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2009年05月31日

帰広

9時頃までホテルでゆっくりし、近くのタリーズで遅めの朝食。店を出るとすぐバスに乗って京都駅へ向かう。せっかく京都まで出てきたのだが、今回はどこにも寄らずすぐ帰ることにした。何しろ今日が締切の仕事を2つも抱えているのである。仕事といっても、どちらも趣味の話。一つは楽譜の校訂作業、もう一つはプロパラの原稿だ。

さっさと広島の自宅に戻ってくると、午後はときどき休みつつもずっとその仕事を片付けていた。何とか終わったので今はこれを書いている。今月は最初から最後まで本当に忙しくて大変だった。7月はまたいろいろあるので、間に挟まる来月は少し落ち着いた1ヶ月にしたいと思う。

2009年05月30日

京都でスクリャービンを弾く

午前中の新幹線で京都に移動する。京都は去年は結局行く機会がなく、かなり久しぶりだ。205番のバスを市役所前で降り、1ブロック西側の寺町通りをしばらく北進すると目指す旭堂楽器店があった。すでにリハーサルが始まっており、自分も少しだけ弾かせてもらう。なかなか弾きやすそうな感じ。少なくとも、ミスをピアノのせいにできないことは間違いない。試し弾きをすませて会場の外に出たとき、入口に設置されている椅子で開場を待つ詰将棋仲間のTさんとD君を発見。詰将棋の関係者に来ていただいたのは多分これが初めてだ。わざわざ足を運んでいただきながら、拙い演奏をお聴かせすることになってしまうのが心苦しい。とはいえ、やはりこうやって知っている人が来てくれるというのはうれしいものである。

自分の出番は第1部の最後で、1時半過ぎくらいだった。内容はもちろんお粗末なできだったが、まるで練習していなかったことを考えれば、よくあの程度のミスで切り抜けられたとホッとするくらいでもあった。もとよりうまくいくはずはないと覚悟していた手前、音楽の流れを切らさないことに集中していたことがよかったかもしれない。平たくいえば、いかにごまかすか、ということだ。曲としても、スクリャービンのふわふわした落ち着きのない旋律は、曖昧とした演奏をするには向いていたのだろう。

その後の演奏をすべて客席で聴き、4時半過ぎに無事すべてのプログラムが終了した。それから他の出演者とともに四条の近くまで歩き、押さえてあった店で打ち上げ。演奏会後の打ち上げはいつもディープなピアノ話に花が咲く。昨日、中間試験の監督やら会議やらに奔走していたことを考えると、まるで別の世界に来たような錯覚を覚えてしまう。そして今日の演奏はよかったですねとか次も期待していますなどと言われると、お世辞と分かっていてもいい気分になってしまい、次回は出演できるかどうか分からないなと昨日まで考えていたのも忘れて、次の曲目を何にするかあれこれ思いをめぐらせるのだった。

日付の変わるころホテルに戻る。半年に一度のピアノの日はこれにて終了。

2009年05月29日

忙しい月末

昨日と今日は今月を象徴する忙しさだった。昨日は会議が長引いてすっかり帰りが遅くなったし、今日は今日で午前中は4年生のセミナー、大急ぎで弁当を食べて午後は線形代数学の中間試験、それが終わるや大慌てで会議室に走って学生委員会、終わると先ほど回収した答案用紙の仕分け作業とあれこれ詰まったメニュー。次の場所へ移動するときに何か忘れ物をして大慌てで駆け戻ったりするから、ますます疲れる羽目になる。くたくたになって帰宅した。明日は一応演奏会に出演することになっているのだけれど、前日がここまでバタバタしていると、何だかまるで実感がわかない。直前の練習をする気力もあまりなく、もう今はとにかくゆっくりしたいというのが正直なところだ。プロパラ原稿の仕上げも楽譜校訂作業もやらなければいけないが、もう今夜はそれも休みたい。

学生のころ、演奏会が近くなるとよく夢を見た。1回も練習したことがなく、ただの1小節も弾くことができない曲をなぜか自分が演奏することになっている。拍手とともに壇上に上がり、何も弾けないのにいったいどうすればいいんだと思いつつピアノの前に座る。周りはしんとしている。「すみません、実は全然弾けません」と立ち上がって客席に頭を下げるのか、それともでたらめに音を出すだけ出して顰蹙を買うのか……たいていはそうして迷っているところまでで夢は終わってしまう。明日はかなりそれに近い状況が再現されそうだ。ただ夢と違うのは、鍵盤の前で迷っていても、現実はそこで終わってはくれないということ。立ち上がって客席に頭を下げるわけにはいかないから、音を出すだけ出して顰蹙を買うという後者の方針で行くしかないだろう。

2009年05月27日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.92


本作は後年指摘された余詰手順によって不完全作品とされているが、本当に不完全なのか確信が持てないでいる。上にも書いたが、余詰手順とされる2.Bb4+に対し、2...Kd7と逃げたときに白にどういう手順があるのか?あるいは2...Ke6でもよい。なぜHarold van der Heijdenが2...c5しか提示していないのかがどうもよく分からない。どなたかお分かりの方がいればご教示いただきたい。

