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2006年10月02日

無事帰国

無事帰国した。帰りの飛行機は、ストックホルムからロンドンまではほぼ順調。ただヒースローで乗り換えた成田行きの飛行機が、上空が悪天候とかで搭乗後に1時間半ほど待たされるはめになった。そういえば、行きでもヒースローでだいぶ足止めを食らったのである。さらに、帰りも往路と同じくストックホルムの上空を通過したため、何だか無駄に行ったり来たりした気分だった。またスウェーデンに行くことがあるかどうか分からないが、ロンドン経由にはしない方がいいかもしれない。

帰りは同僚のHさんと同じ飛行機だったが、空港へのタクシーの中で聞いたところによると、Hさんは前の晩にあのSurströmmingにトライしたのだそうだ。曰く、「においは確かに強烈で、例えるなら生ゴミのにおい。味は言ってみれば塩辛で、それほどひどくはない」とのこと。ただ家の中で開けるのははばかられたため、外のベンチで開けたとのことだった。

時差ボケを早くに解消しようと、帰りの機内でなるべく睡眠をとろうと試みたが、なかなかうまくいかないものだ。あのエンジン音と狭い空間の中で、すぐ眠りに落ちることのできる人がうらやましい。今夜はよく寝て疲れを取ろう。明日は広島に帰る予定。

2006年10月01日

さらばスウェーデン

Sweden80.jpg滞在最終日にしてすっかり冷え込んだ。ようやくこの時期本来の気温になったようだ。この1ヶ月は、北欧の神が気候に不慣れな日本人に配慮してくれていたのかもしれない。

今はこちらの時間で夕方の5時半頃だ。何とか掃除もすませ、あとは帰るばかりとなった。明日(1日)の朝9時にタクシーが来る手はずになっている。またヒースローを経由するので面倒なことに巻き込まれないか心配だが、多分大丈夫だろう。ヨーロッパの場合、時差ボケは帰りがきつい。今夜は早めに寝て、少しでも影響を軽くしておきたい。

1ヶ月のスウェーデン滞在、自分にとってどれだけのプラスになったのか怪しいが、とりあえず何事もなく滞在期間を終えることができたことだけでも、よしとせねばなるまい。もちろん小学校で習った通り、「家に帰るまでが遠足」である。間抜けな忘れ物などしないように気をつけないといけない。帰りの旅に大きなトラブルがなければ、2日の夜には実家からまた更新できると思う。

それではしばし失礼。

2006年09月30日

七人のスリムな侍

昨日の朝、外に出ると、一足先に帰るI先生の一家がちょうど出立しようとしているところだったので、一言ご挨拶をする。今回の滞在で、お子さんたちともすっかり顔なじみになってしまった。駆け寄ってきてくれたりすると、何だか妙にうれしくなってしまう。

もう研究所でおとなしくしていようかと思っていたが、ストックホルム中心部のNK(エヌコー)デパートの上階に比較的大きなCDショップがあったという情報をI先生からいただいたので、午後に抜け出して偵察してきた。確かに、これまで見てきた中では一番品揃えが充実している。クラシックのコーナーにもある程度のスペースを取っており、一通り何が置いてあるか見て回った。ただ、やっぱり高いのである。CDは今やここでしか買えないということはほとんどないので、これならネットで、という判断にどうしても傾いてしまうのだった。

Sweden78.jpgそんなわけで何も買わずにクラシックコーナーを離れ、DVDの売り場をしばし物色する。スウェーデン語の字幕を出されたところで分かるはずもなし、まあ買うものはないなと思っていると、ふと黒澤明の監督作品がいくつか置いてあるのが目にとまった。さすがに世界のクロサワだなと手に取ってしばらく眺め、棚に戻そうと目を離した瞬間、おかしな残像が残っていることに気づく。「ダイエット」というカタカナがパッケージのどこかに書いてあったのだ。七人の侍がダイエット?

Sweden79.jpgもう一度パッケージをよく確認してひっくり返りそうになった。映画公開当時のポスターの背景に印刷されているのは、「スリムコーヒー」とかいう怪しいダイエット商品の宣伝チラシか何かではないか。「普通のコーヒーのように飲むだけで」とか「知らず知らずの間に脂肪が」とか「いま巷で話題の成果を」とか、もうどこを読んでも典型的な宣伝文句があふれている。おそらくパッケージをデザインした人が、無地の背景よりは何か日本語が書かれていた方がそれらしいだろうと思ったのだろうが、だからって何もこんなものを使わなくてもいいではないか。やるに事欠いて「スリムコーヒー」はないだろう。隣に「野良犬」と「隠し砦の三悪人」もあったが、全部バックは「スリムコーヒー」である。

こういう妙なものはどうもほしくなってしまう。どれにしようかしばし考えたが、やはりここは代表作「七人の侍」で行くしかない。志村喬がカップを持って
「このコーヒー、おろそかには飲まんぞ」
と言っているシーンを想像したら、店頭で吹き出しそうになってしまった。239SEKだったが、このパッケージ付きなら安い買い物である。かくして、滞在最終盤にちょっと面白いものを手に入れたのだった。

今日はこれから部屋の掃除をしないといけない。今夜もう一つエントリを書いて、それを滞在最後のブログ更新とする予定。

2006年09月29日

街の様子など

Sweden77.jpg昨日は滞在期間で最後のセミナーがあった。オフィスが同室のSさんが発表。彼は来週もTeichmüller空間の紹介をするらしい。セミナー前の昼食ではまた魚料理を頼んでしまった。今日のメニューは Örtbakad alaska pollok med citrussås だそうである。最後の2語は with citrus sauce ということだろう。魚の名前の方は、アラスカという1語以外は相変わらず分からないが、この間の魚よりは若干歯ごたえがあるように感じた。

