2012年7月アーカイブ

今日で7月も終わり。たまっていた採点の仕事も昨日までにひとまず終わって少し楽になったが、その代わり部屋を訪ねる人がやたらに多い一日だった。そのほとんどは学生で、試験の結果を聞きに来る1年生、レポートを提出しに来る修士課程の1年生、それにオープンキャンパスを手伝ってもらう4年生など。他に同僚の先生なども来られたので、全部カウントしたら30人くらいになるだろうか。来室者がここまで多いのは、1年のうちでも数えるほどしかない。

明日はまた一つ期末試験がある。これが終われば今学期の試験の類はすべておしまい。もう少しだ。



底本では初手の3本の変化が並置されていたが、ここでは棋譜再生の都合上、そのうちの一つをメインラインとして扱っている。Roman themeというのは、ある受方の駒Aがいて攻方の狙いがうまくいかないとき、捨駒をして駒Aを移動させることにより目的を達成するというもの。ただし、駒Aは移動した後も攻方の当初の狙いを防ぐ動きはできるのだが、移動させられたことによって先ほどはできなかった対抗手段が攻方に発生しているというストーリーになっていなければならない。本作の場合、黒のRは捨駒を取ることでc列からd列に移動させられている。それによって、a7のPを取ろうと七段目に移動したときNに取られてしまうことになる。

大きな紙の裁断

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今日も暑い一日だった。梅雨が明ける前のあの涼しさが戻ってくるのはいつ頃だろうか。

昼下がり、近所のホームセンターに行って、少し大きめのベニヤ板を買ってきた。自家製折紙用紙の作成に使うためである。帰宅後、夕飯前に早速作業に取り組んだ。まず新聞紙を広く敷き詰めた後、買ってきたベニヤ板を中央に置く。そしてその上に、アルミホイルを置き、端っこをメンディングテープで固定。今回は作成する紙のサイズが大きいので、アルミホイルを2列にわたって隙間のないように敷いた。そしてこれにスプレーのりをまんべんなく吹きつけ、間を置かずにカラペを貼っていく。空気が入らないよう紙をよく延ばしていかなければならないので、ここは難しくて緊張する。裏面も同様にカラペを貼り付けてしばらく乾燥させる。最後に紙を望みの大きさに裁断するのだが、ほんの少しでもカッターの先がずれたら失敗なので、かなりの集中力を要する作業である。

今日はどうにか50cm×50cmという大きさの紙を切り出すことができた。暑いうえに失敗できない緊張感も手伝って汗みどろになってしまったが、その努力が無駄にならずに一安心。明日以降、時間のあるときに今日作った紙を使って少しずつ折っていこう。

先週注文しておいたニューカラペが届いたと東急ハンズから連絡があったので、夕方受け取りに行く。今回は使用頻度の高いホワイトとチャコールを3枚ずつ取り寄せてもらった。これで折紙に使う紙の選択肢がだいぶ増えたことになる。

コンプレックス折紙と呼ばれる難しい折紙を折るとき、市販の折紙用紙では紙の強度が不十分で破れてしまうので、薄くてしかもコシがある紙を用意しなければならない。いつも作っているのは、アルミホイルの片面または両面に今回買ってきたカラペと呼ばれる薄葉紙を接着した特製の用紙で、これを使うと容易なことでは紙が破れず難しい折りにも耐えてくれる。紙の表裏の色をどういう組み合わせにするか、カラペの在庫さえあれば自分で好きなように決められるというのも大きなメリットだ。今まで折った折紙の多くはこの紙から折ったものである。

ただ、今の紙の作成方法では、大きくても40cm四方の紙までしか切り出すことしかできない。というのも裁断する際、養生のために下に敷いている板の幅が四十数センチしかないからである。また、使用している業務用アルミホイルの幅も45cmしかない。これまでは40cm四方の紙まで作れるならそれで十分と思っていたが、最近は複雑な作品を折るために一辺が50cmくらいの紙を作成したいと思うときも増えてきた。そろそろ何か新しい方法を考えた方がいいのかもしれない。

