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余因子行列の定義

金曜日なので午後から線形代数学の講義。レポート課題を直前に大慌てで印刷したりして、今日も自転車操業だった。

以下は数学に日頃接している人向け。講義の準備をしていて初めて気づいたことである。私は余因子行列というのは、行列の各余因子を転置して並べたものだと思っていた。行列Aに対して余因子行列Ãをそのように定義すれば、Aの逆行列を

A-1=Ã/|A|

と簡明な形で表せるからである。実際、手元にあるほとんどのテキストは余因子行列をそのように定義している。ところが今年勤務先で使っているテキストを見たところ、余因子を転置せずにそのまま並べた行列を余因子行列と呼ぶとしているのである。つまり、この定義でいくなら
A-1=tÃ/|A|

となるわけだ。最初は記述がおかしいのではないかと思ったが、調べてみたらどうやら流儀が2つあり、こちらで定義することもあるらしい。数学に携わる人の間ではよく知られていることなのかもしれないが、私は今回初めて知った。まあ確かに、単に余因子行列といえば転置せずにそのまま並べたものであるとするのが自然なのかもしれない。もちろんどちらで定義しようと大した問題ではないが、世の中に出ている線形代数学の教科書の何割くらいがこちらの派閥なのか、ちょっと知りたい気もする。

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