2009年05月26日

重い財布

今日もお昼頃は急な仕事が入ってきたり学生の質問に対応したりで慌ただしかったが、どうにかこなしてH大に移動する。非常勤の講義終了後、いつものようにT君と落ち合って夕飯へ。お互い、あれこれ仕事が降ってきて忙しい毎日。食べながら話すことも自然とそういう方向に進み、帰りが遅くなってゆっくり夕飯をつくっている時間もないという話に始まって、すぐ悪くなる野菜はなかなか買えないよねとか、チャーハンは仕上げにごま油を回し入れると香りがついていいよとか、妙に生活感あふれる話題で盛り上がってしまった。

食べた後の会計は、いつもどちらかが相手に自分の分を1円単位で渡し、渡された方が二人分まとめて払うというのが慣習になっている。たいてい1,438円とか1,294円とかいうようにやたらに小額硬貨が必要な額になるのだが、小銭が足りなくて困ったということは今までほとんどなかった。というのも、私もT君も常に小銭を多めに持ち歩く習慣があるからである。世間ではよく「……ちょうどそのとき、財布の中見たら1万円札1枚しか入っていなくてさあ……」とか「たまたま百円玉を1枚も持っていなかったんで……」というような経験談を話す人がいるが、あれは私やT君にとってはまずあり得ないことだろう。千円札や百円玉が少なくなってきたら、その時点で大きな方をくずして切らさないよう調節するからだ。もちろん財布はその分重くなってしまうが、どういう状況になっても対応できることの方が我々にとっては大事なのである。

T君によれば、もちろん例外はあるものの、数学者は小額紙幣や小額硬貨を切らさないようにしようとする傾向が強いのかもしれないとのこと。数学関係者が集まって飲み会をしたとき、一人4,000円の飲み代を徴収したらほとんど全員が千円札で支払ったため、分厚い野口英世の束ができたことがあったのだそうだ。普通だったら、何人もが1万円札を差し出してお釣りを作り出すのに苦慮するところだろう。

2009年05月25日

演奏会プログラム

今月末に行われる演奏会のプログラムが決まったので掲載しておく。まあインフルエンザ騒ぎの最中にわざわざ京都まで出てきてくれる人はあまりいらっしゃらないとは思うが、当日お暇な方は是非。

加古川ピアノ同好会第24回演奏会
2009年5月30日(土) サンホール(旭堂楽器店)
12:10 開場 / 12:30 開演 / 16:30 終演予定 (入場無料)

第1部  12:30~
1. 木坂 正史スクリャービン ソナタ第3番 嬰へ短調 Op.23 より 第1・2楽章
2. 小笹 真砂子スクリャービン ソナタ第3番 嬰へ短調 Op.23 より 第3・4楽章
3. 坂井 祐美子(vn)バッハ無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番ニ短調
伴奏:奥村 真依子(pf)BWV.1004より アルマンド
Rorf LovlandYOU RAISE ME UP
4. 岸本 由紀子(fl)プーランクフルートソナタ より 第2楽章
伴奏:小笹 真砂子(pf)フォーレFANTASY Op.79
5. 坂田 恭子ショパンワルツ第2番 変イ長調 Op.34-1「華麗なる円舞曲」
6. 加川 みどりベートーヴェンソナタ第32番 Op.111 より
7. 斎藤 夏雄スクリャービン 詩曲 Op.32-1
ワルツ Op.38
第2部 13:55~
1. 高橋 幸枝(sp)日本古謡さくらさくら
山田耕筰 作曲
伴奏:宮尾 幹成(pf) 加藤周一 作詞さくら横丁
中田喜直 作曲
三善晃 作詞作曲貝がらのうた
谷川俊太郎 作詞仔ぎつねの歌
三善晃 作曲なんのき
かっぱ
三善晃 作詞作曲栗の実
2. 古宮 雅子シューベルトソナタ D664 より 第1・2楽章
3. 大戎 みかげベートーヴェン「プロメテウスの創造物」序曲 Op.43 Hess 90
(作曲者によるピアノ版)
4. 奥村 真依子グリーグピアノソナタ Op.7 より 第1楽章
Giovanni Allevidowntown,jazzmatic
5. 宮尾 幹成武満徹/小さな空
谷川賢作 編曲
谷川賢作その時歴史が動いた(作曲者によるピアノ編曲版)
宮尾幹成中村八大頌(2009年増補版)
ドリームズ・カム・トゥルーの「LOVE LOVE LOVE」によるセレナーデ
6. 水沢 望ゴドフスキーショパンの練習曲による53の練習曲 より 第11番
「ジャワ組曲」より 第7曲「3つの舞曲」
第3部 15:20~
1. 水尾 晃子リストバラード第2番
2. 高沖 秀明フォーレ8つの小品~第5曲「即興」Op.84-5
デュティーユソナタ~第3楽章「コラールと変奏」
3. 大和 誉典D.スカルラッティソナタ ハ長調 K.159/L.104
ソナタ ニ短調 K.9/L.413
J.S.バッハ平均律クラヴィーア曲集第2巻第12番 BWV881
平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番 BWV846
4. 加藤 英雄フリードリヒ・グルダ「ハートに火をつけて」の主題による変奏曲
モシュコフスキー-ヴォロドス-加藤火花
アルカン未定
5. 西村 英士ゴドフスキー「ジャワ組曲」(フォノラマ-ピアノのための音紀行) より
第8曲「ボイテンゾルグの植物園」
第6曲「夜明けのブロモ火山と砂の海」