今まで街を探索していて気づいたことをこの機会にまとめておこう。まず思ったのは、道行く人の中にご老人の割合が比較的高いということだ。それも、杖をついている人が非常に多い。杖にバラのつるをおしゃれに巻き付け、歩行補助用具というよりファッションにしてしまっている人もいたし、両手にそれぞれ杖を持って、クロスカントリーよろしくすたすた歩いている女性も見かけたことがある。福祉国家として有名なところだけに、きっと高齢者でも出歩きやすい社会構造が確立しているのだろう。

それから車。研究所のある一帯が高級住宅地であることもあってか、一番よく見かけるのは、地元であるボルボにベンツ、アウディなどで、かなり高級車が多い。プジョーもよく見かける。日本車で多いのはやはりトヨタで、特にプリウスはやたらに走っている。ヴィッツはヤリスという名前になっているがこれも比較的多い。トヨタ以外には三菱のコルトとか日産のマーチも見かけたが、どういうわけかホンダ車は最後まで全然見ることがなかった。北欧での販売には力を入れていないのかもしれない(追記参照)。

それから公共交通の話。一般にバスであれタクシーであれ、日本の運転は海外に比べればかなり丁寧だ。だからたまに外国に行くと、乱暴な運転にびっくりすることになる。ただスウェーデンのバスは、ブレーキのかけ方が少し荒いかなという程度で、基本的には日本と大して変わらなかった。びっくりしたのは地下鉄だ。電車で酔わないだろうかと感じたのは、子供の時分以来である。特にひどい運転手になると、駅を発車してから次の駅に停車するまで、3秒おきに急発進と急ブレーキを交互に繰り返すのである。誇張でなく、一定の速度で走っている瞬間というのが存在しないのだ。日本であんな運転をしたら、苦情が殺到して大変なことになるだろう。あの電車の中で本を読んでいる人を見かけたが、よく平気でいられるなと感心してしまったのだった。

9/30追記:今日(30日)になったら、今までの分を取り戻すかのように、突然ホンダ車を3台も見かけてしまった。FIT(欧州名JAZZ)が2台、Edixが1台。というわけで、北欧でもちゃんとホンダは走っている。

2006年09月28日

ニシンと展望台

Sweden72.jpgSweden71.jpg滞在も残すところ数日だ。昨日は午前中にセミナーをした後、お昼過ぎに研究所をちょっと抜け出してSlussen駅まで出かけてみた。駅前の広場に、平日しか開いていないニシンの屋台があるというので、一度行ってみようと思っていたのだ。ニシンと言ってもSurströmmingのような奇抜な料理ではなく、焼いただけなので日本人にも食べやすい。ニシンの下には、この手の屋台ものでは定番のマッシュポテトもついている。40SEKと値段も手頃だし、なかなかおいしかった。日本の有名な観光ガイドにこの店のことが紹介されているせいか、他にも日本人らしき観光客を何人か見かけた。

Sweden74.jpgSweden73.jpg道を挟んで広場の向かい側には大きなビルが建っていて、その屋上は展望台になっている。街の様子もそろそろ見納めだし、一度上から見ておくことにした。展望スペースまで行くには、海側に離して設置してあるエレベーター(1枚目の写真左端)で上ればいいのだが、これが有料ときている。一方、ビルの南側は高台になっており、つづら折りになった階段をてくてく上ってビルへの橋を渡れば、お金を払わずに展望台に到達できる。となれば当然とるべき道は後者である。

Sweden76.jpgSweden75.jpg上がってみると、平日だからか観光客の姿はまばらだった。北西側は、市庁舎や教会の尖塔がひときわよく見える。写真左端の焦げ茶色の建物が市庁舎、その右側にある黒色の尖塔がリッダーホルム教会。少し遠くて小さいがちょうど中央に見えるのは、T-Centralen駅の真上に建つクララ教会だ。一番北寄りには、ひときわ高くドイツ教会の尖塔がそびえ立っている。一方北東側に目を移すと、先日訪れたシェップスホルメン島とカステルホルメン島がよく見える。しばし左右の景色を眺めて楽しんだ。

平日にあまりほっつき歩いているのも気が引けるので、そのへんで切り上げて研究所に戻った。

2006年09月27日

Pocherad & Surströmming

Sweden69.jpg昨日も朝方は曇っていてやや寒かったが、お昼にはだいぶいい天気になってきていた。午前中E先生の講義を聴いたあと、近くのレストランに昼食を食べに行く。今日も魚料理を注文してみた。とはっきり言ってほとんど同じだが、上にエビなどを散らして彩りをつけている。このホワイトソースは私の舌に合うようで、なかなかおいしい。肝心の魚については、メニューには "Pocherad" と書いてあってどうやらこれが魚の名前らしいのだが、手持ちのスウェーデン語辞書にも出ていなくて分からずじまい。ただ、おそらくはアメリカで Halibut の名前で出されるものと同種ではないかと思われる。

