踊る男女を折る
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ダンスするカップルを折ってみた。モデルの作者はMarc Kirschenbaum。紙はいつものようにアルミにカラペを貼り合わせたもので、ホワイトとチャコールの紙で挟んである。大きさは40cm×40cmで、多分これはこれまでで一番大きい。小さいと細かい折りが難しくなりすぎて収拾がつかなくなりそうだったためだ。だいぶ前から少しずつ折り進めていたのだが、sink、unsink、wrapなど、技術的に厳しい折り方が一通り登場し、予想通りかなり苦しまされることになった。途中までは白い部分は完全に隠れているのだが、あるところでくるっと紙をひっくり返して白いところを露出させると、女性の形が急に見えてくる。こんなふうに1枚の紙で複数の対象を同時に表現してしまう作品は、以前犬小屋付きの犬を折ったとき以来である。二人をどう組ませれば自然に踊っている感じになるか、社交ダンスのページに出ている写真などを見てあれこれ試行錯誤した。うまく折ればもっと優雅な感じにできたかもしれないが、作品の難しさを考えればまあこんなものだろうか。
人間を折紙で折ったのは今回が初めてだが、本作が収録されている "Paper in Harmony" には、他にもいくつもの人型折紙が紹介されており、そのほとんどは楽器を演奏している姿である。ギタリストに始まって、ヴァイオリニスト、ベーシスト、そしてピアニスト、さらにはドラマーや指揮者まで折り方が出ている。つまりこの本に載っている作品を全部折って並べれば、楽団の演奏に合わせて男女が踊るシーンを折紙で表現できるというわけだ。ピアニストやドラマーも楽器を込めて1枚の紙で折るのだからかなり大変で、正直言って造形的にはやや強引かなと思うものもないではない。その中でこの踊る男女は、比較的きれいにできていると思う。少し雰囲気が出るかと思ってチェス盤の上にも置いてみたが、どうだろうか。
(折紙モデル:"Dancing Couple", Marc Kirschenbaum "Paper in Harmony"(Fit to Print Publishing, Inc.) 所収)