Leonid Kubbel's Endgame Study No.332
Shakhmatny Listok, 1929

白は7段目まで進んだPを持っているが、あいにく前方に味方のBがいて昇格の邪魔をしている。背後には黒のKがおり、放っておけばPを取られてしまう。一方の黒にはQが残っているうえ、こちらも昇格一歩手前のPがe2にある。さて、ここでどう指すべきか?初手がポイントだ。
1.Be5!
白はPを取らせてしまってよい。Bを動かせば、直後にメイトを狙える形になるからである。ただ、Bをどこに動かすかが問題だ。考慮に値するのはf6, e5, d4の3カ所。一見どこでも同じように見えるが、実はこの中で正解はe5だけである。この後の流れを見れば分かるが、Bはe列を遮断する役割を果たさなければならないのだ。
1...Kxh7
黒は当然、Pを取る一手。
2.Rc8
白はこの手を用意していた。もちろん次の狙いは3.Rh8#の1手詰である。しかも、黒のKがh7にいようがh6にいようがこの手でメイトになるから、黒は非常に受けにくい。
2...Qxc2+ 3.Rxc2 e1Q
黒はQを犠牲にしてRの位置をずらし、ひとまずメイトの危機を回避した。Qを捨ててもすぐもう1つこしらえることができるから大丈夫、というわけだ。しかし、本当にそうだろうか?
4.Rh2+ Kg8 5.Ke6!
このK入りが最後の決め手。先ほどと対称な形で、再びメイトスレットがかかった。今度も、黒のKが動こうと動くまいと、Rが入れば詰みである。しかも、先ほどと違うのは、黒にはもう詰めろをほどく手段がないということだ。また、初手にどうしてBがe5に来なければならなかったかも、この最終手を見れば明らかだろう。華麗な手順で白が勝ちを手にした。
1-0

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