Leonid Kubbel's Endgame Study No.174
Morgenzeitung, 1928

盤面上部の両側に燭台のごとく並んだBとPが目を引く。実戦では起こりそうもない、多分に趣向的な局面である。白は駒割としてはむしろ有利だが、いかんせんKの位置が悪すぎて実は負け一歩手前の状態なのだ。ここからドローに持ち込むにはどうすればよいか?
1.Rh4+!
この局面で白は、何といきなりRを捨ててしまう。実は、生半可な手では黒に1.-- Bc5+ 2.Kg2 Bf3+ 3.Kf1 g2+ とされて簡単に負かされてしまうのだ。この捨駒だけが、白が助かる唯一の道である。
1...Kxh4
1...Kf3?と取らずに逃げるのは、 2.Rh2!が好手で大逆転。白としてはRを失っても、g3にある黒のPがなくなってくれれば何も怖いものはなくなる。
2.Bxe5!
ここは難しい局面である。白はBを動かしてPを成りたいのだが、ではどちらのBを動かせばよいのだろうか?2.Bd5?としてみよう。黒は 2...Kg4と戻してf3に利かせてくる。 3.a8Qと成っても (3.Be6+3...Kf3 4.Bh3 Bc5+ 5.Kh1 Kf2 6.Bg2 Bf3で万事休す) 3...Bc5+ 4.Kg2 Bf3+ 5.Kf1 g2+ 6.Ke1 g1Q+ 7.Kd2 Qd1+ 8.Kc3 Qc1+
と攻め立てられる。ここで9.Kd39...Be2+が好手で、 10.Kxe2 Qc2+ 11.Ke1 Kf3となっては、いくらQができたといってもどうしようもない。かくして、ここは右側のBを動かすのが正解。しかし2.Bf6+?では 2...Kg4でダメ。2.Kg22...Kg4で同じである。
2...Bxe5 3.h8Q+
ここでも3.Bd5?は悪手。3...Bf3と引かれて4...Bd4からの攻撃を防げなくなる。
3...Bxh8 4.e5!
白はこのPも捨てる。前の手もこの手も、ともに黒のBがd4に出る手を防いでいるので、黒としては黙って取るしかない。
4...Bxe5 5.Bh1!
Bを端から端まで飛ばす。Bは盤の端へ行けば行くほど利きが減って働きが悪くなる。そのことを逆手に取っているのだ。
5...Bd4+
満を持して黒はチェックをかけるが……。
6.Kg2 Bxa7
何とこの瞬間、ステイルメイトが成立。白は綱渡りの捨駒で引き分けに持ち込んだ。
1/2-1/2

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