試験の採点とオープンキャンパスの準備に明け暮れる日々が続いている。昨日と今日でかなり作業が進んだので、少し気が楽になった。来週のタスクも山積みだが、ひとまずこの週末はゆっくりしよう。

先日、アイスクリームメーカーなるものを買ってみた。牛乳や卵黄、グラニュー糖などでつくった原料をこれに入れてスイッチを押すと、羽のついた攪拌棒がぐるぐると回転し始める。しばらく見ていると液状だった原料がやがて固まりだし、20分くらいでアイスクリームができる。簡単にできるわりにはなかなかおいしい。攪拌の途中でチョコクッキーを割って投入したりすると、クッキー&クリームのアイスができたりする。原料を変えれば他にもいろいろできるようで、この夏はアイスクリームやシャーベットがたくさん食べられそうだ。

そういえば、これと同じようなものを、子供のころに実家でも買ったことがあったのを思い出した。やはり冷やした容器に原料を投入してひたすら攪拌するのである。ただ一つ違う点は、そのとき使っていたものは手動式だったということだ。つまり原料を入れたら、上部についているハンドルを持ってひたすら回し続けるのである。最初のうちは液体の中を羽が通り過ぎるだけで何の意味もないような気がするのだが、やがて中身が少しずつ固形化し始め、それとともにハンドルにかかる抵抗力が強くなってくる。アイスクリームらしきものができあがるころには、ハンドルを回す手はすっかりくたくたである。完成したアイスはそれなりにおいしかったが、やはり20分もハンドルを回し続けているのが面倒になってきて、いつしか使わなくなってしまったのだった。

今度のアイスクリームメーカーは、余計な電気を使うのは好ましくないが、食べる前に汗をかかずにすむのがメリットである。

今日は朝から昨日実施した期末試験の採点。分量が多いうえに、部分点の出し方に悩むような答案もあって、なかなかはかどらない。それにしても、この問題が出るから勉強しておけとか、計算が合っているかどうか最後に検算するのを怠るなとか、あれほど口を酸っぱくして何度も言ったのに、なぜやらない人はやらないのだろうか。逆行列を求めたら元の行列とかけてみるだけで合っているかどうか分かるのに、そんな簡単なこともしない。早く終わったからと試験終了まで机に突っ伏していたりするのである。自分が学生のときにも大して試験ができたわけではないが、さすがに見直しや計算チェックをせずに寝て過ごすなんてことはなかった。もう少し必死になってくれないものかと思ってしまう。

夕方からは二つ目の期末試験。今度は解析学の演習の試験で、終了するとすぐに採点を担当する答案の束を渡される。これも今週中には何とかめどをつけたいが、果たしてどこまでできるだろうか。

部屋に戻り、採点の続きをする。さらにオープンキャンパス関係の仕事が入り、一区切りつけて帰宅したのは9時過ぎ。ああ、今日も疲れた。

期末試験期間

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今日からは期末試験期間。学生にとっては大変な時期だが、こちらにとってもしんどい期間である。まず今日は線形代数学の期末試験。終わると各担当者で答案を持ち寄り、それぞれが採点を担当する答案ごとに仕分けした。6問を4人で分担するので、うち2人は2問分を受け持たなければいけない。中間試験のときは1問しかやらなかったので、今回は私がその2問担当を引き受けることになった。今週中に終わらせないといけないが、明日は別の期末試験があることを考えると、明日と明後日でなるべくやっつけてしまいたい。

一方で、オープンキャンパスの準備作業もいよいよ佳境に入ってきた。日が暮れてからはその関係の仕事に追われる。8時半頃帰宅。

講義終了

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お昼過ぎから、大学院生向けの講義。楕円曲線暗号について簡単な紹介をする。駆け足だったのでちゃんと伝わったのかどうか怪しいが、彼らにとっては専門的に学ぶ必要もないはずだし、あの程度でいいだろう。これで前期の講義はすべて終了した。今年度からカリキュラムが変わり、受け持つ講義や演習の量が増えてとにかく大変だったが、何とか乗り切って一安心。

ただ、明日からは期末試験週間に入る。早速明日の1時から線形代数学の期末試験があるので、今日の夕方は試験問題の印刷をしていた。すべての採点が終わる8月上旬までは気が抜けない。もう少しなので何とか頑張ろう。