2009年05月24日

ペガサスをもう一度折る

OrigamiPegasusRefolded.jpgだいぶ前に折ったペガサスをもう一度折ってみた。造形は非常に好きなのだが、あのときはどうもうまく折れなかったのでいずれ折り直そうと思っていたのだ。それに、どうも最近忙しくてあまり時間をかけられないので、以前折ったことのある作品なら何とかなるだろうという思惑もあった。

しかし、甘かった。やはりこれは一筋縄ではいかない。紙は30cm×30cmの市販折紙用紙で、前回より大きいから折りやすいだろうと思っていたのだが、こんなに難しかったっけと驚くくらい苦労してしまった。首の裏側で紙が一部破けてしまうというアクシデントも発生し、結局完成度は前回並みかそれ以下。やはり本作はアルミを裏打ちした丈夫な紙を使うべきだろう。大きさも35cm四方以上あった方がよさそうだ。技術的にもちょっと折りが荒れてきているので、次回以降はもう少し慎重に折ろうと思う。

(折紙モデル:「ペガサス」、川畑文昭「空想おりがみ」(おりがみはうす)所収)

2009年05月23日

ピアノの練習

夕方からピアノを弾きに出かけた。演奏会はこの月末。なのにほとんど練習できていない。もうほとんど棄権した方がいいくらいのレベルだが、前回は出演していないから今回も休むというのも気が引ける。かくしてまたもや泥縄モードである。

5時から浜松ピアノ社のピアノスタジオを予約してあった。演奏会直前の時期は、いつも一度はここで練習することにしている。何しろフルコンのスタインウェイが弾けるのだ。普段はいつも電子ピアノばかりなので、たまにはこういうところに来て矯正しないとタッチの感覚がどんどん狂ってきてしまう。それに現在練習しているスクリャービンの曲は、電子ピアノで弾くといつもある箇所で困ったことが起きる。その部分で右手を素早く移動させようとするとき、指がしばしば音色のボタンに触れてしまうのだ。突然ヴィブラフォンの音に変わってびっくりしたことがこれまで何度あったことか。本物のピアノなら少なくともヴィブラフォンに化けたりはしない。

1時間ほど頑張って練習してみたが、やはりかなりまずい状態だ。忙しくて全然練習できなかったから無理もないが、人様にお聴かせするようなところまでまるで行っていない。この分だとまた恥をかきに行くだけになりそうである。まあよい、ピアノで恥をかくことだけは慣れている。最近はチェスで恥をかくことも増えてきたが、早くこのピアノの境地に達したいものだ。

夕飯をすませたあと、喫茶店で頼まれている楽譜校訂の仕事を少し進める。8時半頃帰宅。

2009年05月22日

フランドルの呪画

フランドルの呪画(のろいえ)」をようやく読み終わった。ずいぶん前に買ってあったのだが、どうにも忙しくて読んでいる時間が全然とれなかったのだ。数百年前に描かれた絵画をめぐるミステリで、事件の謎を解く鍵として提示されるのが、その絵に描かれたチェスの対局である。物語の中にチェスが登場する小説は珍しくないが、「フランドルの呪画」ではそのゲームの内容と現実に起きる事件が密接に関わっており、読んでいくと盤面図が幾度となく登場する。特筆すべきは、部分的にレトロ(逆向き解析)の要素が取り入れられていることだ。つまり提示された盤面に対し、「最後に指された手は何か?」と過去を推理する場面が出てくるのである。レトロはその性質上、元々ミステリを連想させるところがあり、レイモンド・スマリヤンはホームズが次々とレトロの問題を解いていく「シャーロック・ホームズのチェスミステリー」というユニークなレトロ問題集を書いている(この本はレトロの入門書として最適だ)。しかし本格的なミステリの中にレトロを組み込んでいるのは、ほとんど例がないのではないだろうか。残念ながら、どちらの手番だったかは盤面以外の情報を頼りにするなど、厳密な意味でのレトロの問題にはなっていない。しかしストーリーの整合性を保つには、これくらいは仕方がないだろうと思う。

ミステリなのであまり内容についてはふれずにおくが、チェスが指せる人ならかなり面白く読めると思う。ただ、訳文が一部おかしいように感じることもあった。もちろんオリジナルが分からないので確かなことは何も言えないのだが、特に盤上の駒の動きを解説しているくだりで、その説明と局面が微妙に食い違っているように思われるところが何カ所か出てくるのである。もっとも、話の全体にそれほど影響はないので、あまり気にしなければ問題ないだろう。

2009年05月21日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.91


2009年05月20日

修繕工事終了

今日はまた3年生の実験の日で、午後は6時間以上拘束された。担当は来週までだが、これは本当に疲れる。さらに終わってから自室に戻って明日までにしなければいけない仕事を大急ぎでしていたため、帰るときには精も根も尽き果ててくたくたになった。明日も明後日も来週も予定はびっしりだし、土日は土日でタスクが目白押し。全く今月は忙しすぎる。

