本の読み聞かせ

今日はずっと家で過ごした。今週はとにかく忙しく、先週実施した中間試験の採点に従事する時間がなかなかとれないでいたが、今日やっと大きく進めることができた。まだ少し残っているが、ここまで来ればあとは何とかなるだろう。

小学校3年生になる上の子には、いつも寝る前に読み聞かせをしている。今年は9月9日からトールキンの「ホビットの冒険」を読み始め、2か月後の11月11日に読了した。そして翌日の11月12日からいよいよ「指輪物語」に入り、今は「旅の仲間 上」の第7章に入ったあたりだ。本に読み始めと読み終わりの日付をメモしているので、細かい日付まで分かるのである。

「ホビットの冒険」も「指輪物語」も、自分が子どものときに読み聞かせしてもらっていた本を実家から持ってきたものだ。そして当時の日付も、読み聞かせしてくれた父によって書き込まれている。「指輪物語」の「旅の仲間 上」は1981年9月23日読み始めとある。私は当時、小学校2年生だった。41年離れた二つの読み始めの日付を見ると、なかなか感慨深いものがある。

「指輪物語」のほかにも、「西遊記」、「水滸伝」、「三国志」という中国古典文学の大作も全部読み聞かせしてもらった。ミヒャエル・エンデの「モモ」や「はてしない物語」も読んでもらった。ジュール・ヴェルヌやスティーヴンソンも読んだのではなかったか。あのころの数年間で読み聞かせてもらった分量はかなりのものになる。宮沢賢治の「雁の童子」だけは、短いのになぜかどうしても眠気をもよおしてしまい、うつらうつらしては読んでいる父にあきれられつつも笑われたものだ。

また数十年後、もしかしたらこれらの本に三つ目の読み始めの日付が書かれることがあるかもしれない、と今から愚にもつかぬことを夢想している。

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