Leonid Kubbel's Endgame Study No.272
1st Prize, Magyar Sakkvilág, 1928

異様な初形である。白のKが敵陣の奥深くに入り込み、味方の駒に退路を塞がれてしまっている。次にNでチェックされると白はQを捨てなければならず、そうなれば負けは確定だ。それを避けるための方策とは?
1.Qa8+!
黒からの狙いはもちろん1.-- Nb7+だ。 2.Qxb7+ Kxb7となっては黒の勝ちが決まってしまう。しかし、 1.Ng7?などとNを動かすと、 1...Nf6+とチェックされてしまう。となると有効な手がなさそうに思えるが、実はいきなりQを飛び込む手があるのだ。
1...Kxa8 2.Kxc7
黒のKを隅に追いやり、ぐいっと近づいてプレッシャーをかける。次にNを跳ねることを考えると2.Kc8?とやりたくなるところだが、これは 2...Nf6と応じられてNをピンされてしまう。 3.d8Qと成っても、 3...Rxe8で今度はこのQを取られてしまう。
2...Nb7
Q成りによるメイトを防ぐためには、黒はNを跳ねる一手。
3.d8Q+ Nxd8 4.Kc8
QとNを刺し違えたところで、Kをc8へ。次はもちろんメイトを狙っている。先ほどと違い、e8のNがピンされる可能性はない。
4...Ne6
5.Nc7のメイトを防ぐには、これしかない。
5.a5!
そっとPを進める。この静かな一手が、黒をツークツワンクに追い込むのだ。
5...Nf6
黒はe6のNを動かせない。しかし、それ以外に動かせるのはもう1つのNだけだ。そしてそれを動かした瞬間、白のNはピンされてすべての駒は身動きできなくなる。ステイルメイト、引き分けである。
1/2-1/2

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