すっかり遅くなって帰宅すると、今朝まで続けられていた駐車場の塗装工事が終わっており、また元通りの場所に止められるようになっていた。これでもう遠くの代替駐車場まで歩いて行かなくてもすむ。昨年秋から始まったマンションの大規模修繕工事も、これですべての工程がやっと終了したわけだ。長かった。

2009年05月19日

新型インフルエンザ

今日は非常勤講師をしにH大に行かなければいけないので、代替駐車場に止めてある車まで歩いていく。あと数日で工事も終わり、ここまで歩いていかなくてもよくなるはずだ。乗り込もうとして、右後ろのドアに鳥の糞がついているのに気づいた。全く、ここまで来ると呪われているとしか思えない。鳥インフルエンザが流行る予兆ではないかと思いたくなってしまう。

勤務先での仕事をすませ、ガソリンスタンドで洗車をしてからH大へ。まずI先生の部屋に立ち寄って少しお話をしたあと、4時20分から講義をする。中間試験の告知をしたからか、今日は終わった後にずいぶん質問を受けてしまった。その後はいつものようにT君と夕飯に行く。I先生ともT君とも、話題はもっぱら新型インフルエンザに関すること。今の地域だけで感染が治まるはずはなく、広島に来るのも時間の問題だろう。休校にでもなれば講義の進め方にも影響が出てくるし、出張も簡単にはできなくなるかもしれない。その一方で、季節性インフルエンザと大して変わらないということで、そのころには世間が今ほど過敏な反応をしなくなっている可能性もある。何にしろ、この先どうなっていくかが読めないのが困った点だ。とにかく、面倒なことには巻き込まれたくないものである。

2009年05月18日

考える人

先週末、立ち寄った本屋で「考える人」という季刊誌が目にとまった。「ピアノの時間」という特集が組まれていたからである。立ち読みしてみるとピエール=ローラン・エマールのロングインタビューが出ている。これは「買い」だ。

だいぶ前にも書いたが、エマールといえば自分にとってはやはり「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」の名演の印象が強い。実際、彼はメシアンを始めとした現代音楽の正統的演奏者として世界的名声を得ていると思うが、近年はバッハやベートーヴェンの演奏でも有名なのだそうだ。この雑誌でも冒頭で「2003年に発表されたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集でエマールの存在を初めて知ったという人は多いはず」という紹介をしていて、自分のような、エマールといえばメシアンと思っていた人間にとってはちょっと意外だった。そしてインタビューを読んでいておやっと思ったのは、彼が自分の生い立ちを語る中で数学についてふれていたことである:

「他にも興味を惹かれるものがありました。私にはどうやら数学の才能があったらしいのです。数学の先生は、私がピアノのコンクールに出て音楽家になろうとしていることを嘆いていました(笑)。」

ここにもまた、数学と音楽(ピアノ)をともに好きな人がいたわけである。この2つ、さらに加えるならチェス(あるいは将棋・囲碁)の親和性はやはり相当強いものがあるといっていいだろう。しかしエマールに数学の才能があったというのは、いわれてみればさもありなんという気になる。メシアンのあの楽譜を正確に読み解くためには、ある程度の数学的素養が要求されるであろうことは想像に難くない。

ところで、この季刊誌には吉田秀和の対談も収録されていた。1913年生まれとあるからもう95歳にはなっているはずだが、昔と少しも変わらぬ様子で元気に音楽を論じている。さらに高橋悠治のインタビューも収録されていて、それによるとピアニストだった彼の母もやはり95歳で、今も毎日1時間はピアノに向かっているのだそうだ。彼が子供のとき、お母様はどんな曲を弾いていらしたかというインタビュアーの質問に対する高橋の答えが、

「バッハ=ブゾーニの「シャコンヌ」、ショパンの「幻想曲」、セザール・フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」。いまもセザール・フランクが一番好きらしい。」

思わず膝を打ちたくなるような素晴らしい選曲だ。こんないい曲を子供のときに聴かされて育つと、なるほどこういう大ピアニストになるわけかと納得してしまった。

2009年05月17日

定跡のレパートリー

終日、ピアノの練習をしたり、プロパラの原稿を書いたり、最近届いたチェスの定跡書をパラパラと眺めたりして過ごす。外はあまり天気がよくない。夕方に近くのスーパーで野菜や肉を買ってきてカレーをつくった。

ChessBooks.jpg今はちょっとやらなければいけないことが多くてチェスにはほとんど時間を割いていないが、落ち着いたら少し定跡のレパートリーを変えてみたいという気がしている。自分の現状を考えてみると、ゲームの序盤において「こう指されたらこうしよう」と決めていても、なぜそう指すと決めたのかと問われれば、実はその定跡書をたまたま最初に読んだからというような消極的な理由しかないのである。最初のうちはそうするしかなかったが、公式戦を2年ちょっとの間に40局くらいやってみて、この定跡は自分には向かないという感覚も少しずつ覚えるようになった。少しずつその感覚に合わせた修正をしていかなければいけないと思うのだ。

