ツヴァイクを読む

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お昼を食べてから実家を後にした。今夜は神戸にある妻の実家に泊まり、明日広島に帰る予定。

新幹線の車内では少し報告集の原稿でも書こうと思っていたが、結局昨日買ったツヴァイクの短編集をずっと読みふけってしまった。だいぶ前に出た全集から4つの短編を抜き出して1冊にまとめたもので、そのうちの1つの「チェスの話」が表題になっている。昨日東京駅まで出た際にぶらっと丸の内の丸善に立ち寄ったら、チェスの棚に並んでいたのだった。出版されたのは昨年の夏らしい。車内では表題作以外の3つの作品、「目に見えないコレクション」、「書痴メンデル」、「不安」の3編を読んだ。読みやすいし面白い。特に「書痴メンデル」は読み終わった後に深い余韻が残り、なかなかよい短編だと思った。

「書痴メンデル」には、ある特定のことに熱中するあまり、周りから奇人扱いされてしまう人物が登場する。「目に見えないコレクション」に出てくる人物もこれに近い。どういう社会にもこんな人はいるものだが、数学界にいるとなおさらそういう人物が身近に感じられて、何だか親近感を覚えてしまう。また、そういう人物の存在を許容しない社会がどれほど不健全なものであるかも、ツヴァイクを読むと伝わってくるのだった。

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このページは、natsuoが2012年1月 3日 23:44に書いたブログ記事です。

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