プロパラの原稿締切が今日だったので、昼食後に時間をとって手早く執筆。締切当日まで作業をするというのが、このところすっかり定着してしまっている。もっとも、今回は先週の詰将棋全国大会の帰りに新幹線の車内で少し書き進めておいたので、いつものように大慌てでやるという事態は避けられた。夕飯後にもう一度見直しをして、先ほど編集長へ送信を完了。あとはゲラのチェックだけだから、まずは一安心だ。

プロブレムパラダイスのヘルプメイトコーナーを引き受けてから、5年以上経った。私が担当をしているのはプロパラの41号からで、今度提出した原稿が載るのは58号。毎号9題ずつ選題しているから、もう160作以上選んで掲載したことになる。ただ最近は、投稿される作品数が減少気味だ。掲載作品のレベルを落とさないためにも、毎号の掲載数を減らすことを検討した方がいいのかもしれない。

お昼過ぎまでは家でのんびり過ごす。午後から街中に出かけた。いくつか買い物の予定があったが、その前にまず立ち寄ったのが東急ハンズ。ここで折紙に使うニューカラペという薄葉紙を注文する。これをアルミホイルに裏打ちし、正方形に裁断して折紙に用いるのである。店頭には在庫がなかったので、一番よく使うホワイトとチャコールの紙を3本ずつ注文しておいた。1週間くらいで届くようだ。

東急ハンズでこれまでも何度かニューカラペを注文してきたが、商品のことをよく知る担当者が去年あたりに異動したか退職したかでいなくなってしまい、そのせいで前回注文したときはずいぶん苦労した。商品名を言っても首をかしげられるばかりで、最終的に届いた商品もほしいものとは少し違っていたのである。今日はそんなことにならないよう、携帯電話で商品のページを用意しておき、実際にそれを見せながら取り寄せをお願いした。こうすれば誤解が生じる余地がなくて確実だ。世の中便利になったものである。

今期最後の演習

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蒸し暑い日が続く。今日は線形代数学の演習。これでこの時間もすべて終わり。あとは月曜日に大学院の講義が一つ残っているだけだ。今日はもう採点をして返却する時間がないので、演習をしてもらった最後に答えを言ってしまうというスタイルにした。しかし回収しないとなると、途端に怠けて机に突っ伏す輩がちらほら。私語一つなく緊張の面持ちで臨んでいた4月の面影はまるで残っていない。

演習を終えて自室に戻ろうとすると、さっきまで晴れていたはずがバケツをひっくり返したような雨。しかし部屋に戻ってしばらくするとまたぴたっとやんだ。驟雨という表現がぴったりくるような降り方だった。オープンキャンパス関係の仕事をいくつか片づけて8時過ぎに帰宅。



5手目の変化は、5...Kd4と5...Kb4の手順が並置されていたが、ここでは棋譜再生の都合上、片方をメインラインとして扱っている。作品としてはやさしい部類に入るが、感触は悪くないと思う。

詰将棋全国大会で手に入れた赤羽守氏の作品集「信濃路」を、空いた時間を見つけては手にとってパラパラと眺めている。詰将棋の作品集はこれまでもだいぶ買ってきたが、「信濃路」はその中でも相当な上位に来る素晴らしい1冊だと思う。看寿賞受賞作を始め有名な作品はもちろんなじみがあったが、初めて目にする作品もかなり含まれており、それがまた一つ一つ実によいのである。短編から中編が全体のほとんどを占めるが、手数の短いものでも必ずアイデアや構想があり、ハッとさせるような手がしっかり表現されている。しかも収束がぴたっと決まってきれいに詰め上がるから、解けたときの爽快感がまた格別だ。特に十数手くらいまでの手数の詰将棋の場合、狙いの表現だけでなく着地がきれいに決まっていることは、作品の質を高める大事な要素の一つなのではないかと思う。また赤羽作品は中段玉の作品が多いことが特徴で、これも私好みだ。攻方と玉方、どちらの駒もすぐ金に化けずに本来の駒の動きをしてくれるというのは、うまく利用すればまだまだ面白いことが実現できる余地を残しているように思う。