そもそも、今はまだ手持ちのカードが少なすぎて、実戦に全く対応できていない。そのことは前々から感じていたが、先日の大会で改めて痛感することになった。究極的な理想は羽生名人のようにどんな定跡でも指しこなせることだろうが、能力も時間もない凡人にはそれは到底かなわない。ただせめて主要なオープニングについては、この形ならばあれで行こうか、それともあれに誘導しようかと、相手やそのときの気分によって選択肢が複数あるくらいでないといけないと思う。まあどういう形になろうと、中盤に入れば力の差が出るから強い人にはやられるに決まっているのだが、その手前の段階で精神的に余裕を失う確率を少しでも下げたいということだ。ビギナーの空しい試行錯誤である。

2009年05月16日

久しぶりの休日

久しぶりに何の予定もない土日が戻ってきた。先々週はチェス惨敗の旅に行っていたし先週は遠足の引率があったから、ゆっくりしていられるのは3週間ぶりだ。ぐうたら気分を満喫しようとお昼近くまでベッドでごろごろしてしまった。やっぱりこういうだらだらする日がときどき来てくれないと、自分のような怠惰な人間は調子が悪くなってくるようだ。

午後はピアノの練習をしつつ、今までしなければいけないと思いつつほったらかしにしていたタスクをいくつか処理する。毎日の生活では、ちょっとした片付け作業であるとか掃除であるとか、それ自体は数分もあればできるような簡単なことがよく出てくる。それらは特に急ぐ必要はなく、ある程度の期間の中でいつかやればよいというような性質のものなので、疲れて帰ってくるとついつい後回しにしてしまうのだ。するとそういうタスクは少しずつたまっていき、いつの間にかそれなりの作業量になってしまっている。今日のような特に予定のない休みの日は、自分にとってそうした状態をリセットする大事な日になっているのだった。

そのへんに散らかったままになっていた本を本棚に戻したり、部屋の片隅で脱ぎ散らかしたままになっていた衣類を片付けたり、机の上にたまっていた折り込みチラシをまとめて捨てたり。ちゃんとした人なら普段からやっていることだろう。今月末が期限日だった自動車税の振込もすませた。それから、そうした作業と同列に扱うべきことかどうか分からないが、定額給付金の申請書類もようやく記入してポストに投函した。先月のうちに届いていたのだが、ついそのままになっていたのである。まあこれで少し楽になったから、明日はプロパラの原稿を書き進めることをメインの仕事にしよう。

2009年05月14日

公私にわたり

昨日までの鼻水は今朝にはもうすっかり治まっていた。しかし今日も夕方からの会議で帰りが遅くなった。

今月は公私にわたってどうにも忙しい。公の方はこの間の引率の仕事が一番の山で一息ついたが、その後も気の抜けない用務が次々入ってくる。さらに私の方は連休中のチェスから月末の演奏会まで、イベントが目白押しだ。月末の演奏会は目下のところ一番の重要案件だが、本格的に練習をしないといけないのに、まだ全くエンジンがかかっていない。また今月末はプロパラの原稿の締切でもある。これもまだ全く手を着けていない(しかも先日のハードディスク初期化のせいで、投稿作品データをもう一度入力し直す作業も残っている)。さらに去年に引き続き、楽譜校訂の仕事を一部手伝うことになりそう。どれも楽しみでやっていることだが、それぞれに時間を取られて中途半端になってしまわないように気をつけないといけない。

2009年05月13日

風邪気味

一昨日の夜くらいからまた鼻水が出てくるようになってしまった。汚い話で恐縮だが、いったんこうなるとしばらくは止まらない状態が続いて大変なことになってしまう。症状としては花粉症に近いが、季節を問わずこうなるからやっぱり風邪だろう。連休中の遠征から間を置かず遠足の引率に行かされて、かなり疲れていたのかもしれない。

しかしこんなときでも仕事の方は待ってくれない。若干の熱っぽさも感じつつ、ティッシュでときどき鼻を押さえながら家を出たが、午前中に4年生のセミナーで2時間、午後は3年生の実験で6時間以上拘束されてもうくたくただ。それでも、マスク姿に人から風邪ですかと問われ、「新型じゃないですから」と冗談で返す余裕はあった。しかしもう数ヶ月もしたら、冗談では通らないことになっているかもしれない。

2009年05月12日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.90


簡素な駒配置に適度な変化の深さ、きれいなフィニッシュ。佳作と思う。

2009年05月11日

再インストール作業

今朝は徒歩通勤をせずに少し離れた代替駐車場まで歩いて車に乗った。家を出るのが遅くなったこともあるが、すでにかなり強い日射しで気温がぐんぐん上昇していたことが大きい。こんなときにあの長い坂道を登ったら脱水症状を起こしかねない。しかし車の中ももわっとした熱気が充満し、暑いことにかわりはないのだった。