Sweden70.jpgところで、日本のテレビが面白がってよく取り上げるので結構有名なのだが、スウェーデンには世界一においが強いと言われる食べ物がある。Surströmmingといって、バルト海で取れたニシンを極限的に醗酵させたものらしいのだが、これのにおいたるや本当に凄まじいらしい。臭気を測定したらくさやの何十倍だったとかいう話を聞いたことがあるが、缶を開けた瞬間に何メートルも離れたところにいる人が顔をしかめるくらいだとか。そもそも本来は森の中で開けるべきものらしく、家の中で開けたりすると2週間は部屋ににおいが残るという。例えば日本のマンションの一室で開けたりしたら、マンション中から苦情が殺到するのは間違いないだろう。こちらへ来る前は、あれはかなり特殊な食べ物なのではないかと思っていたのだが、近くの生協にもちゃんと置いてあったのだった(上から3番目の棚にある赤と黄色の缶詰)。ガスで缶の上部が少しふくらんでいるところがまたスリルを感じさせる。ちょっと私は買う勇気はない。

2006年09月26日

螺旋階段

Sweden68.jpg研究所の話を少し。3週間もいると、どこに何があるということはさすがにだいたい分かるようになってくるが、この部屋の上にあの部屋があるというような空間的な把握は、未だに完全にはできていないような気がする。先日行われたツアーでの説明で、この建物が現在の姿になるまでに何度も増改築を繰り返したと言っていたが、この複雑な構造はおそらくそのせいもあるのだろう。シャーロック・ホームズの「ノーウッドの建築業者」という短編で、家の間取りを注意深く調べたホームズが秘密の小部屋があることに気づくくだりがあるが、なるほどこの研究所のような家なら、ホームズ級の頭脳がなければ気がつくまいと思ってしまう。

研究所の中央には、1階から3階までをぶち抜いた縦の空間があって、そこに螺旋階段がある。私のオフィスは3階なのでここをよく上り下りするのだが、これがちょっとこわいのだ。真ん中の柱が天井に達しておらず、一歩ごとにぐらぐら揺れるのである。現在研究所は全面的な改修が行われているため、始終工事の音がしていてうるさくて仕方がないのだが、螺旋階段については特に補強するつもりはなさそうだ。

ぽかぽかとした陽気が続いていたが、昨日からはまた少し肌寒い気候に戻った。今度こそ北欧版小春日和はおしまいかもしれない。午後からセミナーをした後、I先生が夕飯に誘ってくれたので、買ったばかりのチェスセットを持ってお邪魔する。I一家のお子さんたちは全くいつ行っても元気がいい。チェスが一段落したところで、テーブルに置いてあったトランプでいくつかマジックをやってあげた。昔取った杵柄だが、こういうときには役に立つ。タネは広島に帰ったら教えてあげるということにして、9時半頃失礼した。

2006年09月25日

シェップスホルメン島

Sweden59.jpgSweden58.jpg昨日はシェップスホルメン (Skeppsholmen) 島に行こうと決めていた。ガムラ・スタンの東側にある小さな島である。T-Centralenで地下鉄を降り、65番のバスに乗れば島に直行することは分かっていたが、相変わらずこの日もぽかぽかとした陽気だったので、駅からは自分の足で行くことにする。せいぜい1.5kmくらいだから大したことはない。島へと渡る橋には立派な王冠の飾りが施されていて、その向こうには以前に訪れた王宮の威容が見えていた。渡りきると少し小高い場所に教会が建っているのが見えたが、ちょうどそのすぐ上の空で飛行機雲がクロスし、もう一つの十字架を作っているのが印象的だった。

2006年09月24日

ノーベル博物館

Sweden54.jpg昨日も快晴。どこに行こうかあまり考えの決まらぬまま、とりあえず街中に出て土産物屋を物色していると、ふいに後ろから肩をたたかれる。振り返るとI先生の一家だった。約束したわけでもないのにこんな人混みの中で出会うとは、行動パターンがよほど似ているらしい。すぐ近くの店のショーウィンドウにチェスセットらしきものが置いてあったよと言われて、見に行ってみる。32個のグラスに駒の絵が描いてあり、酒を入れておいて敵の駒を取るたびに飲み干すという趣向らしい。それは面白いのだが、店内で実際の商品を見たら "MADE IN CHINA" と大きく書いてあってちょっと興ざめ。

Sweden55.jpgI先生たちもまだ行っていないとのことだったので、ノーベル博物館を見学することにする。ガムラ・スタンの真ん中にあるのだが、前に来たときは入りそびれていたのだ。写真撮影は禁止されていてできなかったが、750名を超えるノーベル賞受賞者の業績やゆかりの品、また受賞当時の世界情勢などを見ることができる。ノーベル賞をもらっているということも含めてよく知っている人たちもたくさんいるのだが、一方で、この人はノーベル賞「も」もらっていたのか、と思う人も少なくない。あるレベルになると名声の方が先に立ってしまって、おまけでノーベル賞もついてきたという感じになってしまう。ノーベル自身の生涯についてもいろいろ解説が出ていたが、Mittag-Lefflerと仲が悪かったから数学賞は作らなかった、という話は多分出ていなかった。

Sweden57.jpgSweden56.jpgノーベル博物館のショップで、ナッシュにまつわる何か面白いものがないか探してみたが、収穫なし。その代わりというわけではないが、おかしなものを見つけて思わず買ってしまった。何ということはない絵はがきでダ・ヴィンチの例の絵が出ているのだが、見る方向を変えるといきなりお辞儀するのだ。ノーベル賞とは全然関係ないのだが、面白いからまあよい。

博物館を出て観光客でごった返す道を歩いていたら、いつの間にかI先生の一家とはぐれてしまった。歩き回って少し疲れてきていたので、中心部にあるデパートÅhléns Cityの地下食料品売り場で買い物をして帰宅。