さて、アイスコーヒーでも飲みながらもう1作鑑賞してみよう。

印刷室での遭遇

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うだるような、という言葉がぴったり来るような暑さの季節になった。梅雨も明けたようで、これからしばらくは車に乗り込むときのあのムワッとした熱気と戦わなければならない。

今日やるべき作業をだいたい終え、そろそろ帰ろうとしていたときに、もう一つ仕事があったのを思い出した。学生に配付する演習問題をまとめて印刷しておいてほしいと言われていたのだった。明日に回してもいいが、できることなら今日すませてしまってすっきりしたい。

原稿を持って印刷室に向かった。もう8時過ぎである。真っ暗な廊下から鍵を開けて印刷室に入り、原稿をプリンタに製版させる。印刷を始めてしばらくしたところでセットしてあった用紙がなくなってしまったので、部屋の奥にある紙置き場に向かった。その瞬間、視界の端で何かがささっと動いた。ぎょっとしてよく見ると、向かいに置かれているもう一つのプリンタの上をゴキブリが這っているのである。至近距離で遭遇したのは、今年に入ってからはおそらくこれが初めてだ。家ではなく、勤務先で会うとは思わなかった。奥に置いてある紙束を取ってくるためには、どうしてもゴキブリの脇を通過しなくてはならない。床ではなく高い位置にいるので、何か予測のつかない動きをするのではないか少々心配だったが、敵はやがてゆっくりと歩いて物陰に消えていった。

この夏に遭遇するのはこれが最初で最後であってほしいが、残念ながらそううまくはいかないだろう。願わくば、登場するときにあまり驚かさないでほしいものだ。

松本から帰宅

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お祭り騒ぎの日から一夜明けた今日は、午前中からぐんぐん気温が上がって蒸し暑い日になった。ホテルでゆっくり過ごした後、10時近くになって外に出る。中町通りまでぶらぶらと歩いて行き、民芸品店を物色して少し買い物。さて、これからどう時間を使ったものかと思案しながら歩いていると、「斎藤さん」と声をかけられる。見ればKさんではないか。日頃の行いがいいと、いいときにいい人と出会うものだ。聞けばKさんも帰りの電車の時間まで街歩きをしているところだという。せっかくなのでそこからは二人で行動することにした。

遠出するほどの時間はもうなかったので、近くの時計博物館に入って展示品をしばらく見学。ちょうど入館中に博物館が収蔵している蓄音機の試聴会があり、うまい具合に聴くことができた。あとでKさんとも話したことだが、SPレコードからLPレコード、さらにCDと姿は変わっていっても、自分の世代までは音楽を「買う」というのは、それが収録されたメディアを物理的に購入することだった。しかしこれから大人になる世代は、物理的実体のない音楽データを1曲いくらでダウンロード購入するということが当たり前になっていくのだろう。自分のようにラックに並べられたCDを眺めて悦に入っているような人間は、もう旧世代ということになるのかもしれない。

博物館を出て松本駅の方向に歩いて行き、見つけた信州そばの店で少し早めの昼飯。その後、駅構内のスタバに入り、電車の時間までしばらく詰将棋・チェスプロブレム談義を楽しむ。いろいろ面白い話が聞けてよかった。1時半過ぎに改札を入ったところでお別れし、帰路に就く。3連休の最終日ということもあり、名古屋までの特急と、そこから広島までの新幹線はいずれも大変な混雑。指定席は満席だし、自由席は通路に客がびっしりである。ホームの行列に並ぶのがあと数分遅かったら、2時間立ちっぱなしになるところだった。

7時半頃、無事自宅に到着した。これで今年の詰将棋の祭典もおしまい。

詰将棋全国大会

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今日は1年に一度の詰将棋全国大会。朝6時に起き、7時にはもう横川駅に着いていた。7時半過ぎの新幹線で東へ向かう。連休中だからか、自由席車両はかなりの混雑で、特に岡山から新大阪までは立ち客が通路に隙間なく立ち並んでいた。名古屋で乗り換え、10時ちょうどの特急で松本へ。無事予定通りの時間に会場に到着した。

