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look one move deeper

今日は当初の予定では山登りに行くことにしていたのだが、出張中に体調が万全でないように感じられたので、大事をとって延期することにし、家でおとなしくしていた。

最近は空いた時間にチェスのタクティクス問題集を開いてみたりもしているのだが、まああきれるほどに手が見えない。相手の応手として真っ先に考えるべき手を読んでいないのである。将棋に例えるなら、2四歩と飛車先をつっかけておいて同歩と取られる手を考えていないようなものだ。もう少しまともに読めた場合でも、最後の一番肝心なところが見えていないことがほとんどである。

Emms-Tukmakov.png例えばこの問題。ここでの白の次の一手は何か。頭の中の思考を敢えて書き出してみよう。

えーと。うーんと。何かあるかな。えーと。BでN取ると?取って、R取って取って、そこで?P進めてもBで取られて、そこで何かあるか?うーん。分からない。うーん……じゃ最初に戻って、まずP突く。Bで取られて……何もないか。何かあるのか?何もないか。あ、Nでも取れんのか。Q当たるじゃん。じゃどうすんだ?やっぱり最初にN取るのかなあ。取られたら、まあR取るよなあ。で、何かいい手があるのか……やっぱりP突いてもBで取られるしなあ。うーん……そこでこのN跳ねるとか、e4に。何で跳ねるかっつうと、f6に行きたいわけだが……ああこれ受けにくいのか。Q動かしてもチェックはかかるし、その後でBが落ちるじゃん。そうか、これか。うん、これだな。最初から行くと、1.Bxb6 axb6 2.Rxa8 Rxa8 3.d7 Bxd7 4.Ne4だな。変化の余地はないかな……3.d7のとき取らずにQ逃げられたら?逃げられたら……うーん、何かあるかなあ……あ、そうか、2手目で先にP突けばいいのか。そうすりゃ両取りだからBで取らざるを得ない。これか。これだな。だからきっと答えは、1.Bxb6 axb6 2.d7 Bxd7 3.Rxa8 Rxa8 4.Ne4、こうでしょう。よし、答えを見よう。

答えのページを見ると
Emms-Tukmakov Copenhagen 1996
24.Bxb6 axb6 25.d7 Bxd7 26.Rxa8 Rxa8 27.Ne4 1-0

と書いてある。これだけ見ると合っていたような気がするのだが、見る人が見れば分かるように、全然そうではないのである。黒は抵抗するなら27...Qe7だが、そこで28.Nf6+ Kf8 29.Nxd7+のときに29...Qxd7と取る手がある。もし30.Rxd7とやったら30...Ra1#で白の負け。しかし30.Qh8+ Ke7とすれば、31.Rxd7+とチェックでQを取れる。ここでQをチェックで取れるから白の勝ちなのであり、最初の局面でここまで読んでNを取るのでなければ、当然ながら正解したとはいえない。Qが取れるから勝ちだな、と思考を打ち切ってしまっていてはいけないのだ。"Always look one move deeper than seems to be necessary" である。

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コメント

omoshiroi desu ne,kotoshi watashi sensu ken ni sanka shinai,ganbate kudasai

あれ、johashiさん、中国選手権出ないんですか……それは残念です。
また機会があったらチェスを教えていただきたいと思っています。

senshu ken ni sanka shinai kedo,gold open ni sanka shimasu,chess no renshu nara itsu demo kite kudasai

ありがとうございます。行けそうなときにまた連絡します。

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