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トリック映像

やっと梅雨らしい天気になってきた。昨日あたりを梅雨入りとすれば誰もが納得するだろう。さすがに蒸し暑さに耐えられなくなってきて、押し入れから扇風機を出してきた。ヒーターと扇風機が両方しまわれている期間は2ヶ月もない。

最近見つけた映像で面白かったもの。動画が撮れる携帯電話で周りの様子を撮影している男。鏡の前に立ち、ちょっと手をかざすと次の瞬間、あり得ないことが起きる。さて、いったいこれをどうやって撮影したのか?という一つのマジックである。

こういうのは、当然ながら編集や映像の加工を一切行っていないということが大前提だ。もちろんこの映像でも撮影されたそのままを見せているわけだが、手を加えていないということは見る人に信じてもらうしかない。一昔前ならそんなことをわざわざ断る必要はなかった。画像や映像を誰もが自由に扱えるというのは、こういう映像にとってはマイナスだろう。いってみれば、誰かに手伝ってもらうマジックを演じる際に「この人はサクラではありません」と強調するようなものだ。ぐるでないことが客観的に明らかでなく、ただ言葉で信じてもらうしかないというのは、それだけで不思議さが一段低いものになってしまう。

ここまで書いて、高校時代のことをふと思い出した。当時地学部に所属していた私は、毎月のように望遠鏡やカメラを持って他の仲間と一緒に外房線に乗り込み、2時間以上かけて空のきれいな房総半島の先の方まで出かけていっていた。夜通し観測を楽しみ、朝一番の電車を待つ間に無人駅のホームでよく撮っていたのが多重露出写真だった。友人を画面の左半分に立たせ、レンズの右半分を覆って撮影し、そこでフィルムが送られないようにあるスイッチを押して巻き上げレバーを空回りさせる(このときにカメラを寸分たりとも動かさないでいるのが大変だった)。そうしておいて今度は友人を画面右側に立たせ、左半分を遮蔽して撮る。1枚の写真を複数回に分けて撮ることで、同じ人物が何人も写っていたり、身体が途中で消えていたりする写真を撮ることができるのである。一時期はだいぶ凝っていて、天体写真もそこそこに怪しげなトリック写真をたくさん撮影し、現像すると部室に持っていってみんなでゲラゲラ笑ったものだった。隣の写真部に持っていったら面白がってくれて、廊下に貼り出されたこともあった。今あんな写真を撮っても誰も面白がってはくれないだろうし、そもそも自分が楽しくないに違いない。そんな画像をこしらえるのは誰だってできるからである。20年くらい前のことだが、いつの間にかずいぶん昔の話になってしまったものだ。

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コメント

最後のところ、カメラを下に向けます。
片方の爪先を前に出してますが、
鏡像と逆の爪先が前に出てるのは、
タネや仕掛けと関係あるんでしょかねえ。

ふふ、なかなか鋭いですねえ。関係があるといえばありますね。
他にもよく見ると、鏡に映った「SAMSUNG」の文字、なぜかSだけ鏡像になっていなかったり……。

http://www.youtube.com/watch?v=iX8iVo5vc8o
をご覧になればすべて分かります。まあある意味原始的な仕掛けですよね。

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