全国大会はまず開催の挨拶の後、看寿賞の発表と表彰式。今回の受賞者は短編賞が谷口源一氏、中編賞が該当なし、長編賞が若島正氏、真島隆志氏、井上徹也氏の3氏。長編賞の3作については、事前に特急の車内で予習をしておいた。そうでなかったら、とてもあの短い解説だけでは複雑な内容を理解できなかっただろう。その後、今年亡くなられた門脇芳雄氏に対して黙祷が捧げられた。それから、全国大会に10回参加した人へのメダル授与。実は自分も今回が全国大会10回目の参加であり、他の5名の参加者とともに壇上に上がることとなった。

休憩を挟み、第2部は恒例のアトラクション。今回は予選を勝ち抜いた8名が2名ごとに対戦したが、いつものような詰将棋の早解き競争ではなく、攻方と玉方に分かれ指し将棋をやるように手順を言い合うという面白い方法が導入された。これがなかなかうまくいき、特に決勝戦は高校生と小学生の対決となって非常に会場が盛り上がった。しかも優勝したのは小学生のF君。やっぱりこういう瞬発力は若い人にはかなわない。さらにその後、歴代看寿賞受賞者に質問をするというコーナーもあったが、こちらは何だか今ひとつしまらなかったように思う。自分も質問されたが、「子供のときのニックネームは?」という詰将棋とはおよそ関係のない問いで、工夫した返答をする余地がなかった。もっとも、詰将棋のことを聞かれてもそれはそれで困っていたのではないかと思う。

懇親会は会場を移してホテルの宴会場で行われた。あちこちで久しぶりに会う顔と立ち話。初めてじっくりお話をすることができた方もいた。8時頃にいったんお開きになった後、Aさん、Kさん、Uさん、Sさん、Mさんと総勢6人で近くの居酒屋に行って2次会。何と6人全員が看寿賞受賞経験者というメンバーだった。看寿賞の選考過程から将棋界の裏話まで、あれやこれやと話が尽きることがない。店を出たときはもう午前1時を回っていた。他の人はさらに次の店に行かれるようだったが、早朝から活動し続けてさすがに疲れたので、そこで失礼してホテルに戻る。かくして今年の全国大会も無事終わった。

午前中は家でゆっくりしていた。ピアノはまたプロコフィエフの「シンデレラ」を少し。なかなか難しくて譜読みが全然進まない。技術的にさほど困難ではない箇所でも、例えばゆっくりとロマンティックに歌い上げるようなところでも、プロコフィエフらしいみずみずしい抒情性がなかなか演奏から立ち上ってこないのだ。ラフマニノフやスクリャービンはこれまで何曲も弾いてだいぶ感じがつかめているが、同じロシア系であってもプロコフィエフの曲の美しさはちょっと違うところがあるように思う。ラフマニノフの抒情性はどの部分を切り出して弾いてみても匂い立つようで、ある意味では非常に分かりやすい。しかしプロコフィエフのそれは、局所的に眺めてみているうちは、ともすれば無機質に感じられることがある。曲全体をまとめて鑑賞したとき、先ほどは分からなかった例えようもない美しさが突如現れてくるのだ。近づいて見るとただのドットの集合なのに、遠くから眺めるとモナリザが浮かび上がるような感じだろうか。もっともこれは現時点での個人的な印象なので、練習が進めばまた感じ方も変わるかもしれない。

午後は床屋に行って髪を切り、それから街中に出かける。今日は一日雨が降ったりやんだりだった。今年の梅雨は全く実に梅雨らしい。買い物をして夕方には帰宅した。

明日は早朝に家を出て、松本での詰将棋全国大会に参加するつもり。

山本民雄特集

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今日は午後に線形代数学演習と会議。その後にオープンキャンパスのワーキンググループで集まって準備作業の打ち合わせ。それがやっと終わって自室でもう一つ書類作成の仕事。ああ、今日も長かった。