2006年09月23日

馬と遭遇

暑さ寒さは彼岸から、というわけではないけれども、そろそろこの時期から北欧の寒さを体感することになるかと思っていたのだが、豈図らんや、昨日はまたまた20度越えである。外を歩いていて暑くも寒くもないというのは何とも助かる。この分なら、滞在中はそれほど寒い思いをしないですむかもしれない。

昨日は午後から、いつものメンバーでセミナーをした。夕方、散歩がてらワインを買いにMörby Centrumまで歩くとI先生がいうので、ついて行くことにする。スウェーデンでは酒類の販売に関して厳しい法律があるらしく、そこらにある店には3.5%以下のアルコール飲料しか置いていない。ワインなどを買おうと思ったら、特別に許可をもらっている酒屋に行かないといけないのだ。

Sweden53.jpgSweden52.jpgMörby Centrumまではバスなら10分足らずだが、歩けば40分近くかかる。途中に牧場のような場所があるのだが、ちょうどそこから出てきたと思われる馬に乗った一群とすれ違った。乗馬学校の類で練習中だったのかもしれない。牧場の中だろうが外だろうが、走り回れるような草むらがあちこちに広がっているので、馬にとってはきっと居心地のいい場所だろう。

2006年09月22日

講演終了

昨日の午後に1時間の講演をした。講演をする前というのは多かれ少なかれ誰でも緊張するものだが、終了すればほとんどの研究者は終わったという解放感に包まれるものだ。だが私はそんなふうに思えたためしがない。あんなバカなことを言った、こんな簡単なことも答えられなかったと後悔の念がぐるぐると頭の中を巡るばかりだ。

日本語での講演でさえそうなのだから、今回など何をかいわんや、である。それなりに準備はしたつもりだったのだが、やはり全然ダメだった。毎度のことだが、自分ほど無能な人間はいないとか、何か自分は人並みにできることが一つでもあるのかとか、果てしなく広がるマイナス思考の底なし沼から、しばらくは必死ではい上がる努力をしなければいけない。数学者は基本的にプラス思考の人が多くて、共感してくれる人が周りに全くと言っていいほどいないというのも、また困ったことである。

まあとにかくそんなことで講演も終わり、5時から研究所の所長による当研究所のツアーがあった。各部屋を回りながら、この研究所を設立したMittag-Lefflerの生涯や研究所設立の経緯などを所長が説明してくれるのである。Mittag-Lefflerの姉とdel Pezzoが恋に落ちただとかMittag-Lefflerが家族の留守中に庭の木を勝手に切ってしまっただとか、かなり下世話な話も交えつつ、当研究所の歴史を語ってくれた。

Sweden51.jpgSweden50.jpgその後、セミナー室とその周辺でウェルカムパーティーがあった。家族連れで来ている人は奥さんや子供も参加して、チーズやらワインやらを片手にワイワイあちこちで語らっていた。


2006年09月20日

奇妙な生物

Sweden49.jpg昨日の朝、アパートから研究所への小道を登っていると、道の真ん中に妙なものが横たわっていて、危うく踏みそうになった。ちょっと見たところでは木の棒か何かに見えるが、実は巨大なナメクジなのだ。いや、背中が殻のように堅くなっているようだし、例の触覚のようなものが2本突き出ているから、カタツムリの一種なのかもしれない。体長は20cmくらいだろうか。I先生の話では、雨が降った直後にはいたるところに出現するのだそうで、I先生のお子さんたちは興味津々らしい。最近はまともな雨は降っていないが、今朝も道端で数匹見かけた。拡大写真も撮ったが、さすがに気色悪いので、載せないでおこう。

昨日の照明の彫刻の話だが、似たようなデザインのものというのは、興福寺木造天燈鬼立像ではないかと教えてもらった。そうそう、思い浮かんでいたのはまさにこれである。国宝ということだから、写真などで何度も見かけていて記憶に残っていたようだ。

明日の更新はお休みの予定。

2006年09月19日

霧の朝

Sweden48.jpgSweden47.jpgまだまだ暖かい方だとはいえ、昨日の朝は霧が立ちこめていて、なおいっそう空気がひんやり感じられた。いよいよこれから月末にかけて寒くなっていきそうだ。

研究所の中には肖像画や胸像があちこちに置かれていてそれだけでも飽きないのだが、調度品に施されたちょっとした彫刻や飾りも、それはそれで注目してみるとなかなか面白い。1階から2階へ上がる階段のランプは、男が背負わされている。ギリシャ神話のアトラスがモデルなのかもしれないが、ふと全く同じようなデザインの燭台か灯籠の類が日本にもあったことを思い出した。あれはどこで見たのだったか。

相部屋のポーランド人の方は、この土日は姿を見せず、昨日は昨日でいったん来たと思うとまたいなくなってしまった。夕方になってまた現れたので、どこに行っていたのですかと聞いたら、部屋で寝ていたという。なぜ寝ていたかというと、実はこの土日に車を飛ばして、スウェーデンの中部の山まで行っていたために疲れてしまったのだそうだ。オフィスで見るときはずいぶんとのっそりして見えるのに、実はずいぶんと活動的な人である。また、先日ポーランドから車で来たと言ったと思ったのは勘違いで、ポーランドからスウェーデンまでは船で渡り、そこから研究所まで車で来たということだった。

2006年09月18日

投票日

Sweden45.jpg昨日の朝は久しぶりに曇り空だった。こんな日はおとなしくしていようとは思ったが、お昼くらいはと考え直してぶらっと街中まで出てみる。目をつけていたSUSHI屋があったのでそこを偵察してこようという魂胆だったが、行ってみたらお休みだった。平日にしか開いていないという店が結構あるので、いずれセミナーのないウィークデーに一度来た方がいいかもしれない。とりあえず、他に食べるあてもないので、結局またそこらへんの屋台で適当なものを買ってすませてしまった。アイスクリームみたいに見えるのは、マッシュポテトである。

