Leonid Kubbel's Endgame Study No.183
Rigaer Tageblatt, 1911

白はパスポーンを6段目に持っているが、これがQに昇格するためにはNを移動させる1手とPを進める2手の計3手が必要になる。さて、それができるだろうか。ポイントは敵のRの位置である。
1.d4+!
この初手が本局の眼目の一手である。平凡に1.a7?と進めると、1...Rf4+ 2.Ke3 Re4+ 3.Kd3と追い回された後、 3...Ra4と背後に回られる。白のKを追っかけ回したのは、d3にKを移動させてd2のPの動きを止めるため。これがあるから手順前後は利かないのだ。また1.Nb6?と跳ねるのは1...Rc7と横から受けられて後続手段がない。
1...Rxd4
さて、黒はKとRを分かつように進んできた白のPにどう対処すればよいだろうか。1...Kxd4とKで取るのは、今度こそ 2.a7が有効になる。 2...Ra4と回ったとき、 3.Nc7が利くのだ。 3...Rxa7にはむろん 4.Nb5+である。では取らずに1...Kd6と逃げるのはどうか。これにも白は 2.a7と進めることができる。 2...Ra4に今度は 3.Nb6とこちらに跳ねる。 3...Rxa7には 4.Nc8+が決まるというわけだ。他の場所に逃げるのもNのフォークがスレットになっていて指せない。かくして残されたのは、d4のPをRで取る手である。
2.Nb6
黒のRがd列に移動したことで、白はNをここに跳ねることができる。先ほどまではRをc7に下ろされてPの前進を防がれてしまう形だったが、今度はa4もd7もNが押さえているので、黒のRがa7をカバーできなくなっているのだ。Kubbel自身が述べているように、これはいわゆるRoman themeの例になっている。
2...Rd3+
黒はa4にもd7にも回れないので、チェックをかけて3段目に移動する。
3.Ke2 Ra3
これでかろうじてa列には回れたが……。
4.Nc4+
ぴたっとフォークが決まって白の勝ち。
1-0

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