「この詰将棋がすごい!2012」を少しずつ拾い読みしている。上田吉一特集だけでも大変なボリュームだが、もう一つの特集が詰将棋作家・故山本民雄の全作品解説。不完全作まで含めて全部収録しているのだから恐れ入る。山本作品は看寿賞受賞作など有名なものについては見覚えがあったが、それ以外にかなり短手数の作品もずいぶん発表していたことは今回の特集で初めて知った。できのいいものも悪いものもあって、試行錯誤しながらひたすら面白いものを創ろうと悪戦苦闘している様子が伝わってくる。1980年代に創られたいくつかの難解きわまる中編作は、変化手順が複雑すぎて細かいところまで鑑賞しきれていない。これを楽しむには盤駒を用意して、一つ一つの変化を並べてみなければいけないだろう。

今度の日曜日に行われる詰将棋全国大会には参加するつもりだが、あちらでも「この詰」について他の参加者と話すことになりそうだ。

多忙の予感

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午前中に解析学の担当者の間で打ち合わせがあった。今月下旬から始まる期末試験の段取りをそろそろ決めておく時期である。試験問題の内容や試験の期日、採点の締切などを確認していくうちに、めまいがしそうになった。1週間くらいの間に線形代数学の期末試験、解析学演習の期末試験、そして解析学の期末試験が次々に行われる。あとにためると処理が追いつかなくなりそうだから、試験後数日で採点は終えなければならない。さらにその数日後にはオープンキャンパスがあり、実施委員としてはその準備にもかなり時間を取られるのは確実だ。さらにその他にも、いろいろと厄介な仕事を抱えている。7月下旬から8月上旬にかけての約2週間を果たして無事に乗り切れるのか、正直言ってあまり自信がない。少なくとも、かなりしんどい毎日になるのは間違いないだろう。

午後は4年生のセミナー。その後は今週締切の仕事を片づけていたが、学生が入れ替わり立ち替わり質問に来るので、結局あまり進まなかった。8時半過ぎに帰宅。

「この詰」届く

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昨日に引き続き、今日も朝早くから会議。オープンキャンパス関係が議題で、1時間強で終わった。その後は部屋に戻って今日の講義の準備。午後はその準備をすぐはき出した。解析学の講義はこれでひとまず終了だ。

すっかりくたくたになって家に帰ると、注文してあった「この詰将棋がすごい!2012年度版」が届いていた。噂には聞いていたが、292ページというとんでもない情報量と、中で充満している激しい詰将棋への情熱に圧倒される。これを端から端まで読み切り、しかも各記事の内容をちゃんと理解し味わうには、膨大な時間を必要とするだろう。Wさんの才能とヴァイタリティ、そして深い詰将棋愛にはあらためて感服せざるを得ない。せめてこれだけでもと、「上田吉一 ロング・インタビュー」にだけは目を通したが、この内容のディープなことといったら、感心するのを通り越して笑ってしまったほどだ。もっとも、話の中にあれこれ登場する過去の作品や作品集は、だいたいは頭の中で、あああれかと何となく思い浮かべることができた。中学生のころに「詰むや詰まざるや」と「続・詰むや詰まざるや」、あるいは二上達也の「名作詰将棋」を眺めて過ごしていた経験がなかったら、きっとちんぷんかんぷんだったに違いない。

詰将棋全国大会まであと数日だが、それまでになるべく目を通して、詰将棋に対する感覚を養っておこう。



底本では3手目3...Re4(a4)と3...Rg4の変化が並置されていたが、棋譜再生の都合上、ここでは片方をメインラインとして扱っている。2nd Prizeを受賞しているが、今から見るとそれほどの作品でもないように思う。193番も参照のこと。

昨日はまだ少し雲が残っていたが、今日は青空が広がって快晴の一日だった。将棋番組を見た後はピアノの練習。前回の演奏会が終わってからは、ずっとプロコフィエフの「シンデレラ」をやっている。実はこの曲、ずいぶん前から譜読みだけはしていて、4年前の一時期は結構練習していたのだ。しかしどうにも難しくて人前に出せるようなレベルまで持って行くことができず、結局他の曲に乗り換えてしまったのだった。今ならまだ次の演奏会まで時間があるので、それらしく弾けるところまで今度こそ持って行きたいと思う。今のところ、Op.102の6曲の中から1, 5, 6曲目を譜読み中。夏が終わるころまでにある程度のめどをつけたいのだが、果たして間に合うかどうか。

