私とチェス
子供のころにチェスのルールは覚えましたが、当時は周りに指す人が誰もおらず、一人でチェスの解説書を黙々と眺めているだけでした。オープニングをいくつか覚えたり、タクティクスの問題集を解いたりしていましたが、試してみる相手がいないのではどうしようもなく、いつしかチェスの駒に触れることはほとんどなくなっていきました。
今世紀に入ったあたりから詰将棋の創作を楽しむようになり、そこからチェス・プロブレムにも興味を持つようになりました。日本でただ一つのチェス・プロブレムの専門誌「Problem Paradise」の購読を始め、毎号掲載される作品を解いてみるようになります。私にとっては難しい問題ばかりでなかなか解けませんでしたが、今まで知らなかった世界にふれるのは非常に楽しいものでした。それとともに、チェスそのものにもまたトライしてみようという気になったのです。2007年の春に思いきってJCAの公式戦に参加し、以来都合が合えばときどき指しています。いつになっても弱いままでビギナーの域を抜けませんが、今後も忘れない程度には続けていきたいと思っています。
JCA公式戦記録

中国選手権(2007年3月21日、三原)2勝2敗(白番1敗、黒番2勝1敗)
ゴールデンオープン1日コース(2007年5月5日、蒲田)4敗(白番2敗、黒番2敗)
九州選手権(2008年3月9日、博多)2勝1敗1ドロー(白番1勝1ドロー、黒番1勝1敗)
中国選手権(2008年3月30日、三原)1勝1敗1ドロー(白番1勝、黒番1敗1ドロー)
ゴールデンオープン3日コース(2008年5月3-5日、蒲田)3勝4敗1ドロー(白番2勝1ドロー、黒番1勝4敗)
アンパサン例会(2008年6月1日、大阪)1勝1敗1ドロー(白番1勝1ドロー、黒番1敗)
アンパサン例会(2008年11月16日、大阪)1勝2敗(黒番1勝2敗)
中国選手権(2009年3月1日、三原)2勝2敗(白番1勝、黒番1勝2敗)
ゴールデンオープン3日コース(2009年5月4-6日、蒲田)2勝3敗3ドロー(白番1勝2敗1ドロー、黒番1勝1敗2ドロー)
アンパサン例会(2009年9月27日、大阪)3ドロー(白番1ドロー、黒番2ドロー)
アンパサン例会(2009年11月29日、大阪)2勝1敗(白番1勝1敗、黒番1勝)
中国選手権(2010年3月14日、三原)2勝1敗(白番1勝、黒番1勝1敗)
ゴールデンオープン3日コース(2010年5月3-5日、蒲田)3勝5敗(白番2勝1敗、黒番1勝4敗)
アンパサン例会(2010年5月23日、大阪)1勝(白番1勝)
アンパサン例会(2010年11月28日、大阪)2敗(白番1敗、黒番1敗)
中国選手権(2011年3月6日、三原)1勝2敗(白番1勝、黒番2敗)

対局数:64局 23勝31敗10ドロー(白番26局・13勝8敗5ドロー、黒番38局・10勝23敗5ドロー)


チェス・プロブレム

公式戦とは別に、チェス・プロブレムとしての活動も続けています。現在、Problem Paradise誌においてヘルプメイトのセクションを担当しています。ヘルプメイトとは訳せば協力詰。つまり白と黒が協力して黒のKを詰める手順を求めるというジャンルです。通常のチェスの世界とはまた違った不思議な手順が登場します。
詰将棋の世界にも、先手と後手が協力して後手玉を詰める「ばか詰」というジャンルがありますが、チェス・プロブレムのヘルプメイトと詰将棋のばか詰は似ているようで実はだいぶ違います。まずヘルプメイトでは、黒から指し始めるということ、そして(最終手を除き)チェックをかける必要はない、という点がばか詰と基本的に違います。また多くの作品(短手数作品ならばほぼ全部)は、複数解あるいはツインと呼ばれる形式をとっています。つまり一つの図面で二つ(場合によっては三つ以上)の正解手順があるのです。詰将棋の世界では正解が複数あるのは不完全扱いされますが、ヘルプメイトでは複数の正解手順の対照性が評価されます。これがばか詰めと一番違うところでしょう。手順自体ではなく、手順の「関係」を愛でるのがヘルプメイトなのです。これについては、いずれもう少し詳しく紹介したいと思います。(後日加筆予定)
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