Sweden46.jpg地下鉄を降りたのはSlussen駅だったので、そこからT-Centralen駅の方へ歩いていく。Gamla Stanを抜けてDrottninggatanを北上していくと、何やら警察があちこちで警戒する中、群衆がぞろぞろやってくるのにぶつかった。中心に誰か有名人がいるらしい。とりあえず道の端に避難してやり過ごしたのだが、どうやら政党の党首か誰か、政治の重要人物がいたようだった。実はこの日はスウェーデンの総選挙の日だったのだが、どうやら投票日当日に何らかのキャンペーンをしてもいいことになっているらしい。

少し店を回ってから2時過ぎには研究所に戻った。少しまた勉強らしきことをして、夕方にアパートに帰る。テレビをつけたら選挙のニュースが報じられていて、今日目撃したDrottninggatanを歩く政党党首の映像が一瞬映し出されていた。道ばたでカメラを構える怪しい日本人は多分映っていなかったと思う。

2006年09月17日

ドロットニングホルム宮殿

昨日は午前中は講演用の原稿を少し書き進めた。お昼が近くなり、さて今日は何を食べようかと思案しながらアパートに戻ろうとしたとき、ちょうどI先生の一家が出かけようとしているところに遭遇する。これからドロットニングホルム宮殿 (Drottingholmsslott) に行くので一緒に行きませんかと言われては、のらないわけにはいかない。

Sweden41.jpgSweden40.jpgこの日も天気は快晴。T-Centralenで地下鉄を乗り換え、Blommaplan駅に降りる。まず昼食をすませようということになり、駅前のファストフード店へ。マクドナルドもあったのだが、その隣の "Rasmus Grill" という店へ。ここでライス付きケバブを頼んだのだが、このケバブはとてもおいしかった。肉は仙台の牛タンをちょっと連想。ご飯の方はまあまあで、同じものを注文したI先生はあまりお気に召さなかったようだったが、こちらとしては一昨日Tokyoという場所の未知の料理を経験しているだけに、これで十分だった。

Sweden44.jpgSweden43.jpgSweden42.jpgその後宮殿を見学。現在も王族がここに住んでおり、さすがに立派なものだった。宮殿の東側には池が、西側には広大な庭が広がっていて、どこもきれいに整備されている。植え込みが迷路状に刈り込まれた場所もあり、宮殿の中ではやや退屈気味にしていたI先生のお子さんたちも、ここでは大はしゃぎだった。

Blommaplanから研究所の近くまでバスが通っていることが分かったので、帰りはそれに50分ほど揺られて帰る。よかったら夕飯を食べに来ませんかとI先生からお誘いを受けたので、ありがたくお言葉に甘えさせていただいた。前にI先生宅にお邪魔したとき、私が持ってきた携帯チェスセットにお子さんたちが俄然興味を示してしまい、またチェスをやりたいとせがまれたので持って行く。駒の並べ方と動かし方はすでにほぼマスターしてしまった。あの年から始めれば、やがてかなりの強豪になるかもしれない。

2006年09月16日

Sweet beef Tokyo

このところやたらと暖かい日が続いていたが、昨日は少し気温が下がったようだった。とはいえ、最高気温は18度で未だに平年よりは高いらしい。昨日はやたらに研究所は閑散としていた。相部屋のポーランド人も午前中で帰ってしまったので、あまり人と会わないまま一日を過ごした。

Sweden39.jpgSweden38.jpg外に食べに出るのも面倒になったので、家に戻って冷蔵庫を開けると、来たばかりのときに物珍しくて買った電子レンジ食品が出てきた。"Sweet beef Tokyo" だそうだ。今日はこれでも消化しておくか……と開けてみると、何かが入っている黒い容器と、ご飯のつもりらしいパックが出てきた。それぞれに穴を開けて電子レンジで3分温め、ご飯(のつもりらしいもの)をこの容器に入れて食べろということらしい。その通りにして、さて食べてみると……うーん、Tokyoってこんな味だったのか、と感慨にふけることしきり。食べる前の写真も撮ってあるのだが、とにかくご飯(のつもりらしいもの)粒の形状が細長いため、見ようによっては大変おぞましく見えるので、ここに載せるのはやめておこう。

2006年09月15日

図書室

この研究所はもともと個人の家だったものを無理に利用しているから、間取りがかなり変なことになっている。セミナー室があったかと思うと隣は台所で、その横の扉を開けると地下への階段が突然現れたりする。滞在者のオフィスの場所もバラバラだ。部屋と階段が迷路のように複雑に絡み合い、何日経ってもなかなか全体像を把握できない。

Sweden37.jpgSweden36.jpgSweden35.jpg図書室も1カ所に集中しておらず、建物全体に分散して配置されている。2階(写真左)には主に雑誌が集められており、普通利用するような雑誌はだいたい集められているようだ。Hiroshima Math. Journal もあった。3階に行くと雑誌以外の書籍、論文集などがある(写真中、右)。Hartshorneなどの基本文献はほぼ完備している。棚を眺めていると、こんなものまで置いてあるのかと感心するような本がある一方で、どうしても見つからない論文集もあった。図書室はこれだけでなく、2階に入りきらなかった雑誌を収めた書庫も地下にある。