夕方は街中に出る。あれこれ買い物をして、8時頃帰宅。それから少し遅めの夕飯。

そういえば、昨日おかしくなってしまったコンピュータだが、今日念のため再度様子を見てみたら、不思議なことに今度は何の問題もなく正常に作動した。昨日のことなど忘れたかのようだ。なぜ一日だけ不機嫌になったのか、どうもよく分からない。まあとりあえずは一安心だが、またいつどうなるか分かったものではない。大事なファイルは一切置かないようにしよう。

午前中は家でのんびりしている。やはりこういう日がときどき入らないと身体がもたない。昨日は荒れ模様だった天気も今日はすっかり落ち着き、青空があちこちからのぞいていた。

書斎に置いてあるパソコンの電源を久しぶりに入れてみた。このところ居間のノートパソコンばかり使っていて、書斎のデスクトップはすっかりほったらかしにしていたのだ。ところが、うんともすんともいわない。電源部分の接触不良なのか、画面にも何も表示されないし、キーボードからも何も受け付けないのである。何度か試してみたが、どうにも埒が明かないのであきらめた。このマシンは、3年ほど前にもハードディスクが壊れてしまったことがある。あのときは大変だった。修理に出したらすべての記憶をなくしたまっさらな状態で戻ってきて、そのころ編集していたDVDのデータなど、大事なものがずいぶん失われてしまったのである。その修理は他にもいろいろ気に入らないことがあり、それ以来このマシンは信用できないのでほとんど使わなくなってしまったのだった。こうしてまたおかしくなってしまったところを見ると、信用しなかったのは正解だったようだ。

考えてみると、私が広島に来てから不具合を起こしたマシンは、今日動かなくなったデスクトップと、去年引っ越しするころに動作が不安定になった旧自宅サーバの2台で、その2台はいずれも同じサイトから購入したものだ。スペックのわりに安価だったからつい選んでしまったのだが、やはり安いのはそれなりの理由があったのである。もうあのサイトで何か買うことは決してすまい。

お昼過ぎまでは降ったりやんだりというくらいだったが、午後に線形代数学の演習をしているころから降りが激しくなってきた。窓に激しくたたきつけるような雨だ。こういう雨が降るようになれば、梅雨明けもそう遠くない。

部屋に戻ってからはオープンキャンパス関係の仕事。今日はパンフレットに載せる研究紹介の原稿の締切日で、各研究室からの原稿が次々に届いた。それを編集してパンフレットを作るのが自分の仕事。ページ数を確定して、事務方に報告しなければならない。遅くまでかかったが、何とかタスクを終えて帰宅。ああ、今週も忙しかった。

将棋棋聖戦の第三局が今日行われ、羽生棋聖が中村太一六段を破って3連勝でタイトル防衛を決めた。これで通算タイトル獲得数が81期となり、大山十五世名人の80期を抜いて単独トップに立ったことになる。大山十五世名人が活躍したころよりタイトル戦が増えているとはいえ、41歳という若さで新記録を打ち立てたのだから、ただただ驚嘆するしかない。通算成績は1191勝457敗、勝率が.723というのも驚異的な数字だ。おそらく、寒くなる前に1200勝に到達するだろう。

今回の棋聖戦第三局の舞台となったのは、島根県江津(ごうつ)市の有福温泉。3週間前に訪れたところである。あのときはうまい具合に仕事の予定が空いたので、休日出勤の振替日にして足を伸ばしてきたのだった。本当は今日もそうしたかったのだが、もちろんそう話がうまくいくわけがない。打ち合わせやセミナー、採点に提出物の作成などやることが盛りだくさんで、忙しく過ごした。まあ少し落ち着いたら、またこの間のようにぶらっとあちらの方まで遊びに行こう。

期末試験の告知

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水曜日はいつも慌ただしい。午後に2コマ連続で解析学の講義と演習があるが、たいていその準備が当日になっても終わっておらず、直前までせっせと講義ノートを書き続けているのだ。この講義は今年から担当しているので、一から作らなくてはいけないのである。来年度は、その意味ではもう少し楽になるだろう。