すべての記憶を失い、まっさらになって帰ってきたコンピュータをまた一から育てているのだが、遅々として進まない。昨日はネットにつないでOSのヴァージョンアップやらブラウザやメーラやらのインストールをすませ、今日は柿木将棋、Fritz、Chessbase、Rybkaなど趣味関係のソフトを入れた。一つインストールするたびに再起動させられたり長い長いシリアルナンバーを入力させられたりするからうんざりするが、こういうのはそれさえ我慢すれば元の状態に戻るのだからまだよい。がっくりするのは例えば漢字かな変換システムのような少しずつ積み上げてきてできた環境だ。「つめしょうぎ」と打てば当然「詰将棋」と出るようにしておいたのに、また「詰め将棋」と出てきたときの喪失感はかなりのものである。他にも壁紙だとか定期巡回するブログのRSSリストだとか、元の状態に戻すまでに整備しなければいけないところがいくらでも出てくる。少しずつやっていくしかない。

2009年05月10日

新入生オリエンテーション

Orientation2.jpgOrientation1.jpg1泊2日の新入生オリエンテーションという行事から帰宅。今年から始まった企画で、200人以上いる1年生を教員と上級生で似島に連れて行き、そこでレクリエーション活動をする。何しろ初めてのことで、いろんなことが果たしてうまくいくのかという不安は参加する誰しもが持っていたのではないかと思うが、幸い誰かがけがをしたりいなくなったりなどということもなく無事に終わった。天気も日程の全体を通してこれ以上ない快晴だった。到着した昨日の午後は広場で簡単なゲームなどをやったが、その後夕食まで少し自由な時間があったので、同僚の先生2人とともに島の北側にある安芸小富士に登ってくる。3月に登ったばかりで、行程のきつさやかかる時間などはだいたい分かっていたつもりだったが、夕飯時までに戻らなければいけないという制約からかなり急ぎ足になってしまった。それでも今年初めの登山のときのようにすぐ息が切れたりすることがなかったのは、最近徒歩通勤で坂道を登らされているからかもしれない。頂上からの眺めはやはり美しく、特に西側に落ちてきた太陽が海面できらきら輝く様子は、前回の安芸小富士登山時には見られなかった光景だった。

今日は朝の船で宇品港に戻り、お昼頃には自宅に帰ってきた。さすがにどっと疲れてしまい、午後は何もせずに家でだらだらと過ごす。大学でこういう遠足の引率みたいなことをすることになるとはあまり想像していなかったが、今の大学では珍しくないことなのだろう。

2009年05月08日

コンピュータ退院

帰宅して夕飯をすませたころ、宅配便が届いた。連休前に修理に出していたパソコンが退院して戻ってきたのである。そうだろうとは思っていたが、やはりハードディスクは交換されていた。メールデータなどはたまたまバックアップをとっていたから事なきを得たが、やはり失われたものも多い。今日になって気づいたが、例えばプロブレム・パラダイスのヘルプメイトセクション担当者として、投稿されてきた作品を全部1つのファイルにまとめて管理していたのに、あれがなくなってしまった。投稿時の郵便物やメールは保存してあるので、もう一度一つ一つ入力していかなければならない。間違いが許されないだけに、これはちょっと疲れる作業になりそうだ。元の環境に戻すまでには相当の時間がかかるだろう。

明日は新入生を瀬戸内海に浮かぶ島、似島に連れて行く新入生オリエンテーションという行事が行われることになっている。泊まり込みで行かなければいけないので、明日のブログの更新はお休み。

2009年05月07日

徒歩通勤

昨夜、空港から自宅に戻ってくると、いつもの駐車場ではなく数百メートル離れた空き地に作られた代替駐車場に車を止めた。というのも今日から3週間ほど、普段の駐車場を使わないようにと言われていたからである。この冬に行われていたマンションの大規模修繕工事は3月までにすべて終わったが、その続きの作業として立体駐車場の塗装工事をすることになっているためだ。

代替駐車場はうちから坂道を登っていかなければならず、しかも通勤とは反対の方向にある。そんなことなら最初から勤務先に歩いていった方が運動になっていいと考え、今日から可能なときは徒歩通勤にしようと決めた。時間にして約30分、歩数3500歩くらいだから距離的には大したことはない。ただ勤務先が小山の中腹にあり、行程は中間地点が大きく谷になったV字型になっているため、行きも帰りも上り坂が続いてすぐ汗をかいてしまう。今日も涼しいくらいの気候だったのに、着いたときは汗だくになっていた。まあこれくらいの方が身体にはいいだろう。

お昼を同僚の先生と食べながら、連休中の広島の様子を尋ねる。「5日は激しい雷雨でしたよ。うちのすぐ近くに落ちたみたいで、その瞬間に地面が揺れたんです」とのこと。やはり一昨日のネットワーク障害は落雷が原因だったに違いない。すでに何度もこの現象を経験しており、雷サージを軽減するケーブルや電源タップを使うなど対策はしてあったのだが、どうもあまり効果はないようだ。となると雷が多くなるこれからの季節、また突然切れてしまう可能性は十分ある。まあたまに起きるのは仕方ないとしても、こちらが長期で家を空けているときは遠慮していただきたいものである。

2009年05月06日

ゴールデンオープン終了

昨夜からまたネットワークの調子がおかしくなっていたようで、このページも見られなくなっていた。このところずっと問題なかったのに、人が家を空けているときに限ってどうして突然切れてしまうのか不思議だ。おかげで昨日はブログの更新もできなかった。先ほど帰宅してからいろいろいじっていたら、どうにか復旧したようだ。