昨日は週に1度のセミナーの日だった。お昼を食べに行ったとき、お隣の国ノルウェーから来ている学生さんと同じテーブルになったのだが、その席でノルウェー人の有名な数学者には誰がいるかという話になった。歴史上の人物としては一番はやはりAbel。次にリー群・リー環のLee。3番目にその学生さんがあげてくれたのがp-Sylow群のSylowだった。シローがノルウェー人だったとは全然知らなかったので、これは勉強になった。最近の数学者としては数論のSelberg。ノルウェーでは数論はセルバーグの活躍したころは盛んだったが、現在は解析系の分野が中心のようだ。なおスウェーデン人の数学者では、微分方程式の大御所、Hörmanderがいる。

セミナーでは我らがHさんが共同研究中のCalabi-Yau多様体の話を、ドイツのSさんが標数2のKummer曲面に関する最新結果についてそれぞれ講演した。Hさんは講演のための準備はほとんど何もしなかったそうで、その場で話したいように話したようだ。あの肝っ玉の太さを少し分けてもらいたいものである。

2006年09月14日

夕方の散策、再び

Sweden31.jpgSweden30.jpg昨日はだいたいオフィスで勉強らしきことをしていたが、外は相変わらず雲一つない快晴なのに、一日中引きこもっているのはやはり惜しく思えてきて、夕方に周辺を散歩してきた。気温は暑くも寒くもなく、何とも気持ちよい。

Danderydsvägenを歩き出したら、道の右側の小高くなった場所に妙な塔が建っていた。ずいぶん時代が古そうだから、大昔に海を監視するために作られたものだろうか。ちょっと歩くとすぐこんなふうに面白いものに出くわす。Google Earthを使われている方のために場所を書いておくと、59 24' 04.8" N, 18 05' 14.4" Eである。それから北東方向に歩き、コの字型の入り江に出た。2枚目の撮影場所は59 24' 22.3" N, 18 05' 29.1" E。

Sweden34.jpgSweden33.jpgSweden32.jpgベンチに座ってしばし休んでから、Skandiavägenという道を南下する。再び水辺に出ると、そこかしこに水鳥が悠然と行き来していた。カメラを持っているものとしては、この景色の中にいかに効果的なアクセントとして水鳥を配置するか、ついついこだわってしまう。近くの日陰部分を泳ぐ鳥と遠くの島々の明るさにかなり違いがあるため、1枚の写真で表現するのがなかなか難しい。最後になって、水上の白鳥に一瞬夕日が当たって白く輝いた瞬間をとらえることができたので、一応満足。撮ったのは59 23' 52.2" N, 18 05' 52.2" Eのあたり。

散歩から戻ったその足で生協に行ったら、買い物をしている同僚のHさんにばったり出くわした。話をしながらレジに並ぶ。Hさんはクレジットカードを使おうとしていたのだが、一応身分を証明するものも見せてと言われて出したのが、うちの大学でカードキーとして使っている身分証明書。ほとんど日本語しか書いていないのに大丈夫なのかと思っていたら、店員はそちらがクレジットカードだと思ったらしく、機械に通し始めた。「いや、もう1つの方です」とHさんが言うまで何度も通したからか、レシートを吐く機械が故障してしまい、結局その場では直らなかった。こんなハプニングがあったら、私などはかなりおろおろしてしまうに違いないが、何事もなかったかのように落ち着いているのはさすがHさんだ。

2006年09月13日

魚料理

昨日は火曜日なので午前中はEさんの講義があった。昼食を挟んで午後からはHurwitz numberの勉強会。ただ正直言ってHurwitz numberはあまり興味を引かれないし、来週のセミナーでしゃべらなければいけなくなってしまったので、今後も出席するかどうか、ちょっと考えている。時間は何より自分のしたい勉強をするのに使いたい。

Sweden28.jpg写真はいつものレストランでお昼に食べた魚料理。何の魚か分からないが、ムニエル風に料理され、タルタルのようなクリーム系ソースとともに出てきた(丸いのはじゃがいも)。これはなかなかおいしかった。北欧の人たちは、欧米人では一番魚をよく食べる方なのではないだろうか。そのせいか平均寿命も高いし、アメリカのように言語を絶する太り方をした人も全く見かけない。講義をしたEさんは例外的だが、これも言ってみれば「恰幅がいい」とでも表現すべき程度で、去年シアトルでたくさん見かけた人たちと比べれば、太っているうちにも入らないだろう。アメリカ人の、あの脂肪が服を着て歩いているみたいなのは、やはりどうにかした方がいいように思う。

Sweden29.jpgそれにしても、ここ数日はやたらに暖かい。昨日は気温が22度くらいまで行ったらしいし、今日もそれくらい上がるようだ。ストックホルムの9月の平均最高気温は15度前後だそうだから、先週の肌寒さが本来の気候だったのだと思われる。折しも日本ではここ数日ぐっと冷え込んだらしく、皮肉にもこちらと東京の最高気温にあまり差がなくなったようだ。しかしおそらく、体感的にはまるで別世界だろう。湿度が違うし、やわらかな日差しが違う。そしてのどかな風景にゆったり流れる時間が、どうにも違うのである。写真は、レストランから研究所へ戻る道。

2006年09月12日

相部屋

Sweden27.jpg昨日からまた新しい週が始まった。今まではオフィスは自分一人だったが、今週からはポーランドのSさんという方と二人で使うことになった。Sさんは港町Gdanskから来たのだが、地図を見てみるとストックホルムはバルト海を挟んだ向かい側で、びっくりするほど近い。どれくらいかかるんですかと聞いたら、飛行機ならたったの2時間ということだった。しかしもっと驚いたことに、Sさんは車で来たらしい。飛行機より安く上がるからね、とおっしゃっていたが、外国に車で行こうという発想は、我々日本人はなかなか浮かばない。こんなことが簡単にできるのも、EU加盟国ならではだろう。

