年も何か宗教曲をかけようかなとCD棚を眺め、しばし迷ってからフォーレの「レクイエム」をかけることにする。数あるレクイエムの中でも、おそらくモーツァルトと並んで最も有名な曲だろう。キリスト誕生の夜に鎮魂曲というのは方向性が違うような気もするが、他の作曲家のレクイエムと比べると、フォーレのそれはひたすら穏やかで、ゆっくり静かな夜を過ごすにうってつけだ。

フォーレのレクイエムの曲はどれも実に美しいが、特にお気に入りを1曲あげるなら4曲目の "Pie Jesu" だろうか。3分あまりの小曲だが、この曲の清らかな美しさは筆舌に尽くしがたい。歌うのはソプラノのソロだけで、オルガンや弱音器付きの弦による伴奏も終始控えめである。それだけに、つつましやかな歌声が胸を打つのだ。今手元にあるCDはアンドレ・クリュイタンスによる1962年の録音で、"Pie Jesu" を歌っているのはソプラノ歌手のVictoria de los Ángelesである。アンヘレスの歌声ももちろん素晴らしいのだが、実家にはもう1枚、ミシェル・コルボが指揮をしている1972年録音のCDがあり、ここで "Pie Jesu" を歌っていたボーイ・ソプラノが本当によかった。高校生の頃だったか、一時期すっかり気に入ってしまって繰り返し聴いていたのを覚えている。あとで聞いた話だが、あれを歌っていたAlain Clementは録音の直後から声変わりが始まり、今でも歌手をしているものの声はバリトンなのだそうである。多分今はもう40代だろう。

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コメント

ふとカストラートを連想してしまいました。
現在ではあり得ない話ですが。

カストラートが存在していたのは19世紀前半くらいまでらしいので、フォーレとは入れ違いですね。

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