ゴールデンオープンの昨日と今日の結果は次の通り。
昨日
  相手のレーティング
1. 1287         白番 34手 ドロー
2. 1301         黒番 69手 ドロー
3. 1962         白番 42手 負け
今日
  相手のレーティング
1. 1298         白番 26手 勝ち
2. 1057         黒番 52手 勝ち
最終的には2勝3敗3引き分けの3.5ポイント。成績としては去年と同じところまでどうにか持ってきたわけだが、全体を通して内容は本当にひどかった。その筆頭が昨日の2局目。相手が中盤ですぐ投了してもおかしくないような大ブランダーを指し、絶対的優勢に立った。途中ちょっと差が詰まったものの極端な戦力差でエンドゲームに入り、さすがにこれは勝ちは間違いないと確信したのだが、相手の方もしぶとく粘る。いくらドローの可能性があるからといっても、もう勝負のアヤなんてつきそうにないのに……と内心思いながら続けていたら、最後の最後でポロッとルークを取られてしまったのだ。残り時間が少なくなっていたうえに疲れで一瞬緊張がゆるんでしまったのだが、こんなに情けないドローは初めてかもしれない。同じラウンドの他の対局はほとんど終了しており、周りにギャラリーに何人かいただけに余計に恥ずかしかった。終わるのが遅かったために休憩なしですぐ次のラウンドに臨まなければならなかったが、よりによって対戦相手が超強豪のチェスドクターさん。前ラウンドのショックを引きずってくたくたになっている人間が勝てるわけもなく、容易にひねり潰される。さすがに昨日が終わったときは、これはもう今回は1勝もできないだろうと覚悟した。

結果的に今日は白星を2つ重ねることができたが、これも内容はお世辞にもよかったとはいえないものだった。特に最終ラウンド、まずい手を指して自陣を破られ、一時は何の希望も持てない状況に陥った。逆転したのはひとえに相手がルークのただ取りをうっかりしたからだ。あそこで彼が間違えなければ、まず負けていただろう。ルークのただ取りに泣き、ルークのただ取りに救われるとは全く皮肉な話である。昨日の恨みを晴らすべく、もうこれは絶対に落とさないと集中して指し続ける。相手は小学生のお子さんで、あまり向きになるのも大人げない気もしたが、背に腹は代えられない。万が一にも事件が起きないように敵の駒を全部取り、一匹狼になったKをメイトするところまで指してやっと2勝目をあげた。本当はこれが前日にできていなければいけなかったのだ。

表彰式を見届けた後、羽田発広島行きの最終便で帰る。ゴールデンオープンは1日コースも含めると出場したのは3回目だが、まともな成績をあげられたことが一度もない。毎年、情けないブランダーの連続である。中国地区選手権やチェス喫茶ではもう少しましに指せていると思うのだが、なぜあちらに行くとああもひどいことになるのだろう。自分にとって東京はアウェイとなりつつあるのかもしれない。

さて、明日からはまたいつもの日々が始まる。いろいろ仕事をためてしまっているので大変そうだ。

2009年05月04日

ゴールデンオープン一日目

今日から3日間、チェスのゴールデンオープンに出る。現在の自分のレーティングは1591。多分出場することで下がるだろうが、何とか1500台は維持したいところだ。まずは1勝を、ということで頑張ったが……。
  相手のレーティング
1. 1729         黒番 26手 ドロー
2. 1715         白番 33手 負け
3. 1507         黒番 27手 負け
というわけで全然ダメだった。初戦は格上相手にドローを勝ち取ったみたいに見えるが、実はこれにはちょっとした行き違いがあった。序盤までは比較的有利に進めていたのに中盤で逆転され、こちらが駒損した状態で終盤に入ろうとしていたとき、対戦相手のGさんが指してすぐボソッと「ドローにしますか」と言ったのである。正確には、自分にはそう言ったように聞こえた。こちらは不利ながらもドローにできるチャンスはあると思って指していたところだったので、ありがたくお受けすることにし、手を出して握手を交わした。ところが感想戦を始めてから、実はGさんは私が投了したと思っていたことが分かったのである。勝負が着こうがドローであろうが握手して終わるので、お互いが勘違いしていることに気づかなかったのだ。Gさんが大変いい方で「じゃあドローだったことにしましょう」と申し出てくださったのでこういうことになったが、何とも申し訳ないことになってしまった。「自分はエンドゲームは下手だからドローになったと思いますよ」とGさんは言ってくれたけれど、普通に考えればやっぱりこちらが負けていたのではないか。ただこちらもまだ粘る気でいたから、負け扱いとなればそれはそれで後味が悪かっただろう。こういうことがあるとは思いもよらなかったが、ドローオファーの意思確認はしっかりしなければいけないと肝に銘じた。

