Leonid Kubbel's Endgame Study No.153
1st Prize, Moravsko-slezský deník, 1927

白にとってはかなり厳しい局面である。昇格の近い黒のPが3つもあり、うち2つは連結したパスポーンだ。白のPは六段目にいるものの、黒のBに前進を止められている。この状況から果たしてドローに持ち込めるのだろうか?
1.e7!
いきなりPを捨てる。この初手はいわば準備工作で、後で黒のKを横から攻撃できるように、六段目の風通しをよくしておくのである。
1...Bxe7 2.a4
よく見るとこの手は詰めろであるから、黒は放っておくことはできない。
2...Bc5
ここは黒も注意すべきところ。2...Kb6?などという詰めろのほどき方では、 3.Rxf3でむしろ白の方が優勢になってしまう。Nに当てておくことで、白にプレッシャーをかけられるのだ。
3.d4!!
何とここでこのPも白は捨ててしまう。すぐには意味が分からないだろうが、この後の手順を追うと徐々に明らかになる。
3...Bxd4
3...b2?4.dxc5で黒のKが詰まされてしまう。
4.Rxf3 b2
ここからメインラインは2つに分かれる。Pを進めるか、Nを取るかだ。4...Bxg1と取ってみよう。これにはじっと5.Rg3!と寄っておくのが盤上この一手 (5.Rc3?5...Bc5で、5.Rh3?5...Be3で、5.Rf6+?5...Bb6 6.Rf7 Bd8でいずれもダメ)。黒は 5...b2と進めるしかないが、 6.Rg6+ Bb67.Rg7!が決め手で、 7...b1Q (7...g1Qも同じ。また7...Bc58.Rg6+ Bb6 9.Rg7で千日手) とQに成るも、 8.Ra7+ Bxa7でステイルメイトになる。かくして黒は4手目ではPを進めるしかない。
5.Rb3 Bxg1 6.Rxb2
これでb列の掃除はすんだが、向こう側に残っているもう1つは片づける余裕がない。
6...Bf2
当然ながらこれが好手。Bで一瞬遮蔽して時間を稼ぐ。
7.Rxf2 7...g1Q
黒はついにQをつくることに成功した。
8.Rf6+
白はチェックを入れられるが……。
8...Qb6
これでQをRと刺し違えれば、残ったPは黒のKの勢力圏にある。これで黒の勝ちが決まったかに思えるが……。
9.Rd6!
最後まであきらめてはいけない。取れるQを取らずにすっと微妙な位置に立ち止まるR。何とこれでツークツワンクなのである。
9...Qxd6
黒は取るしかない。ステイルメイトでドロー。
1/2-1/2

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