本陣殺人事件

今日は妻が仕事に行き、こちらは下の子と家で留守番をしていた。下の子はもうだいぶ調子がよいようで、今日は普段とほぼ変わらない様子になっていた。

ここ数日、この間の連休を利用して実家に行ったときに持って帰ってきた『本陣殺人事件』を読みふけっていた。横溝正史は何と言っても映画で接することが一番多いが、その分、原作をじっくり読む機会はあまりなかった。今となっては古典だが、やはりあらためて読んでみると面白い。表題作もさることながら、一緒に収録された『車井戸はなぜ軋む』と『黒猫亭事件』がいかにも横溝作品らしい血なまぐささやおどろおどろしさに充ち満ちていて楽しめた。

奥付には「昭和四十八年四月三十日初版発行、昭和五十二年一月三十日二十五版発行」とある。そして裏表紙に書かれた価格は380円だ。茶色く変色した紙の質感も相俟って、時の流れを感じざるを得ない。

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