勤務先ではいつもお昼ご飯のあとにエスプレッソを一杯飲むのが日課だ。エスプレッソマシンにカフェポッドをセットし、デミタスにドロッとした液体を抽出する。これをくいっと飲むと、ちょっと引き締まった気分になれる。
カフェポッドの残りが少なくなったので、月曜日にネット注文していた。毎回銘柄を変えて買っているが、今回はM社の2種類を一つずつ手配していた。帰宅してすぐそれが届いたので早速箱を開けたところ、同じ商品が2箱入っている。AとBという商品を一つずつ注文したのに、Aが二つ入っていたのである。これは発送側がうっかり間違えたに違いない。
カスタマーサービスに電話で事情を話したところ、届いた二つの商品Aはそのままこちらが持っていてよく、Bの発注をキャンセルするという形にしてくれることになった。こちらとしては1個分の値段でAを2個買ったことになるわけで、むしろありがたいくらいである。あちらの手違いとはいえ、解決してよかったとホッとした。
ところが、それから1時間くらいしたところでまたインタホンが鳴る。同じショッピングサイトからまた荷物が届いたのだ。開けてみると、何と商品Bである。これでやっと分かった。つまり発送側は、「A一つ、B一つ」という注文を「A二つ」ではなく、「A二つ、B一つ」と取り違えていたのだ。
このまま放っておいたら、コーヒー1箱分の値段で3箱手に入れることになってしまう。こちらに責任はないとはいえ、さすがにそれはまずいだろう。もう一回カスタマーサービスに電話して経緯を説明し、最終的に「1時間前の発注キャンセルをキャンセルする」という処理をしてもらうことで話が落ち着いた。
これでまたBが届いたりしたらもはやコントの筋書きだが、さすがにそれはなかった。ともあれ、これで当分エスプレッソのストックは十分だ。