罪のない誤植

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昨日詰備会の会場に向かう途上では、錆びついた頭を少しでも働かせようと、新幹線や喫茶店で詰パラを広げて問題を考えていた。そのうちの1問を眺めていたとき、何かがおかしいことに気づいた。何が変なのか瞬間的には分からなかったが、確かに違和感があるのだ。落ち着いて図面をよく見て、やっと原因が分かった。盤面に配置された成銀が、誤植で「蟻銀」となっていたのである。玉方の駒で逆さまに印刷されていたため、とっさには字が違うことを認識できなかった。もっとも、将棋盤のマス目の中に「蟻」という文字が入っているとは誰も予想できまい。詰パラを購読するようになって10年以上経つが、こんな誤植は初めて見た。

一般的に、こういう雑誌で詰将棋やチェスプロブレムの図面が間違っているのは、単なる文章中の誤植より罪が重い。そのミスのせいで作品が詰まなくなっていたりしたら、読者が絶対に解けない問題に多大な時間を費やすことになるからである。しかし今回の誤植は、「成」と打とうとしてNのキーをタイプし落としたことはほぼ明らかで、微笑ましさこそあれ、図面を取り違える可能性はほとんどない。その意味では最も罪のない誤植といえるだろう。罪がなくて詰みがある、というところか。

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このページは、natsuoが2012年11月12日 23:14に書いたブログ記事です。

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