午後は2時から夕方まで、広島から来た3人でセミナーをしていた。終了後、生協で買い物。最初のころは何を買い物かごに入れるのも必死だったが、どうやったら安くすませられるか考える余裕が出てきた。これが慣れてきたということか。

そういえば、お昼過ぎにメールをチェックしたら、来週のセミナーで講演してほしいとホストの先生から言われてしまったのだった。やれやれ、やはり赤紙が来てしまった。まあ恥をかくのは間違いないが、ともかく準備しないといけない。

2006年09月11日

SUOVAS

昨日は前日にも増してよい天気になり、雲一つない青空が広がった。家でのんびりしていようかとも思っていたが、こんな天気の日に閉じこもっているのももったいない。またぶらつくことにした。

Sweden24.jpgSweden23.jpg地下鉄でSlussen駅まで行く。実は一昨日も歩きながらここを通ったのだが、そのときに気になっていた屋台があったので、昼食に利用してみようと思ったのだ。スウェーデン北部に住むサーメ人という民族の伝統料理 "SUOVAS" を食べさせるという。これはサーメ語でいぶしたトナカイの肉のことだそうで、これにマッシュポテトや野菜、ベリーなどが添えて出される。コーヒーと一緒に注文して屋台の前のテーブルで食べた。なかなかおいしかったのだが、屋台料理なのだから80SEKというのは若干高いような気もする(1,200円くらい)。もっとも、ここでは日本と比べてもものや食事の値段は高いと感じることがほとんどである。値段は安いが品質も低いという商品は、この国では受け入れられないようだ。

Sweden26.jpgSweden25.jpgそれからはまた散歩モード。ガムラ・スタンを通ってT-Centralenまで、少しずつ寄り道しながら北上した。一昨日歩いた港には、タイタニックかと思うような大型客船が停泊していた。王宮と反対側の岸に回ると、水辺のほとりに市庁舎が建っているのがよく見える。ここも滞在中は一度行っておきたいところだ。それにしても今日は日差しが強くて、ジャケットを着ていると暑いくらい。気温も20度までいったようだった。

帰りにT-Centralenの地下でCDショップを見つけたので物色。一応ストックホルムでは最大級の品揃えということだったが、残念ながら渋谷のタワレコには遠く及ばない。量的には広島のタワレコといい勝負だろうか。値段も、アムランの弾くコルンゴルトとマルクスの協奏曲のCDが209SEK(約3,000円)したし、ちょっとここで買うのは気が引ける。ネットで海外のどこからでも直接商品が買えるようになった昨今では、ご当地ならではのもの以外は、買う必要性が低くなってきているようだ。

2006年09月10日

ガムラ・スタン

このところかなり肌寒い日が続いていたが、昨日は久しぶりに気温が20度近くまで上がり、過ごしやすくなった。こちらへ来てから初めての土曜日、とりあえずストックホルムの中心部に出ていろいろ見て回ることにした。

2006年09月09日

散歩

昨日は朝起きたときは青空が広がっていたのに、10時過ぎに洗濯物の様子を見に戻ったときには小雨が降り出していた。雲の動きが非常に速く、空の様子はころころ変わるが、変化はいつも穏やかだ。ここでは日差しも雨も雲の厚みも、常にある程度の節度を持って振る舞っているように感じられる。一方で、気温はこの1週間でも確実に下がってきているようだ(ただし今日は結構暖かい)。昼間でも、あまり長い間外にいると手がすっかり冷たくなってきてしまう。

Sweden10.jpgSweden9.jpg午後は広島から来ている3人でセミナーをしていた。5時過ぎにそれが終わったあと、ぶらっと外に散歩に出た。研究所から5分も歩くともう海に出る。しかし海と言っても、半島や無数の島が十重二十重と入り組んでいるため、実際は湖のようなものだ。付近の家が所有しているらしい船がつながれ、その向こうには穏やかとしか表現できないような風景が広がっている。何よりいいのは、静かなことだ。数分に一回、車が通り過ぎる他は、水鳥がときおり立てる鳴き声や水音が、遠くからでもこだまのように響き渡る。空気は冷たいが、それもまたこの静けさに清々しさを与えているようで、それなりに心地よい。

Sweden12.jpgSweden11.jpgこの一帯はまだまだ散歩のしがいがあるようだ。また歩き回ろう。

2006年09月08日

スウェーデン語

昨日は朝から冷たい雨が降っていた。まともに雨が降るのは昨日が初めてだったが、さすがに太陽の光がないと朝はかなり寒い。気温としては10度ちょっとだと思うが、セーターの上からジャケットを着てちょうどいいくらいだ。

Sweden7.jpg午後からセミナーがあった。講演者はStanford大学のIさんと、H大学のI先生。ここでは、セミナーは毎週木曜に2人が講演するという習慣のようだ。セミナーの前のお昼はみんなで近くにあるレストランに行くことになっている。日替わりランチが3種類あって、店内の黒板にメニューが書いてあるのだが、これがまるで分からない。例えば昨日のメニューは
Ärtsoppa med fläsk, pannkakor med sylt & grädde
Dillbakad sejfilé med ansjoviskryddad potatisgratäng
Pasta med kyckling, champinjoner, vitlök, rödvin & grädde
の3つだったが、分かるのは3番目がパスタだということくらいである。実は毎日、一番目が肉料理、二番目が魚料理、三番目がその他(多くはパスタ)という順番になっているので、分からない人はみんな "fish!" とか "Pasta!" などと注文しているようだった。サラダバーとセルフサービスのコーヒーがついて、65SEK。1,000円くらい。

