Leonid Kubbel's Endgame Study No.175
Leonid Kubbel, 1984

駒数が多くて状況がつかみにくい初形だが、黒のPに無条件で成られてしまってはいけないことは分かる。白のPは8段目まで遠く、昇格できる見込みは小さい。となると、残されたRやBでどうにか局面を打開しなければいけないことになる。
1.d6+
まずBの利きを通してチェックを入れる。
1...Kg1
黒にとってはf2のPが何よりも大事な存在。これを取られないためなら、h3のPは見捨ててもいい。
2.Rxh3
次に3.Rh1#までの詰めろを見ている。
2...Nxf5+
黒は詰めろを防がなければいけないが、2...f1N+とQ昇格をあきらめてしまっては 3.Kd3 Bxc3 4.Kxc3 Nxf5 5.Rh8くらいで黒のBかNが取れるので簡単にドロー(底本にはこの変化手順が書かれているが、3.Kf4として次の4.Bd4を狙う方が分かりやすいようにも思う)。
3.Kd2!
ここに逃げるのが大事な一手。黒がf1でQをつくっても、チェックがかからないようなところに逃げる。これならRをh1に下げて串刺しにできるから、黒は相変わらずQに昇格できない。
3...Bxc3+
ここも3...f1N+という手がある。以下 4.Kd3 Bxc3 5.Kxc3と進む。次にRがh8に入る手があるから 5...Be6とするくらいだが、 6.Rh1+(単に6.Rh8でも全く問題がない) Kf2 7.Rh8 Nd7 8.Bc8 Nxd6 9.Bxd7 Bxd7 10.Rd8でBとNが串刺しにされる。 10...Nb5+ (10...Ne4+なら 11.Kd4 Bc6 12.Rc8 Bb7 13.Rb8)とチェックで逃れても、 11.Kb4 Bc6 12.Kc5 Na7 13.Kb6で、どう頑張っても黒はもう1つ駒を取られる。なおこの手順は唯一無二のものではなく、他にもドローをはっきりさせる手はたくさんある。
4.Kxc3 f1Q
取られると分かっているが、黒はやむを得ずQに成る。これでRと刺し違え、残った駒で勝負ということだが……。
5.Rh1+ Kf2 6.Rxf1+ Kxf1 7.d7!
大事そうに見える最後のPだが、実はここで捨ててしまうのが好手。
7...Nxd7 8.Bc8!
これが白の狙い。NとNの間にBが挟まれる形を作るのが目的である。
8...Be6 9.Ba6+ Kf2 10.Bc4
これでどうしてもBは交換になる。残った駒では白のKをメイトにすることはできないから、これで引き分けである。
1/2-1/2

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