1局目のハプニングが尾を引いたわけではないが、2局目と3局目はてんでダメだった。2局目は早々にブランダーを出して収拾不能の状態になり、空しく粘ったものの相手の方の正確な指し手の前に力尽きた。白番でしばらく続いていた無敗記録もこれであっさり終了である。次いで3局目も見落としを連発し、ほとんどいいところなく終わってしまった。慎重に考えているつもりなのに読み抜けが多すぎる。当たり前の手が全く見えていない。まあ去年に比べると強い人とばかり当たったようだが、こんなことでは明日からも思いやられる。

終了後、Oさん、Sさん、Tさんと蒲田駅近くで夕飯をともにする。10時頃帰宅。まだ始まったばかり、気を取り直して明日は頑張ろう。

2009年05月03日

スパーリング

お昼をすませるとすぐ家を出て錦糸町に向かった。私がこちらに来ていると知った詰将棋仲間のTさんから、せっかくだからチェスを指しましょうと誘ってもらっていたのである。昨年末に同じ誘いを受けながら私が熱を出したせいで流れてしまったという経緯があり、今回は是非実現したかった。Tさんが詰工房(東京の詰将棋愛好家の集まり)のメンバーに声をかけ、Fさん、Kさん、T(K)さんも来ることになっていた。わざわざ足を運んで観戦してもらうほど強くないのに、困ったものである。

1時過ぎにTさん、Fさんと駅前で落ち合い、近くのスタバへ。指し始めてまもなくKさんとT(K)さんも到着した。Tさんとは先後を交代して2局指したが、勝つには勝ったものの、まあひどい出来。1局目は黒番で、開始早々に間抜けなことをしてたちまち不利な状況に陥った。必死で持ちこたえようとするも駒損が拡大し、これはあきらめた方がいいかなと思い始めた瞬間、Tさんが大きなポカを指してしまって逆転。以後しばらくして白の投了となったが、まあTさんのブランダーがなければそのまま終わっていたわけで、事実上は負けといってもいいだろう。続いて2局目の白番、ピルツディフェンスのやたらに激しい変化に入り込む。Tさんはチェスを指し始めて間もないはずなのに、こんなシャープな手順を仕掛けてくるとは恐ろしい。実は序盤で黒に明らかな悪手があり、それを咎めれば早い段階で楽になれていたはずなのだが、そのことには彼らと別れた後に自分で手順を反芻するときまで気づかなかった。定跡を理解していれば当然指せるはずの手で、全く情けないというほかない。攻め込まれて防戦一方になるが、Q交換して一段落したところで残った2頭のNを敵陣に繰り出したところ、何とか攻めが決まってピースアップになる。しかしここでも簡単な決め手を見逃していたことを局後にKさんらから指摘され、天を仰いだのであった。しばらく実戦から遠ざかっていたとはいえ、あまりに手が見えていない。こんなことでは明日からの連戦が不安だが、まあいいスパーリングになったと思うことにしよう。

5時過ぎに皆さんと別れ、一人秋葉原に移動する。親と合流して電器店で買い物。ずっと使っていたデジカメがだいぶ古くなったので、この機会に新しいものを購入した。性能重視で選んだが、なかなかいい買い物ができたと思う。明日のゴールデンオープンに持っていこう。

2009年05月02日

空港で2時間待ち

実家に移動する。いつもは東京への移動は新幹線なのだが、今回は飛行機である。足を変えたのは6日の帰りが遅くなるためだ。去年のゴールデンオープンは5月3日から5日までの日程だったからすべて終了した翌日にゆっくり帰ることができたが、今年は5月4日から5月6日の日程で行われるため、最終日は対局が終わったらその足で急いで広島に戻らなければいけない。表彰式まで残っていて新幹線の最終便に乗り遅れたらまずいし、乗れたとしても広島駅に着くのが深夜になってしまう。会場が蒲田で羽田から近いこともあり、たまには空路での往復もしてみようというわけだ。

飛行機は4時半過ぎで、家から空港までは1時間もあれば着くから、まあ3時頃に出ればいいかなとのんびり構えていた。ところがお昼のニュースを見ていたら、「中国地方でも高速道路では激しい渋滞が起きており、山陽自動車道は上り下りとも数十キロの渋滞が……」などと言っている。あわててネットの渋滞情報をチェックしてみると、家から空港までの道のりのかなりの部分が赤くなっているではないか。これはいけない、もし乗り遅れたら大変だとすぐに出発することにした。

ところが、行けども行けども快調なのである。ときどき出てくる電光掲示板には確かに「広島東~西条 渋滞7km」とか「この先渋滞4km」などと表示されているのだが、全然流れが詰まる気配はない。若干いつもより車の量が多かったとは思うが、みんな80キロとか100キロのスピードで走っているのだから、混雑しているうちにも入らないだろう。とうとう全く止まらないまま空港に到着してしまった。いったいあの渋滞情報は何だったのだろうか。結局出発時間まで2時間以上も待たされることになってしまい、こんなことなら家でもう少しゆっくりしていればよかったと思いつつ、空港内の喫茶店でチェスの本を見ながら暇を潰す。散々待ってようやく乗った飛行機の機内もがらがらだったし、あまり連休らしさの感じられない行程だった。

2009年05月01日

Leonid Kubbel's Endgame Study No.89


構想の中心手が成立しないとあっては修正は難しい。