講義に行って「はい、えーそれでは......」と第一声を発しても、最近はワイワイガヤガヤという声がなかなか収まらなくなってきた。構わず話し続ければやがて静かになるのだが、減衰曲線が少しずつ横に間延びしてきているのである。私語一つなかった4月の面影はもうどこにもない。だが、話の内容によっては私語はたちまち減ってすぐ静かになる。それは期末試験に関して試験範囲や成績のつけ方などの告知をするときである。聞いていないようでも、やっぱり耳に入ってくる音を意識はしているのだ。これから講義の最終回まで、新しい情報がなくても「えー、まず期末試験のことですけど......」と冒頭に言ってみたらどうだろうとちょっと考えている。



駆け出しのころの作品。底が浅く、作品というより素材といった趣である。

詰パラ七月号

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帰宅すると、詰パラの七月号が届いていた。今月はもちろん看寿賞の選考会がメインの記事。受賞作が決まるまでの議論の内容を詳しく掲載してくれると、受賞作に限らず昨年の名作や注目作をまとめて鑑賞できるのがよい。惜しくも選に漏れた作品にもかなりの好作があったようで、手順を追ってみては感心することしきりだった。

それから今月号は、3ヶ月前に出題された詰四会作品展の解答発表があった。お祝いの言葉もたくさんいただいたようで、うれしい限り。一流の詰将棋作家にこうして祝賀詰を創っていただけるというのは、詰将棋の世界で遊んできたものとしては何とも幸せなことである。もっとも、「遊んできた」といっても自分は詰将棋を創り始めてまだ10年、創った作品も20作に満たない青二才。詰将棋作家としてはまだまだ駆け出しである。今後も創作を始めとして、いろいろな形で詰将棋と関わっていきたいと思う。

ところで、今回の詰四会作品展の記事で「斎藤さんには全国大会で、バルトークのミクロコスモスを弾いてくださいとお願いしているのですが、練習する時間が取れないとかで実現に至っておりません」とあった。実際その通りで、大した技術もない人間が人前で曲を披露できるようになるためには、相当な時間が必要なのである。ただ、そもそも全国大会のような、必ずしもピアノに興味があるわけではない人が大勢集まるところでは、いくら詰将棋とゆかりがある作品とはいえ、あの曲はあまり場にそぐわないような気がする。そういうところで弾くのにもっと向いている曲を普段からレパートリーとして持っておきたいとは思っているのだが、現実にはなかなか難しい。

ザリガニを折る

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OrigamiCrayfish2.jpgOrigamiCrayfish1.jpg先月中旬から少しずつ折っていた作品がようやくできあがった。今回折ってみたのはザリガニ。モデルの作者はManuel Sirgo Álvarezである。紙のサイズは30cm×30cmで、いつものようにアルミホイルの両面にカラペを裏打ちしたものを用いた。この作家の作品は構造の複雑さのわりにはできあがりのサイズがそれほど小さくならないことが多く、これまで作成したエビはいずれも図体がかなり大きくなってしまった。そこで今回は紙のサイズをやや小さめにしたのだが、今度はだいぶこぢんまりしたザリガニになってしまった。紙のサイズをどうするかは、いつも悩ましい。

を折ったときにも感じたが、この作家の作品設計は常にツルの基本形から出発している。どんどん折りが細かくなっていっても、小さい場所で折り鶴の作成途中で出てくる形が必ず何度も出てくるのである。足や触角など、ほとんどの突起物をそうやって形作るのだ。その意味では、クラシックな作り方をしているといえるかもしれない。逆に言えば、クラシックな設計でもここまでのものができるということになる。8本の足と2本のハサミ、ヒゲ、触角などを折り出すために幾重にも紙を重ねていくので、胴体が分厚い塊になってしまった。あちこちで小さなミスをしているせいか、全体のバランスが少し崩れてしまったかもしれないが、まあ何とか最後までたどり着けただけでもよしとしよう。

(折紙モデル:"Cangrejo de Rio", Manuel Sirgo Álvarez "Imaginando en papel"(Salvatella)、
[英訳版]"Crayfish", Manuel Sirgo Álvarez "Origami Menagerie: 21 Challenging Models"(Dover Publications) 所収)

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