Sweden8.jpg夕方にまたちょっと近くの生協まで買い物に行ったのだが、商品の説明書きもこれまた一言も分からないのだから困ったものだ。包装に印刷されている写真や販売形態などから判断するしかない。国民のほとんどは英語を解すると聞いていたし実際それはその通りだったが、文字としてはあまり英語を見かける機会は多くない。その代わり多くの商品に併記されているのが、近隣の北欧諸国の言語である。スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語、フィンランド語と4つも書かれているのだが、どれだろうと全然分からない。字面を眺めていて分かるのは、フィンランド語以外の3つはかなり近い関係にあるが、フィンランド語は全然由来が違う言語だということだけだ。実際、スウェーデン、ノルウェー、デンマークの人たちは、それぞれお互いの言葉がだいたい分かるらしい。それだったらどれか1つをはしょって、代わりに英語を入れておいてくれたらだいぶ助かるのだが、そういうわけにもいかないのだろう。

2006年09月07日

ストックホルムの中心部

昨日は講義もセミナーも予定されていなかったので、午後から買い物がてらストックホルムの中心部を偵察してくることに決めていた。オフィスを出て階段を降りようとしたとき、部屋の隅でS-Bさんが本を読んでいるのに気がついたので、一言ご挨拶をする。実は一昨日から見かけてはいたのだが、言葉を交わしそびれていたのだった。トレードマークだった長髪をばっさりと切っていたので、「昨日はあなたと分からなかった、髪を切っていたから」と言ってみたら笑っていた。分からなかったというのは嘘だが、本当にS-B氏なのかなとちょっと自信がなかったのは確かである。

Sweden5.jpg研究所から街へ出るには、まずバスでMörby Centrum駅まで移動する。Mörby Centrum駅は地下鉄の始点で、15分くらいでストックホルムの中心部にあるT-Centralen駅に到着する。切符は回数券(写真)が便利。最初に乗るときに時間が刻印されたスタンプを押してもらい、その時刻から1時間はどこまで行っても有効なのだが、バスや地下鉄はすべて同じ会社の運営なので、結局これ1枚で市の中心部まで行けるわけだ。地下鉄は日本のそれと雰囲気が非常によく似ており、壁に落書きがされていることもないし、怪しいギター弾きが車内で小銭をせがんでくることもない。「まもなくT-Centralenです」などというアナウンスが録音で流れるところもそっくりだ。

Sweden6.jpgこれからストックホルム市街には何度も来ると思われるので、今日のところは街の大まかな構造をだいたい頭に入れることに決め、T-Centralenの周辺をぐるぐると歩き回った。セルゲル広場 (Sergels Torg) がストックホルムの座標原点のような場所で、真ん中にガラス片を組み合わせて作ったというタワーが建っている。周辺は大きなデパートが建ち並び、人の多さもかなりのものだ。歩き疲れてきたところでデパートに入り、食料品などを少し買い物。地下1階には無印良品の店が入っていたが、日本語の商品名と値段が全くそのままで並べられていた。

2006年09月06日

アパート

Sweden4.jpg研究所の敷地内にあるアパートは、なかなか居心地はよい。台所や冷蔵庫、食器、電子レンジ、オーブンなども用意されていて、最低限の買い物をしてくれば、十分生活らしい生活をすることができる。部屋の大きさは十畳くらいだろうか。個人的にはネットワークも通してほしかったが、家でネットにつなげると、必要なとき以外研究所に行かなくなりかねないから、わざと引いていないのかもしれない。水回りについては、タオルを掛ける適当な場所が見あたらないこと、シャワールームの床がちゃんと傾斜していなくて、床に水が排水されずに残ってしまうということを除けば、特に大きな問題はなさそうだ。一人用のアパートはシャワーだけだが、家族で来ているI先生の部屋にお邪魔したら、ファミリー用のアパートにはバスタブもあるようだった。

昨日はホスト役のEさんの講義があった。ただでさえ狭いセミナー室がこの日はいっぱいになっていたが、一昨日見かけなかった若い人が多かったところを見ると、ストックホルム大学の学生が聴きに来ていたのだろう。

2006年09月05日

研究所

Sweden2.jpg研究所は高級住宅街の中にある。というより、研究所自体、元々は個人の住宅だった家を利用しているので、大人数が集まってセミナーをしたりするうえでは、ちょっとこぢんまりとした印象だ。滞在者は同じ敷地内にあるゲストハウスをあてがわれており、好きな時間に研究所に出かけていくことができる。ゲストハウスは平屋の建物が長屋のように並んでいて、そこから少し高いところにある研究所の建物に小道が延びているのだが、その構図はヒッチコックの「サイコ」に出てくるモーテルを思わせる。もちろん、雰囲気はあれとはまるで違うけれども。

Sweden3.jpg昨日は研究所に初めて赴いて、秘書の方から一通り建物内の説明を受けた。何しろ元々住宅だったものを無理に研究所にしているから、セミナー室や図書室、それに個人のオフィスなどがあちこちに迷路のように配置され、なかなか難しい。古い建物なので現在改修中らしく、工事関係者が始終出入りしていた。

ランチの後、午後は銀行へ行ったり、近くの生協で買い物をしたり。少しずつ慣れていかないといけない。

2006年09月04日

ストックホルム到着

ストックホルムにやってきた。